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小口決済の分野における中央銀行にとっての政策課題

 ----支払・決済システム委員会による報告書----
(日本銀行仮訳)

2003年 3月10日
国際決済銀行
支払・決済システム委員会

日本銀行から

 BISの支払・決済システム委員会では、小口決済システムに関する報告書「小口決済の分野における中央銀行にとっての政策課題」を公表しましたので、そのプレスリリースの仮訳を掲載します。

 本報告書に関するご質問等がございましたら、信用機構室決済システム課(直通03-3277-1096 松本)までご照会下さい。なお、プレスリリースおよび報告書の原文(英語)はBISのウェブ・サイト(外部サイトへのリンク)に掲載されておりますので、併せてご参照下さい。

プレスリリース

 本日、BISの支払・決済システム委員会は、小口決済システムに関する報告書「小口決済の分野における中央銀行にとっての政策課題」を公表する(BISのウェブ・サイト(外部サイトへのリンク)で入手可能である)。本報告書の公表に先立ち、昨年9月に市中協議報告書が公表され、市中協議期間中に寄せられたコメントを踏まえ、記述内容を明確にするための軽微な修正等を行った。

 本報告書は、支払・決済システム委員会が設置したリテールペインメント小委員会により作成された。同小委員会は、G10各国とオーストラリアの中央銀行および欧州中央銀行の決済システムに関する専門家により構成されている。本報告書は、これら中央銀行の小口決済の分野に対する様々な関わり方について記述している。

 本報告書では、小口取引における交換手段として、効率的で安全にマネーが使用されることの重要性に焦点を当てている。これは、通貨の本質的な機能であり、人々が通貨に対して有する信用の基礎である。また、小口決済システムおよび小口決済手段は、金融システムの有効性・安定性(特に消費者の信認や商取引の機能)にも多大な貢献をしている。これらの理由から、小口決済システムの効率性および安定性は中央銀行にとっての関心事項である。

 本報告書は、消費者および小額の商業決済市場における最近の動向を特定しているほか、これに関連する中央銀行にとっての政策課題について検討している。本報告書は、小口決済市場における効率性および安全性を維持、促進するための4つの公共政策目標を掲げており、それらは、(i)法的および監督上の枠組み、(ii)市場構造およびパフォーマンス、(iii)標準とインフラ、および(iv)中央銀行サービス、に関連している。本報告書では、さらに、これらの目標を達成するために中央銀行が貢献できることを検討し、中央銀行の採りうる一連の行動を特定している。中央銀行が採るべき最低限の行動として勧奨されている一部の行動は、市場のモニターおよび中央銀行による民間、公的部門の双方に対する協調的で助言的なアプローチの重要性を強調している。

 中央銀行は、小口決済の分野における効率性、安全性を実現し維持するための第一義的な原動力は市場原理であるべきとの見方を共有している。しかしながら、市場は持続的な障害に遭遇しうることから、常に効率的で安全な結果を適切にもたらすとは限らないことを認識している。

報道機関向けの注記

  1. 支払・決済システム委員会は、G10各国の中央銀行が支払・決済の仕組みの発展状況をモニター・分析し、関連する政策課題を検討するフォーラムである。同委員会の活動への非G10諸国の中央銀行の参加も増えてきている。支払・決済システム委員会議長は、欧州中央銀行理事のトマソ・パドア=スキオッパである。同委員会事務局(事務局長はマーク・ホランダーズ)は、BISが務めている。
  2. リテールペイメント小委員会議長は、イタリア中央銀行のカルロ・トレソルディである。同小委員会の参加者リストは市中協議報告書(原文)のAppendix Cにある。同小委員会は、これまでに2つの報告書(「主要国における小口決済:比較調査」(1999年9月)および「主要国における小口決済:クリアリング・決済の仕組み」(2000年9月))を作成し、公表している。これらの報告書は、支払・決済システム委員会の他の全ての公表物一覧とともに、BISのウェブ・サイト(外部サイトへのリンク)より入手可能である。