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質問日本銀行が行っている海外技術支援(TA/TC)活動について教えてください。

教えて!にちぎん

回答

日本銀行では、海外の中央銀行等からの要請を受けて中央銀行の業務運営上のノウハウを提供する海外技術支援(TA/TC、Technical Assistance/Technical Cooperation)活動を行っています。具体的には、各中央銀行のニーズに応じて、金融政策や市場整備などについて、日本銀行における過去の経験等を参考にしながら情報を提供しています。

日本銀行の海外技術支援活動の歴史は古く、ルワンダ中央銀行総裁に職員を派遣した1960年代に遡ります。1970年代半ばには、アジアの中央銀行職員向けの定期研修を初めて実施しました。1990年代に入ると、旧ソ連邦等の体制崩壊に伴い、IMF(国際通貨基金)やBIS(国際決済銀行)において、先進国の中央銀行が協調して体制移行国向けの海外技術支援を行うことが協議され、日本銀行でも、これらの国に対する技術支援への取り組みを強化した経緯があります。その後、1997年(平成9年)のアジア通貨危機を経て、アジア域内での連携強化が図られる中で、同地域における技術支援案件が増えてきました。最近では、支援先のアジア新興国の裾野が拡がり、また支援内容も、中央銀行業務全般に関する包括的なものから、テーマを絞ったより専門的なものへと重点が移されてきています。

技術支援の形態としては、海外の中央銀行からの様々な照会に対して回答する活動のほか、海外から研修員を受け入れてセミナーやワークショップを開催するもの(受入型)や、職員を海外に派遣するもの(派遣型)があります。