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金融経済月報(基本的見解1)(2004年 6月)2

  1. 本「基本的見解」は、6月14日、15日開催の政策委員会・金融政策決定会合で決定されたものである。
  2. 本稿は、6月14日、15日に開催された政策委員会・金融政策決定会合の時点で利用可能であった情報をもとに記述されている。

2004年 6月15日
日本銀行

 わが国の景気は回復を続けており、生産活動や企業収益からの好影響が雇用面にも及んできている。

 輸出、設備投資の増加が続いており、鉱工業生産も引き続き増加している。こうしたもとで、雇用面も改善の方向にあり、雇用者所得は下げ止まってきている。個人消費もやや強めの動きを続けている。この間、住宅投資は横ばい圏内で推移しており、公共投資は減少している。

 先行きも、景気は回復の動きを続け、前向きの循環も明確化していくとみられる。

 すなわち、海外経済が高めの成長を続けるとみられるもとで、輸出、設備投資を中心に最終需要の回復が続き、生産も引き続き増加していく可能性が高い。企業の過剰債務など構造的な要因が企業活動に及ぼす影響も和らいできている。また、企業の人件費抑制姿勢は維持されているが、そうした中でも、生産活動や企業収益から雇用者所得への好影響の波及は次第に明確化していくと考えられる。この間、公共投資は減少傾向をたどると見込まれる。

 物価の現状をみると、国内企業物価は、内外の商品市況高や需給環境の改善を反映して、上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、小幅のマイナスとなっている。

 物価の先行きについて、国内企業物価は、原油高の影響もあって、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、需給環境が改善方向にあるとは言え、当面なお緩和した状況が続くもとで、基調的には小幅のマイナスで推移すると予想される。

 金融面をみると、企業金融を巡る環境は、信用力の低い企業についてはなお厳しい状況にあるが、総じてみれば緩和される方向にある。CP・社債の発行環境は総じて良好な状況にあるほか、民間銀行の貸出姿勢は緩和してきている。企業からみた金融機関の貸出態度も改善が続いている。また、民間の資金需要は減少テンポが幾分緩やかになってきている。こうしたもとで、CP・社債の発行残高は引き続き前年を上回って推移しており、民間銀行貸出は減少幅がわずかながら縮小傾向にある。この間、銀行券発行残高の伸びが金融システムに対する不安感の後退などから低下傾向を続ける中で、マネタリーベースの伸び率は前年比7%台となっている。マネーサプライは前年比2%の伸びとなっている。金融市場の動きをみると、日本銀行による潤沢な資金供給のもとで、短期金融市場ではきわめて緩和的な状況が続いている。為替・資本市場では、円の対ドル相場、長期金利および株価は前月と比べ上昇している。

以上