第2回決済システムフォーラムの議事の概要
2001年 2月23日
日本銀行
(開催要領)
| I. | 開催日時:平成13年2月21日(10:00〜12:00) |
| II. | 場 所:日本銀行本店 |
| III. | 出 席 者:別添参照 |
(議 題)
| I. | RTGS化後の日本銀行当座預金決済および国債決済の状況 |
| II. | 新内国為替制度について |
| III. | 「証券決済システムのための勧告」に関するCPSS1・IOSCO2報告書について |
2証券監督者国際機構
I.RTGS化後の日本銀行当座預金決済および国債決済の状況3 3会合における配布資料は、「RTGS化後の日本銀行当座預金決済および国債決済の状況」(平成13年2月21日)(PDF、98KB)をご参照下さい。
1.事務局説明
(1) RTGS化後の決済状況
| ○ | RTGS化実施後これまで、当座預金決済、国債決済ともに、決済は円滑に進捗。
この間、市場取引のボリュームも着実に回復。日中コール取引、T+0レポ取引等の新しい取引も徐々に増加している。また、年末年始にかけ一時高止まりした一部の市場金利も、落着きを示している。 |
(2) 当座預金決済および国債決済等の特徴点
(a) 当座預金決済(国債DVP等を除く一般的な当座預金振替)
| ― | 決済件数は、1月半ば以降、RTGS実施前の水準を回復している。一方、決済金額は、市場慣行変更4の影響からRTGS実施前に比べ大幅に減少。 |
| ― | 朝方2時間で約7割の決済が完了。 |
(b) 国債決済
| ― | 国債DVP決済件数は、1月下旬以降、RTGS実施前の水準を上回って推移。決済円滑化のための市場慣行導入(決済単位の小口化)が影響。 |
| ― | 一方、国債DVP決済金額は、2月入り後、前年比9割程度の水準まで回復。決済金額の前年比減少には、バイラテラル・ネッティングの普及も影響。 |
| ― | 決済所要時間は、1件当たり約10分で安定的に推移。 |
| ― | 朝方2時間で国債(既発債)DVP決済の9割以上が完了。 |
(c) 当座貸越
| ― | 日本銀行による日中当座貸越は、午前10時前後にピークを迎えている。日中当座貸越のピーク時残高は11〜14兆円程度。 |
(d) 国債決済の不処理
| ― | 1月中の国債決済不処理の発生率は0.1%と、ランニングテスト時対比僅少にとどまった。 |
4コール取引における決済方法の変更(短資口座経由決済の廃止)、バイラテラル・ネッティングの導入等。
2.出席者からの発言要旨
| ○ | 市場参加者で構成する短期金融市場取引活性化研究会では、RTGS化に対応すべく、資金決済に関する新しい市場慣行について取り纏めを行った。昨年行われた総合運転試験の段階では不慣れな面もみられたが、RTGS移行後は全体として極めて順調に定着しつつあると評価している。今後とも、同研究会が中心となって、レビューを続けていく方針である。 |
| ○ | 東京証券取引所では、RTGS移行後の現物国債にかかる取引所決済について、会員による事務ミスも皆無となるなど順調に行われているとみている。3月21日については、10年利付国債の発行日であるとともに、移行後初の国債先物取引の受渡決済日となるため、注意が必要と考えている。 |
II.新内国為替制度について(東京銀行協会事務システム部矢部部長より説明)5
5会合における配布資料は、「新内国為替制度について」(平成13年2月21日)(PDF、5KB)をご参照下さい
| ○ | 東京銀行協会が運営する内国為替制度については、これまで1990年の仕向超過額管理制度の導入、1993年の同日決済化などリスク管理制度の強化を図ってきた。 |
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| ○ | 本年1月4日、更に以下の点を主要な変更点とする新為替決済制度をスタートした。
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| ○ | 新制度移行後の運営はこれまでのところ極めて順調であり、決済件数、金額とも移行前対比ほぼ横這いで推移している。なお、1月末時点の加盟銀行による差入担保および保証供与の状況をみると、担保価額合計11兆円弱、保証額合計3兆円強の合計約14兆円となっており、加盟銀行の仕向超過限度額合計約12兆円に対し、2兆円程度の余裕を有している。 |
III.「証券決済システムのための勧告」に関するCPSS・IOSCO報告書について6
6会合における配布資料は、「『証券決済システムのための勧告』に関するCPSS・IOSCO報告書について」(平成13年2月21日)(PDF、56KB)をご参照下さい。
1.事務局説明
(1)経緯・概要
| ○ | 1999年12月、CPSS(BIS支払・決済システム委員会)とIOSCO(証券監督者国際機構)専門委員会は、証券システムに関する作業部会を共同で設置。証券決済システムの安全性・効率性を一層向上させる観点から、システムの設計・運営・オーバーサイトに関する国際標準の策定に着手した。 |
| ○ | 本勧告は、証券決済に関する制度的な取極めを幅広く対象にしている。内容は、これまで国際標準とされてきたG30勧告(1989年)を踏まえつつ、G30勧告公表後に重要と考えられるようになったシステムのガバナンスやオーバーサイト等をカバーするものとなっている。 |
