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最近の企業金融を踏まえたオペ・貸出面の措置について

1998年11月13日
日本銀行

 日本銀行では、景気の悪化に歯止めをかけることを狙いとして、思い切った金融緩和スタンスを堅持してきている。また、日々の金融市場の調節に当たっては、CPオペの活用などにより、企業金融の円滑化にも十分配慮しつつ、機動的、弾力的な資金供給に努めてきている。ただ、金融機関の融資姿勢は、わが国金融機関を取り巻く厳しい市場環境や企業業績の悪化を反映して、慎重なものとなっている。また、資本市場においても、信用リスクに対する警戒感が強まっている。このため、年末から年度末にかけて、企業金融は一層厳しさを増す可能性がある。

 こうした状況にかんがみ、日本銀行では、中央銀行の資産の健全性に留意しつつ、金融機関借入・市場調達の両面で企業金融の円滑化に資することを狙いとして、貸出・オペレーションについて、以下の措置を講じることを、本日、政策委員会・金融政策決定会合において決定した(賛成多数)。

1.CPオペの積極的活用

 日々の金融調節の中で、CPオペを一層積極的に活用することとし、そのため、買入れ対象となるCPの期間を拡大する(注)とともに、CPの発行企業の適格審査事務を迅速化する。本措置は、11月16日から実施する。

  • 現行:「満期日が買入れの日の翌日から起算して三ヶ月以内に到来する」もの
    改定後:「満期日が買入れの日の翌日から起算して一年以内に到来する」もの

2.企業金融支援のための臨時貸出制度の創設

 年末・年度末にかけて、金融機関の企業向け貸出を資金繰り面から支援していく趣旨から、企業向け貸出が季節的に増加する10~12月期における金融機関の貸出増加額の一定割合(50%)を対象に、リファイナンスのための日銀貸出制度を新たに設ける。その際、担保は国債のほか、日本銀行が適格と認める民間企業債務(手形<含むCP>、社債、証書貸付債権)とし、原則として、担保価額の50%以上は、民間企業債務を差し入れることを条件とする。また、貸出期間は原則として、年度末を超える4月までとし、金利は0.5%とする。また、10~11月中に貸出を増加させた金融機関に対しては、12月中旬にも本件貸出制度が利用できることとする。

 本件貸出制度は、年末・年度末の企業金融円滑化に資することを狙いとした臨時の措置である。今後、早急に実務面での準備を進め、詳細が固まり次第改めて決定し、対外公表を行う予定である。

3.社債等を担保とするオペレーションの導入

 金融調節の中で、民間企業債務を一層活用していく趣旨から、社債および証書貸付債権を根担保として、金融機関が振り出す手形を金利入札方式で買い入れるオペレーション手段を新たに導入すべく、実務的な検討を進める。今後、準備が整い次第決定のうえ、資金供給手段の一つとして活用していく方針である。

以上