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総務人事局長からのメッセージ

総務人事局長からのメッセージ: 日本銀行 総務人事局長 野村 充

日本銀行の採用ホームページをご覧いただき、有難うございます。ご覧になられている方の多くは、この春からの就職活動の対象として、日本銀行に関心をお持ちの方だと思います。このホームページには黒田総裁と小谷真生子キャスターの対談をはじめ、日本銀行についての解説やそれぞれの分野で活躍する数多くの先輩職員の声など、日本銀行への就職を考えるうえで参考となる様々な情報が提供されています。十分な情報収集をして悔いのない就職活動を展開していただければと思います。

既に皆様は日本銀行という組織の役割や仕事について、何らかのイメージをお持ちかもしれません。お札(日本銀行券)の発行、金融政策の企画・立案やその前提となる内外経済・金融資本市場の調査・分析、G7やG20など国際会議での議論への参画などがその主なものでしょうか。金融機関等が破綻に瀕した場合に発動される日銀特融などを思い浮かべる方もいるかもしれません。もっとも、実際の日本銀行の機能は、おそらく皆様が意識しているよりも相当幅広いものです。金融機関に対する考査・モニタリング、決済システムの運営、国庫・国債に関する事務、金融規制等を巡る国際的な議論への参画、外国中央銀行等との取引、金融・経済・国際収支等にかかる統計の作成、金融知識の普及に向けた広報などなど、その全てをここに挙げることは到底不可能なほどです。また、これらの機能は相互に密接に関連しています。金融政策だけをとってみても、判断の基礎となる経済・金融の実態把握、政策の企画・立案、決まった政策を実現するための金融取引(オペレーション)の実行やその効果の検証、金融機関等への影響の調査、必要な対外広報など、実に多くの部署が連動し、秩序立って機能することにより、初めて所期の目的が達成されるのです。私はこうした多種多様な仕事を、相互の関連性も意識しながら幅広く体感できることが、日本銀行という職場の最大の魅力であると感じています。

こうした機能の多くは、実は法令等による強制力に基づくものではなく、企業や国民の方々の任意の協力により支えられているものです。例えば、皆様よくご存知の「日銀全国短観」は、個別企業の機微にわたる経営情報についての詳細なアンケート調査ですが、1万社以上の対象企業のうち毎回99%前後の企業に回答していただいています。官公庁等が行う同種のアンケート調査などと比較しても驚異的な回収率ですが、そうした高い回収率を維持出来ているのは、企業や国民の方々が日本銀行の優れたリサーチ力を評価するとともに、厳格な情報管理を信頼し、それに応じることに意義を感じてくれているからに他なりません。まさに日本銀行という組織が長年築き上げてきた評価、信頼が、現在の組織の円滑な運営の基礎になっている訳であり、世代を超えて確実に受け継いでいくべき財産であると思います。

日本銀行の機能、役割は、また、時代とともに変化、深化していくものでもあります。戦後の復興期から高度成長時代、バブルの崩壊、その後の低成長低インフレと、日本経済がその姿を大きく変えていく中にあって、中央銀行の役割も刻々と変化してきました。私が入行してからの30年余だけを取ってみても、金融政策の具体的手法の進化、発展はもちろんのこと、考査や金融機関モニタリングのあり方、提供する決済サービスの内容など様変わりです。また、1990年代後半以降の金融システムの混乱期や2008年秋のリーマンショック時など、経済に大きなショックが加わった際には、その都度、過去に例のない様々な異例対応も行われてきました。経済・金融のグローバル化が進展し、海外当局との連携、調整が必要となる場面も、従来に比べて格段に増えています。最近では、フィンテックなどの新たな金融技術への中央銀行の関与、取組みのあり方など、全く新しい課題にも取り組んでいます。このように世の中の変化や日々発生する様々な事象を敏感に感じ取りながら、必要な対応を機動的に行い、また、自らの機能のあり方さえも不断に見直していく。そうしたダイナミックな対応が求められるのも、日本銀行の仕事の醍醐味と言えるように思います。

このように幅広く変化に富んだ仕事を担う人材として、日本銀行には約5000人の職員が在籍しています。総合職、特定職(業務分野特定タイプ、専門分野特定タイプ)、一般職などの職種・コースに分かれてはいますが、共通して大切なことは、日本の経済、金融をしっかりと支える、あるいは少しでも良い方向に変えていく、そのために自分達がすべきことは何かを常に考え、実践していくという強い使命感だと思います。130年超に及ぶ日本銀行の歴史の中で受け継がれてきた行動原則と言い換えても良いかもしれません。分かり易い例を一つ挙げましょう。先般の東日本大震災の際には、本店や一部の支店にて、職員やその家族が数多く被災した訳ですが、そうした状況のもとでも日本銀行の機能はいささかなりとも揺らぐことなく、適切に維持されてきました。むしろ危機時においてこそ、日本銀行の機能は重要性を増し、津波や火災等により汚損したお札の引換えなど、通常とは異なる役割をも果たしていかなければなりません。こうしたことを一人一人の職員が自覚し、自らの行動を律しているのです。

最後にもう一つだけアピールさせていただくと、日本銀行は、女性を含む全ての職員が能力を十分に発揮できる環境を整備するとの観点から、様々な施策に積極的に取り組んでいます。既に本店の多くの部署はフレックスタイム制度のもとで柔軟な働き方が可能となっていますし、近年の働き方改革の流れに先んじて長時間労働の抑制にも努めてきました。また、育児や介護との両立に向けた制度の拡充や意識改革を通じて、女性職員の活躍を力強くサポートしており、昨年5月には女性活躍推進法に基づく優良企業認定の最高水準である「えるぼし(第3段階)」を獲得しています。

紙面の制約もあり、まだまだ日本銀行の魅力を十分に伝え切れていない気がしています。皆様方におかれては、就職活動等で出会う先輩方からも活きた情報収集を重ね、日本銀行の仕事の魅力をしっかりと感じ取っていただきながら、最善の選択をしていただければ幸いです。

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