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BIS支払・決済システム委員会による報告書「OTCデリバティブの清算・決済の仕組みにおける新展開」の公表について

2007年3月19日
日本銀行

BIS支払・決済システム委員会(CPSS)は、2007年3月16日に、報告書「OTCデリバティブの清算・決済の仕組みにおける新展開(原題:New developments in clearing and settlement arrangements for OTC derivatives)」を公表しました。以下には、CPSSが公表したプレス・リリースの日本銀行仮訳を掲載しています。

なお、プレス・リリースの原文(英語)および報告書の本文(同)はBISウェブ・サイト(アドレス:www.bis.org(外部サイトへのリンク))に掲載されておりますので、併せてご参照下さい。

国際決済銀行
支払・決済システム委員会

(日本銀行仮訳)

プレス・リリース
OTCデリバティブの清算・決済の仕組みにおける新展開

支払・決済システム委員会(CPSS)は、本日、報告書「OTCデリバティブの清算・決済の仕組みにおける新展開」を公表する。本報告書は、OTCデリバティブ市場全体における現行の仕組みやリスク管理実務を分析し、市場インフラの更なる活用・改善によるリスク軽減の可能性を評価している。

本報告書の焦点は、約定取引内容の文書化や照合確認の遅延から生じるリスク、カウンターパーティ・リスク軽減のための担保利用の急速な拡大の意義、カウンターパーティ・リスク削減のための清算機関の利用拡大の可能性、OTCデリバティブを対象としたプライム・ブローカレッジの意義、原取引相手の承諾を得ない転売(novation)に関連したリスク、そして大手市場参加者の債務不履行に伴いOTCデリバティブ取引の一括清算が行われた際に市場に大きな混乱が生ずる可能性である。

本報告書は、過去数年間にOTCデリバティブ市場における清算・決済のインフラは大幅に強化されたと結論付けている。もっとも、以下に掲げるように、いくつかの分野において更なる改善が必要である。

  • 市場参加者は、可能な限り自動処理システムを利用しつつ、クレジット・デリバティブ取引における約定確認未了の取引(confirmation backlogs)を削減する上で効果的であった取組みを、他のOTCデリバティブ商品に拡大する必要がある。残存する約定確認未了取引に係るリスクを軽減する上では、主要な取引内容の確認(economic affirmations)をより定型的に行うことが適切であり、長期的には、主要な取引相手との間でポートフォリオの照合を日次ベースで行うよう取り組むべきである。
  • 市場参加者は、一先または複数の大手参加者の一括清算に伴うポジション調整がもたらしうる市場への影響を軽減するための手立てを見出すべきである。

また、市場インフラが取引および取引後の事務処理を集中化させる方向にある中、以下のようないくつかの点がより重要性を帯びてくる。

  • OTCデリバティブのバック事務処理に不可欠なサービスの提供者は、自身のサービスへの開かれた形での参加(open access)を確保し、他のシステムとの容易かつ効率的な接続の実現を目指さなくてはならない。
  • 中央銀行および監督当局は、証券決済システム、清算機関、またはシステミックな影響の大きい資金決済システムに適用される既存の国際基準を、現在それらの適用対象となっていないOTCデリバティブの清算・決済サービス提供者に適用するべきか否かについて検討することが求められるようになる。

本報告書への関係者によるコメントは、CPSS事務局(cpss@bis.org)まで寄せられたい。なお、コメント送付の際は、メールのタイトル行に「OTC derivatives」と明記のこと。コメントはBISのウェブ・サイトで公開される予定。

報道機関向けの注記

  1. 本報告書は、主要なデリバティブ・ディーラーの監督当局およびCPSSメンバーである中央銀行の代表により構成される小委員会により、CPSSのために作成された。バーゼル銀行監督委員会は同小委員会のオブザーバーとして参加した。また、同小委員会の議長は、連邦準備制度理事会のパトリック・パーキンソンが務めた。
  2. CPSSは、中央銀行が支払・決済の仕組みの動向をモニター・分析し、関連する政策課題を検討するためのフォーラムである。CPSS議長は、ニューヨーク連邦準備銀行総裁のティモシー F. ガイトナーである。CPSSの事務局は、BIS内に設けられている。CPSSに関する情報およびCPSSの公表物はBISのウェブサイト(http://www.bis.org/cpss/index.htm(外部サイトへのリンク))より入手可能。

以上