日本銀行の金融調節を知るためのQ&A(解説ニ.)
ニ.金融機関は、何故、コール市場でオーバーナイト(翌日)物(もの)取引を活発に行うのでしょうか。
短期金融市場のひとつであるコール市場のオーバーナイト(翌日)物取引とは、資金を今日借り(貸し)て翌日返済する(される)取引ですが、金融機関は何故このような取引を活発に行うのでしょうか。
金融機関は、いろいろな取引に関する決済を日々行っています。しかも、その金額は1行で兆円単位に達することがしばしばあります。予めその日にいくら支払う、あるいは受け取るということが分っている部分もありますが、預金者による預金の引き出し、預け入れや送金など、金融機関にとっては当日まで予測できない資金の出入りがどうしても生じます。金融機関は、例えば1週間後に必要となる資金は、必ずしも今日調達しておく必要はない(明日や明後日でもよい)のに対して、今日必要な資金は、前日までに予め調達を終えておくか、即日(そくじつ)取引(今日約定(やくじょう)して、今日資金の受渡しをする取引)*によって今日中にどこかから調達してくる必要があります。また、今日になって余ることが判明した余裕資金の運用も、即日取引で運用するほかありません。また、明日も、予測できない必要資金や余裕資金が発生するかもしれませんので、金融機関は、今日発生した必要(余裕)資金の調達(運用)取引の期間を、1日だけにしようとします。
つまり、金融機関には即日取引で1日だけ資金を調達・運用する強いニーズがあり、そういうニーズを満たすための取引が最も活発に行われているのがコール市場という訳です。
| * | 金融取引には、即日取引のほか、先日付(さきひづけ)取引というものもあります。先日付取引とは、約定日の数日後に実際の資金の受渡しを行うものです。 |
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