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【特定職(業務分野特定タイプ)】金融機構局 M.S. さん

経済・金融の最前線で活躍するエキスパートを目指して

M.S. さん

特定職 業務分野特定タイプ
金融機構局 考査運営課
市場・流動性リスク考査グループ
企画役補佐

日本銀行との出会い

今から10数年前、就職活動中の私は偶然、日本銀行が新卒採用を行っていることを知り、どんな組織でどんな人が働いているのかという好奇心から企業説明会に参加しました。当時、日本銀行の仕事や組織について詳しいことは知りませんでしたが、この日を境に、日本銀行員についてのイメージが、「お堅い」から「柔軟で個性的」へと変わっていきました。就職活動を通して、こうした人たちとともに、経済・金融の最前線で、我が国の経済活動を金融面から支える、専門性の高い仕事をしたいという思いが強くなったことが、今に至る私の原点となっています。

支店で経験した中央銀行サービス

入行後、最初の配属となった岡山支店では、銀行券の受払、金融機関が持つ日銀当座預金を通じた資金の決済、手形交換、政府の財政資金の支払など日本銀行が提供する「中央銀行サービス」というべき業務を幅広く経験しました。また、支店総務課では、地域経済の調査に従事しました。「個人消費」を担当し、地元の百貨店、スーパー、自動車ディーラー、旅行代理店、家電量販店に通い、商品の売れ行きや、客足、消費者の行動等についてヒアリングを重ねました。自分の足で稼いだ貴重な“現場の声"を、売上高などの客観的なデータと組み合わせて、景気判断に対する答えを見出していくプロセスやそれが対外公表されていくことに、大きなやりがいや達成感を感じました。これらの経験を通じて、中央銀行業務の全体像と経済活動との関わりについて学んだことが後の仕事にも大いに活かされています。

国際金融の最前線で

国際局では、国際収支課と国際調査課で仕事をしました。国際収支統計は、貿易、海外旅行、海外の株式や債券の購入、海外M&Aなど、ありとあらゆる国際取引を漏れなく反映した統計であり、国際的な商流や商慣行、内外投資家の投資行動や大規模な取引について理解を深め、統計の改善や精緻化につなげることが求められました。ここでの仕事を通じて、統計の読み方のほか、会計基準や金融など幅広い知識を習得することが出来ました。

国際調査課では、日本銀行の保有する外貨資産の運用と国際金融市場の分析を担当しました。数兆円の規模を有する外貨資産の運用では、公的機関としての立場から、安全性を重視することはもちろんのこと、海外市場の動向を詳細に把握し、市場に無用な混乱を招くことのないよう取引額や取引のタイミングなど様々な点に配慮しながら運用を行う必要があります。加えて、国際機関や、エコノミスト等との面談を通じて、国際金融市場の動向、マーケット参加者の主要関心事項について情報収集・分析を行うことも重要な任務でした。おりしも、当時は欧州債務問題が大きくフォーカスされていました。このように揺れ動く市場の最前線で、投資家の一員という立場で市場に身を置いたことは、後に金融システムの安定確保に関わる仕事をするうえで、何ものにも代え難い貴重な経験となりました。

二度目の支店勤務

大阪支店では、金融機関のオフサイトモニタリングを担当しました。オフサイトモニタリングとは、金融機関の役職員との面談や電話ヒアリング、提出を受けた経営資料などの分析を通じて、担当する金融機関の経営動向(収益、リスクテイクの状況、資金繰り、営業戦略等)について幅広くモニタリングする仕事です。二度目の支店勤務となりましたが、中堅としてテーマ調査のプロジェクトリーダーを任せられるなど、上司をはじめとした周囲から求められる役割が大きくなったと感じる時期でもありました。こうした中で、チーム全体の仕事の進捗管理を適切に進めることや、チームメンバーである後輩の成長を促すための指導、業務を効率化するための施策の立案等にも取り組みました。

国会渉外課の仕事

再び本店に異動し、政策委員会室国会渉外課に所属しました。ここでは、与野党の国会運営や、日本銀行の政策・業務運営対する意見・考え方についての情報収集等を行いました。これまでの経験やノウハウが通用しない難しい仕事でしたが、国会では、本行の政策や業務について、わかりやすく丁寧に説明する努力を重ねるなかで、自らのプレゼンテーションや、コミュニケーション能力にも磨きがかかったように感じています。

各金融機関の実状に応じた『最適解』を求めて

現在、私は金融機構局考査運営課に所属し、金融機関考査の考査員として仕事をしています。考査とは、金融機関の経営状態やリスク管理体制の実態把握を行うための立ち入り調査のことで、オフサイトモニタリングとともに、日本銀行の使命の一つである「金融システムの安定確保」につながる重要な仕事です。

金融機関の業務は非常に多岐に亘り、扱う内容も高度で専門的であるため、一つの金融機関考査において、各リスク分野に担当を配置した10名弱のチームが編成されます。考査の標準的な仕事のサイクルでは、まずチームが編成されてから立ち入り調査を行う前に3週間程度の準備期間が設けられます。この期間に提出された資料やデータ等を基に問題意識を練り上げた上で、立ち入り調査に臨むことになります。そして、3週間程度の立ち入り調査を経て、金融機関に課題や問題点が見つかった場合には、金融機関と議論を重ねて改善を促すことになります。こうして当該金融機関の考査が終了すると、金融機関に伝達した内容をオフサイトモニタリング部署に引き継いだうえで、チームは解散し、また新たなチームが編成され、次の準備が始まることになります。

考査の仕事の魅力は、「自ら練り上げた問題意識」をベースに周囲とコミュニケーションを図りながら、限られた期間で、その金融機関にとっての「最適解」を見出していくことだと感じています。一言で「金融機関」と言っても、歴史、営業エリア、規模、業務内容、課せられる規制、競争、経営環境が異なり、金融機関の数だけビジネスモデルがあるといっても過言ではありません。当然、学校の試験のように全員が同じ「問題」に直面しているわけではなく、同じように見える「問題」であってもそこに至る経緯や背景が異なるため、「答え」は一つではありません。また、真に必要な改善を促すためには、金融機関側の意見や考えに真摯に耳を傾け、相手の納得がいくまで粘り強く議論を重ねることも求められるため、金融機関との議論では「真剣勝負」ともいえる独特の緊張感が漂います。時には、「課題の克服が、その金融機関にとって『最適』かどうか」という点で大いに悩むこともありますが、それだけに取り組むべき課題について、自分なりのやり方で、双方が納得いく形で「答え」に辿りついた時は、大きな達成感が得られます。

最後に

こうして振り返ってみると、経済・金融の「最前線」は、学び多き経験の連続です。加えて、様々なバックグラウンドを持つ個性豊かな上司・先輩・同僚も、自分を高めてくれる存在であると感じています。日本銀行には、誰であれオープンに意見を述べ、フェアに議論する組織文化があります。私自身、多くの悩みを抱えながらも、周囲と議論を重ねてきたことが成長に繋がったと感じています。今後は、経済・金融のエキスパートとしてさらにレベルアップを図るとともに、周囲を巻き込み、組織の成長を促すことができる人材になりたいと考えています。

M.S. さんのあゆみ

2003年4月 岡山支店入行
発券課 業務課 総務課
2007年11月 国際局
2011年7月 大阪支店 営業課
2014年3月 政策委員会室
2016年6月 金融機構局

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