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金融経済月報(基本的見解1)(2005年11月)2

  1. 本「基本的見解」は、11月17日、18日開催の政策委員会・金融政策決定会合で決定されたものである。
  2. 本稿は、11月17日、18日に開催された政策委員会・金融政策決定会合の時点で利用可能であった情報をもとに記述されている。

2005年11月18日
日本銀行

 わが国の景気は、回復を続けている。

 輸出は緩やかな増加を続けており、生産も振れを伴いつつ増加傾向にある。また、企業収益が高水準で推移するもとで、設備投資は引き続き増加している。雇用者所得も、雇用と賃金の改善を反映して、緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は底堅く推移している。住宅投資も、強含みの動きとなっている。この間、公共投資は基調としては減少傾向にある。

 先行きについても、景気は回復を続けていくとみられる。

 すなわち、海外経済の拡大を背景に、輸出は増加を続けていくとみられる。国内民間需要も、企業の過剰設備・過剰債務などの構造的な調整圧力が概ね払拭されたもとで、高水準の企業収益や雇用者所得の緩やかな増加を背景に、引き続き増加していく可能性が高い。こうした内外需要の増加を背景に、生産も増加基調をたどるとみられる。この間、公共投資は、減少基調を続けると考えられる。

 物価の現状をみると、国内企業物価は、国際商品市況高や円安などを背景に、上昇を続けている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、電気・電話料金引き下げの影響もあって、小幅のマイナスとなっている。

 物価の先行きについて、国内企業物価は、当面は国際商品市況高や円安の影響などから、上昇を続けるとみられる。一方、消費者物価の前年比は、需給環境の緩やかな改善が続く中、米価格のマイナス寄与が剥落していくことや、電気・電話料金引き下げの影響が弱まることなどから、年末頃にかけてゼロ%ないし若干のプラスに転じていくと予想される。

 金融面をみると、企業金融を巡る環境は、総じて緩和の方向にある。CP・社債の発行環境は良好な状況にあるほか、民間銀行の貸出姿勢は緩和してきている。企業からみた金融機関の貸出態度も引き続き改善している。また、民間の資金需要は減少テンポがかなり緩やかになっている。こうしたもとで、民間銀行貸出は前年を上回る水準となってきており、CP・社債の発行残高も前年を上回る水準で推移している。マネタリーベースの伸び率は3%程度となっており、マネーサプライは前年比2%程度の伸びで推移している。なお、銀行券発行残高は10月は前年比3%程度の伸び率となったが、11月入り後は前年の改刷の影響から伸びが鈍化している。金融市場の動きをみると、日本銀行による潤沢な資金供給のもとで、短期金融市場ではきわめて緩和的な状況が続いている。為替・資本市場では、前月と比べ、株価は上昇しているが、円の対ドル相場は下落している。この間、長期金利は前月と概ね同じ水準となっている。

以上