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【特定職(業務分野特定タイプ)】新潟支店 S.K. さん

世の中のニーズに対応できる日本銀行員を目指して

S.K. さん

特定職 業務分野特定タイプ
新潟支店 総務課長
(現 調査統計局 物価統計課 価格調査グループ 企画役)

新潟支店総務課長として、企業・団体へのヒアリング調査を中心とする経済調査や、取引先金融機関の経営モニタリング、支店運営のマネジメントに携わっています。経済と金融の両面から地域を俯瞰できるのは、日本銀行の中でも支店の総務課ならではの仕事です。総務課長は、総務課の司令塔としてプロジェクトを企画・主導し、メンバーの能力を引き出しながら成果に繋げていくことが求められるほか、支店運営全般に対しても幅広い視野や柔軟な発想を持って関与することが求められます。現在の仕事は、対外的にも対内的にも果たす役割は重いですが、セントラルバンカーとしてレベルアップを目指す上で大きな原動力になっています。

金融政策の適切な運営に貢献する経済調査

経済調査を通じた景気情勢の判断は、日本銀行が「物価の安定」を目的とする金融政策を適切に行うために欠かせません。新潟支店では、各種統計・指標の分析や短観調査の実施のほか、企業・団体への訪問や電話ヒアリングを通して、新潟県内の景気動向の把握に努めています。経済調査の成果は「新潟県の金融経済動向」としてまとめられ、毎月の支店長記者会見や支店のホームページを通じて公表されます。地元の新聞やテレビでも報道されることが多く、無事に記者会見が終了した際は総勢10名のメンバーとともに大きな達成感を感じます。

一方、政策当局として情勢判断を行う以上、説明責任を負っているという緊張感が常に伴います。対外公表する景気判断の表現や文言は一つ一つ議論を重ねて慎重に決められ、前提となる経済調査は仮説と検証を常に繰り返しながら行っています。支店の経済調査の中心となるヒアリング調査は、経済のダイナミックな動きを肌で感じることができる魅力的な仕事ですが、膨大なヒアリング情報や振れを伴う統計・指標の動きから景気のトレンドを読み解くことは容易ではありません。このため、総務課長は、景気統計や分析に関する知識・経験のほか、支出・生産・分配を構成する各コンポーネントの循環的な動きから情勢を見極める力が必要です。また、日頃から半歩先の経済情勢を展望しながらメンバーに対して確認すべきポイントを伝えたり、最終的なアウトプットの方向性を具体的に指示する等、支店の景気判断にかかるクオリティコントロールを果たすことが求められます。

こうした役割を果たすためには、かつて調査統計局で統計作成や地域経済調査に従事した経験が生きています。最初に配属された物価統計担当(現物価統計課)では、約9,000種類の調査価格から構成されている企業物価指数の作成に従事しました。担当した電気機器(例えば、半導体やテレビ等)は商品サイクルが短い製品が多く、頻繁に調査対象とする銘柄・価格の入替が発生します。この際、新しい銘柄・価格が調査対象としての要件を満たしているか様々な観点から検証を何度も行い、信頼される統計を作る奥深さを学びました。地域経済担当(現地域経済調査課)に異動して統計を使う側の立場に変わった後も、ここでの経験・ノウハウが仮説・検証のプロセスを行う上で大いに役立ちました。

地域経済担当では、支店の協力を得ながら四半期ごとに公表している「さくらレポート」の統括部署として、全国9地域の景気情勢を集約した「地域からみた景気情勢」と、金融経済情勢に応じて選定したトピックスを「地域の視点」としてまとめています。日本銀行の対外公表レポートの中でもさくらレポートはヒアリング情報に力点を置いた内容になっていますが、企業や団体の“声”から景気判断に繋がるヒントを探すためには、統計による裏付けは欠かせません。この際、正しく統計を理解して正しく使いこなすプロセスが非常に役立ちました。また、地域経済担当では、大企業から中小・零細企業、老舗企業からベンチャー企業まで、様々な企業・団体を直接訪問する機会を得ました。この経験は、支店総務課長として、ヒアリング経験の浅いメンバーをサポートしたり、情勢判断に際して足りないパズルを埋める作業を指示する際に生かされています。

金融システムの安定化に向けた取り組み

支店総務課では、資金決済・金融仲介機能を果たしている金融機関の業務運営や各種リスクの状況の把握を通じて、「金融システムの安定」を点検することも重要な業務の一つです。日々の資金繰りから、預金・貸出動向や収益動向、経営の健全性やリスク管理体制といった幅広い領域について、関連資料の分析やヒアリングを通じてフォローしています。総務課長は、金融経済情勢や規制・ルールの変更についてもアンテナを張り巡らし、経験の浅いメンバーにモニタリングの着眼点や手法を示し、一人前の金融担当者を育成することも求められます。このため、専門知識は勿論のこと、個別金融機関の経営状況やリスク特性を正確に捉え、必要に応じて経営改善を促していくスキルも求められます。こうした役割を発揮する上で、かつて金融機構局金融モニタリング課(現金融第2課)に在籍した経験が生かされています。ここでは350先を超える地域銀行・信用金庫のオフサイトモニタリングに従事し、経営やリスクの状況を検証・分析する機会を得ました。様々な観点から経営やリスク管理について分析する機会を得たことは、モニタリングの最前線である支店の総務課長となった現在、非常に役立っています。

また、日本銀行では一時的な資金不足に陥った金融機関に対し、必要に応じて「最後の貸し手としての機能」を発揮していくことも求められています。最近は、大規模・広域災害を通じて金融システム全体に危機が及ぶ可能性も踏まえた行動が求められています。私自身、金融モニタリング課に在籍していた際に東日本大震災を経験しました。地震発生直後から全国の金融機関の資金繰りの確認や被災地の状況の確認が行われ、その後も計画停電などの数々の制約下で「金融システムの安定」のために職員が高い使命感を持って職務を遂行していた姿は、自分自身の記憶の中で鮮明に残っています。こうした経験を踏まえ、支店の総務課長となった今、日頃から本支店や関係機関とも連携を図りつつ、自然災害や金融機関の一時的な資金不足を想定した対応について、人材育成や体制整備を進めています。

世の中のニーズに対応したセントラルバンカーを目指して

支店総務課長としてのキャリアは始まったばかりですが、時代の変化とともに世の中のニーズが変化する中、地域経済のために何ができるかという視点を大切にしながら企画・推進力を磨いていきたいと思います。新潟支店に赴任する前に在籍していた大阪支店では、営業課総務・金融グループと調査グループの取りまとめ企画役補佐として、新たな試みに挑戦する機会を得ました。総務・金融グループでは、東日本大震災以降高まった首都圏被災時の業務継続体制の整備に関して、日本銀行と民間金融機関の定期的な連絡会の立ち上げに携わりました。また調査グループでは、増加傾向にある訪日外国人観光客の動向把握のため、経済団体や企業の方々と「関西インバウンド統計会議」を立ち上げ、統計整備を始めました。この経験はビジネスパーソンとして大変刺激的な経験となり、日本銀行としての社会貢献の新しい“カタチ”を感じさせるものでした。総務課長として支店運営に深く関与する機会が増えた今、こうした発想を大切に、人材育成や体制整備、対外コミュニケーションに取り組み、地域経済の発展に貢献していきたいと思います。

S.K. さんのあゆみ

2000年4月 松本支店入行 発券課 業務課 総務課
2006年1月 調査統計局
2010年4月 金融機構局
2012年7月 大阪支店 営業課
2015年6月 新潟支店 総務課長

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