「主要国における小口決済:クリアリング・決済の仕組み」
(日本銀行仮訳)
2000年 9月12日
国際決済銀行
支払・決済システム委員会
(日本銀行から)
BISの支払・決済システム委員会では、小口決済システムに関する報告書「主要国における小口決済:クリアリング・決済の仕組み」を公表しましたので、そのプレスリリースの仮訳を掲載します。
本報告書に関するご質問等がございましたら、信用機構室決済システム課(直通3277-1096 松本)までご照会下さい。なお、プレスリリースおよび報告書の原文(英語)はBISのウェブ・サイト(アドレス:www.bis.org/)に掲載されておりますので、併せてご参照下さい。
プレス・リリース
「主要国における小口決済:クリアリング・決済の仕組み」
本日、国際決済銀行の支払・決済システム委員会(Committee on Payment and Settlement Systems)は、「主要国における小口決済:クリアリング・決済の仕組み」と題する報告書を公表する。本報告書は、G10諸国およびオーストラリアの小口決済システムに関する理解を深めることを狙いとしており、小口決済システムの分野における支払・決済システム委員会の2冊目の報告書となる(1冊目の報告書「主要国における小口決済システム:比較調査」は99年9月に公表)。今回の報告書では、小口決済におけるクリアリングと決済の仕組みについて分析を行っており、小口決済手段や最終利用者のマーケットに焦点を当てた前回の報告書を補完するものである。
本報告書は、金融市場を支える決済のインフラに関する支払・決済システム委員会のこれまでの作業――ネッティング・システム(89年、90年に報告書を公表)、証券決済システム(92年、95年、97年、98年、99年に報告書を公表)、外為取引(93年、96年、98年に報告書を公表)、即時グロス決済システム(97年に報告書を公表)等――の延長線上にあるものである。
99年9月に公表された1冊目の報告書では、小口決済手段が調査対象国の国内においても各国間においても多様であることを指摘したのに対し、本日公表される報告書の分析では、G10諸国およびオーストラリアにおけるクリアリング・決済の仕組みにはいくつもの共通点があることを明らかにしている。特に、マルチラテラルなクリアリング・決済システムは全ての国で利用されている。また、コルレスの取決めや中央銀行が重要な役割を果たしている国もある。さらに、ほとんどの国には、クレジットカードや場合によってはデビットカードに関するクリアリングの仕組みがある。
電子商取引の増加や新たな決済手段・決済方法の出現といった最終利用者のマーケットにおける近年の変化により、新たなクリアリング・サービスに対する需要が高まっている国もある。決済プロセスへの情報通信技術の導入により、最新あるいは高度なサービスに対する最終利用者のニーズに対応できるようになった。新たな商品やインターネットのような通信・デリバリーチャネルの登場により、金融機関が戦略を見直したり、顧客が幅広い選択肢の中から決済サービスを選択することが可能となった。こうした発展が今後どうなるかについて現時点で予測することは難しいが、この発展こそが小口決済システムのダイナミックな特徴を示している。
報道機関向けの注記
支払・決済システム委員会
支払・決済システム委員会は、G10各国中央銀行の代表者が支払・決済の仕組みの発展状況をモニター・分析し、関連する政策課題を検討するフォーラムである。なお、同委員会の活動への非G10諸国の中央銀行あるいは通貨当局の参加も増えてきている。支払・決済システム委員会議長は、欧州中央銀行理事のトマッソ・パドアスキオッパである。支払・決済システム委員会やその小委員会の会合は、常設事務局があるバーゼル所在の国際決済銀行で通常開催されている。
リテールペイメント小委員会
リテールペイメント小委員会は、小口決済手段や決済の仕組み、中央銀行の責務について検討するという責任を負っている。委員会における議長は、99年11月までイタリア中央銀行のステファノ・ロファソが務め、それ以降は、同じイタリア中央銀行のカルロ・トレソルディが務めている。同小委員会参加者のリストは報告書に掲載されている。
本報告書やその他の支払・決済システム委員会の報告書はどこで入手できるのか?
本報告書は、国際決済銀行のウェブ・サイト(www.bis.org/)に掲載されているほか、9月下旬以降、国際決済銀行の刊行物サービスあるいはリテール小委員会に参加した各国中央銀行から入手できる。支払・決済システム委員会の報告書一覧および最近の報告書全文は、国際決済銀行のウェブサイト(www.bis.org/publ/pub_list.htm#PS/)より入手可能である。
以 上
