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第133回事業年度(平成29年度)決算等について

2018年5月29日
日本銀行

1.第133回事業年度(平成29年度)決算

(1)資産・負債の状況

平成29年度末における資産・負債の状況をみると、総資産残高は、国債を中心に前年度末と比べ38兆1,963億円増加(+7.8%)し、528兆2,856億円となった。また、総負債残高は、預金(当座預金)を中心に前年度末と比べ37兆9,128億円増加(+7.8%)し、524兆3,363億円となった。

こうした日本銀行の資産・負債の変化を詳しくみると以下のとおりである。まず、資産の部をみると、国債が、買入れを進めるなか、448兆3,261億円と前年度末を30兆6,146億円上回った(+7.3%)。また、貸出金は、「貸出支援基金」による貸付けが増加したことから、46兆4,119億円と前年度末を1兆7,473億円上回った。金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)は、買入れを進めるなか、18兆9,348億円と前年度末を5兆9,994億円上回った。

次に、負債の部をみると、当座預金が、国債の買入れ等を通じた資金供給により、378兆2,379億円と前年度末を35兆4,824億円上回った(+10.4%)。この間、日本銀行券の発行残高は、104兆4億円と前年度末を4兆2,002億円上回った(+4.2%)。

(2)損益の状況

平成29年度の損益の状況についてみると、経常利益は、前年度比1,335億円増益の1兆2,287億円となった。これは、金銭の信託運用損益や国債利息収入が増収となったこと等によるものである。

特別損益は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の実施に伴って生じ得る収益の振幅を平準化する観点から、債券取引損失引当金の積立てを行ったほか、外国為替関係損益が損超となったことを受け、外国為替等取引損失引当金の取崩しを行ったこと等から、▲3,388億円となった。

以上の結果、税引前当期剰余金は、前年度比1,824億円増加の8,899億円となり、法人税、住民税及び事業税を差し引いた後の当期剰余金は、前年度比2,581億円増加の7,647億円となった。

(3)剰余金処分の状況

剰余金の処分については、日本銀行法第53条第1項に基づき、法定準備金を382億円(当期剰余金の5%)積み立てたほか、同条第4項に基づき、財務大臣の認可を受け、配当金(500万円、払込出資金額の年5%の割合)を支払うこととし、この結果、残余の7,265億円を国庫に納付することとした。

(4)自己資本の状況

平成29年度末の自己資本比率(剰余金処分後)は、8.09%と、前年度末(8.07%)に比べ上昇した。

2.第133回事業年度(平成29年度)経費決算

 第133回事業年度(平成29年度)経費決算は、「一般事務費」や「固定資産取得費」が増加したこと等から、全体では前年度比2.5%増加(+48億円)し、総額1,929億円となった。

照会先

政策委員会室

安田
Tel : 03-3279-1111

1.平成29年度末の資産、負債及び純資産の状況

平成29年度末の資産、負債及び純資産の状況(単位:億円)
平成28年度末
(A)
平成29年度末
(B)
比較
(B)-(A)
前年度比%
(資産の部)
金地金4,4124,412――――
現金2,0312,743+711+35.1
国債4,177,1144,483,261+306,146+7.3
(うち長期国債)3,771,4414,265,674+494,232+13.1
コマーシャル・ペーパー等20,35720,574+216+1.1
社債32,14431,921- 223- 0.7
金銭の信託
(信託財産株式)
11,88410,488- 1,395- 11.7
金銭の信託
(信託財産指数連動型上場投資信託)
129,353189,348+59,994+46.4
金銭の信託
(信託財産不動産投資信託)
3,8224,761+938+24.6
貸出金446,645464,119+17,473+3.9
外国為替66,08163,695- 2,385- 3.6
代理店勘定205240+34+17.0
その他資産4,8285,211+383+7.9
有形固定資産2,0102,078+68+3.4
無形固定資産11- 0- 4.4
資産の部合計4,900,8935,282,856+381,963+7.8
(負債の部)
発行銀行券998,0011,040,004+42,002+4.2
預金3,563,7883,996,383+432,594+12.1
(うち当座預金)3,427,5553,782,379+354,824+10.4
政府預金217,507151,248- 66,259- 30.5
売現先勘定34,2523,112- 31,139- 90.9
その他負債2,074596- 1,478- 71.3
退職給付引当金1,9801,997+16+0.8
債券取引損失引当金31,55036,001+4,451+14.1
外国為替等取引損失引当金15,07814,019- 1,059- 7.0
負債の部合計4,864,2345,243,363+379,128+7.8
(純資産の部)
資本金11――――
法定準備金31,59031,844+253+0.8
特別準備金00――――
当期剰余金5,0667,647+2,581+50.9
純資産の部合計36,65839,493+2,834+7.7
負債および純資産の部合計4,900,8935,282,856+381,963+7.8
  • (注1)計数については、円単位での計算後、億円未満を切り捨てて表示しているため、表上の合計額とは必ずしも一致しない(他の計表も同様)。
  • (注2)( 値なし )の表記は、計算上ゼロあるいは該当数字なしを示し、( 0 )の表記は、単位未満を切り捨てた場合のゼロを示す(他の計表も同様)。