| ○ | 本勧告を確定するにあたり、CPSS・IOSCOでは原案を公表し、本年1月15日から4月9日まで市中協議を実施中である。 |
(2)報告書の構成
第2章(公共政策目標)
・ 証券決済システムの安全性と効率性
第3章(勧告)
・ 勧告とその背景、論点、考え方
第4、5章(勧告の実現・評価)
・ 勧告の達成に関する考え方
・ 評価のためのチェックリスト
(3)報告書の内容(注)
(注)CPSS・IOSCO報告書「証券決済システムのための勧告」(Recommendations for Securities Settlement Systems)の内容については、BISホームページ(原文)、または日本銀行ホームページ(日本銀行仮訳)を参照。
2.出席者からの発言要旨
| ○ | 今回の勧告は、大きく動き出しているわが国の証券制度改革とも密接に関わるものである。勧告のなかではセントラル・カウンターパーティやDVP、決済サイクル、決済のファイナリティのタイミングなど重要なものが挙げられている。特にセントラル・カウンターパーティーの意義については、国際的にもその重要性の認識が高まる中で、関係者の理解を深めていく必要がある。 |
| ○ | 今回の勧告には、セントラル・カウンターパーティーに関する項目があるが、これにはマルチラテラルベースのネッティングを推奨するといった意図があるのか。また、これとRTGS(Real Time Gross Settlement、即時グロス決済)との関係はどのように理解すればよいか。 |
| ○ | 欧州を中心にセントラル・カウンターパーティーの利用が増えている一方で、そこへのリスクの集中・増大に対応することが必要との問題意識から、そうした項目が盛り込まれたものである。セントラル・カウンターパーティーを推奨する、しないといったニュアンスをもつものではない。また、RTGSとの関係では、決済日以前にセントラル・カウンターパーティーとの間で取引をネッティング(取引当事者間の債権、債務を当事者とセントラル・カウンターパーティーとの間の関係に置き換え、両者間の債権、債務をネッティング)するものであれば、そのこと自体は、決済日当日における資金・証券の決済方法を規定するものではない。例えば海外では、米国GSCCのように、銘柄毎に証券・資金の取引をネッティングし、それらを決済日当日にRTGSベースでDVP決済している例もある。 |
以 上
(別 添)
第2回決済システムフォーラム出席者(敬称略)
| 荒井 三郎 | 東京銀行協会CDセンター所長 | |
| 飯田 確 | 全国信用協同組合連合会(SANCS運営) 決済企画部・部長 |
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| 今村 長武 | 第二地方銀行協会(SCS運営) 事務局長 |
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| 岸 秀志 | 全国地方銀行協会(ACS運営) 業務部長 |
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| (座 長) | 黒田 巖 | 日本銀行理事 |
| 小坂井 雅夫 | 信金中央金庫(しんきんネットキャッシュサービス運営) 決済業務部長 |
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| 佐方 裕 | 東京銀行協会外国為替円決済制度管理室長 | |
| 清水 寿二 | 東京証券取引所決済管理部長 | |
| 鈴口 紀夫 | 労働金庫連合会(ROCS運営) 資金管理部長 |
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| 高野 久男 | 東京銀行協会全銀センター所長 | |
| 瀧 久隆 | 中央三井信託銀行(信託協会<SOCS運営>会長行) 決済管理部長 |
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| 谷村 元 | 農林中央金庫(全国農協貯金ネットサービス運営) 資金為替部長 |
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| 辻 二男 | 債券決済ネットワーク業務部長 | |
| 飛山 康雄 | 証券保管振替機構企画部長 | |
| 平井 賢一 | 東京金融先物取引所業務部長 | |
| 溝口 右一 | 東京銀行協会東京手形交換所長 | |
| 宮崎 雅夫 | 住友銀行(全国銀行協会会長行) 市場営業グループ担当次長 |
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| 諸節 潔 | CLSサービシズ東京事務所代表 | |
| 矢部 伸 | 東京銀行協会事務システム部長 | |
| 若月 和人 | あさひ銀行(全国銀行協会事務委員会委員長行) ALM部次長 |
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| 渡辺 修一 | 日本興業銀行(全国銀行協会市場委員会委員長行) 市場委員会室長 |
| (事務局) | 日本銀行信用機構室 |
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