2.平成29年度の損益の状況

平成29年度の損益の状況(単位:億円)
 平成28年度
(A)
平成29年度
(B)
比較
(B) - (A)
経常収益 (A)16,44318,383+1,939
貸出金利息960- 96
国債利息11,86912,211+341
コマーシャル・ペーパー等利息- 3- 1+2
社債利息12- 9- 22
外国為替収益194447+252
その他4,2735,735+1,462
経常費用 (B)5,4906,095+604
売現先利息- 4- 5- 0
外国為替費用1,5532,171+617
経費1,9131,949+36
その他2,0281,980- 48
経常利益 (C) = (A) - (B)10,95212,287+1,335
経常収入12,73713,104+367
長期国債関係損益――――――
外国為替関係損益- 1,481- 2,119- 637
経費- 1,913- 1,949- 36
その他1,6093,252+1,642
うち金銭の信託(信託財産株式)運用損益2,1752,512+337
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益1,7222,789+1,066
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益138181+43
補完当座預金制度利息- 1,873- 1,836+36
特別利益 (D)7401,064+324
特別損失 (E)4,6184,453- 165
特別損益 (F) = (D) - (E)- 3,877- 3,388+489
うち債券取引損失引当金- 4,615- 4,451+164
外国為替等取引損失引当金7401,059+318
税引前当期剰余金 (G) = (C) + (F)7,0748,899+1,824
法人税、住民税及び事業税 (H)2,0071,251- 756
当期剰余金 (I) = (G) - (H)5,0667,647+2,581
  • (注1)経常収入は、貸出金利息、国債利息、コマーシャル・ペーパー等利息、社債利息、外貨債券の利息収入、貸出料及び外貨預け金等利息の合計額。
  • (注2)長期国債関係損益は、国債(長期)売却損益の額。
  • (注3)外国為替関係損益は、為替差損益の額。
  • (注4)補完当座預金制度利息は、プラス金利に係る利息(-2,090億円)とマイナス金利に係る利息(253億円)との差額。
  • (注5)各種引当金の-符号は、積立て(減益要因)を示す。

参考計表

1.資産残高の推移

日本銀行の総資産残高とその前年比伸び率の推移のグラフ。平成27年3月以降30年3月まで。総資産残高はおおむね増加基調で推移する一方、前年比伸び率は徐々に低下している。

「貸出支援基金」による貸付金の残高(単位:億円)
27年度末28年度末29年度末(参考)
29年度
上半期末
前年度末比
増減額
貸付金合計314,078457,102480,18323,081483,015
成長基盤強化を支援するための資金供給69,85887,13993,5476,40895,345
貸出増加を支援するための資金供給244,220369,963386,63616,673387,670

2.長期国債関係損益の推移

長期国債関係損益の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
長期国債関係損益――――――――――
売却益――――――――――
売却損――――――――――

3.外国為替関係損益の推移

外国為替関係損益の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
外国為替関係損益
(為替差損益)
-4,083-1,481-2,1191,288-3,408
28ねん3月末28ねん9月末29ねん3月末29ねん9月末30ねん3月末
ドル相場の推移112.57円101.34円111.39円112.49円106.27円
ユーロ相場の推移128.11円113.92円118.65円132.89円130.95円
ポンド相場の推移161.67円131.51円139.80円150.70円148.97円

4.金銭の信託(信託財産株式)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産株式)運用損益の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
金銭の信託(信託財産株式)運用損益5112,1752,5121,1501,362
配当金等537522554267287
減損-44-43――――――
売却損益181,6951,9588821,075

5.金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益1,0481,7222,7892,560229
分配金等1,0481,7222,7892,560229
減損――――――――――
売却損益――――――――――

6.金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益1081381818695
分配金等1081381818695
減損――――――――――
売却損益――――――――――

7.経常収入関係

(1)経常収入の推移

経常収入の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
経常収入13,96312,73713,1046,4136,690
円貨資産13,26711,97512,2005,9676,233
貸出金34896000
買現先勘定-0――――――――
国債12,87511,86912,2115,9726,239
短期国債-208-1,230-698-473-225
長期国債13,08313,09912,9096,4456,464
コマーシャル・ペーパー等10-3-1-0-0
社債3212-9-4-5
外貨資産696762903446457

(2)運用資産平残の推移

運用資産平残の推移(単位:億円)
27年度28年度29年度
上半期下半期
運用資産合計(平残)3,582,6314,415,7564,949,8344,861,2585,038,897
円貨資産3,519,2464,350,3644,883,2204,795,0604,971,863
貸出金351,649354,987462,049450,873473,286
買現先勘定10――――――――
国債3,113,3083,941,1514,366,6524,289,2644,444,466
短期国債475,540506,970298,317350,009246,340
長期国債2,637,7673,434,1814,068,3353,939,2544,198,125
コマーシャル・ペーパー等22,24822,41322,52822,94422,109
社債32,02931,81131,99031,97832,002
外貨資産63,38465,39166,61466,19767,034

(3)運用資産利回りの推移

運用資産利回りの推移(単位:%)
27年度28年度29年度
上半期下半期
運用資産合計(利回り)0.3890.2880.2640.2630.266
円貨資産0.3760.2750.2490.2480.251
貸出金0.0990.0270.0000.0000.000
買現先勘定-0.120――――――――
国債0.4130.3010.2790.2770.281
短期国債-0.043-0.242-0.234-0.269-0.183
長期国債0.4950.3810.3170.3260.308
コマーシャル・ペーパー等0.048-0.013-0.004-0.003-0.005
社債0.1020.038-0.030-0.027-0.033
外貨資産1.0981.1651.3561.3451.368

8.自己資本残高及び自己資本比率の推移

自己資本残高及び自己資本比率の推移(単位:億円)
27年度末28年度末29年度末(参考)
29年度
上半期末
前年度末比
増減
資本勘定(A)31,59131,84532,227+38231,845
資本金111――1
法定準備金等31,59031,84432,226+38231,844
引当金勘定(B)42,75446,62850,020+3,39149,553
貸倒引当金(特定を除く)――――――――――
債券取引損失引当金26,93431,55036,001+4,45133,830
外国為替等取引損失引当金15,81915,07814,019-1,05915,723
自己資本残高(A) + (B) = (C) 74,34678,47482,248+3,77381,398
銀行券平均発行残高(D)922,957971,9881,015,887+43,8991,001,666
自己資本比率(C) / (D)×1008.05%8.07%8.09%+0.02%8.12%
  • 法定準備金等には特別準備金(13百万円)を含む。

9.保有有価証券の時価情報

国債(単位:億円)
価額時価評価損益
29ねん3月末4,177,1144,273,42996,315
30ねん3月末4,483,2614,590,281107,020
コマーシャル・ペーパー等(単位:億円)
価額時価評価損益
29ねん3月末20,35720,357――
30ねん3月末20,57420,574――
社債(単位:億円)
価額時価評価損益
29ねん3月末32,14432,075マイナス68
30ねん3月末31,92131,857マイナス63
金銭の信託(信託財産株式)(単位:億円)
価額時価評価損益
29ねん3月末11,65524,92313,268
30ねん3月末10,23824,85514,617
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)(単位:億円)
価額時価評価損益
29ねん3月末131,611159,30327,692
30ねん3月末193,384244,84551,460
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)(単位:億円)
価額時価評価損益
29ねん3月末3,7994,591792
30ねん3月末4,7005,142441
  • (注1)金銭の信託は、信託財産(約定ベース)のみを対象としているため、上記の帳簿価額は貸借対照表価額とは必ずしも一致しない。
  • (注2)時価は、期末日における市場価格等に基づいている。

10.第133回事業年度(平成29年度)経費決算

第133回事業年度(平成29年度)経費決算(単位:億円)
予算現額
決算額
剰余額
A-B
前年度比
増減額
銀行券製造費51951910
国庫国債事務費179170-09
給与等529518511
交通通信費4742-05
修繕費292941
一般事務費5184872231
合計(固定資産取得費、予備費除く)1,8211,7643256
うちシステム化関係2952831812
固定資産取得費171165155
うち認可対象分4544-131
予備費1010
総計2,0011,9294872
うち認可対象分1,8761,8081968
  • 単位未満四捨五入。

11.業務分野毎の経費(平成29年度)

業務分野毎の経費(平成29年度)(単位:百万円)
分野経費
前年度比増減構成比(%)
発券関係業務82,597+43242.4
金融政策関係業務23,535+73912.1
金融システム関係業務17,853+4549.2
決済システム関係業務30,731+12215.8
国庫・国債・その他政府関係業務40,223+1,86720.6
合計194,939+3,613100.0
  • (注1)損益計算書上の経費を対象に作成している。なお、計数は単位未満四捨五入としている。
  • (注2)日本銀行が行っている国際金融、調査・研究・統計などの業務や対外的な説明活動、組織運営面の取り組みに関する経費は、上記の各業務分野に幅広く共通して関係するため、各業務分野の経費に按分のうえ含めている。