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清算機関(CCP)を巡るグローバルな対応について

2017年8月29日
日本銀行決済機構局

要旨

現在、グローバル金融システムにおける金融市場インフラ、とりわけ清算機関の重要性が、大きく高まっている。

2008年のリーマンショックを契機とする世界的な金融危機の後、大規模な銀行の「システミックな重要性」などの問題が意識され、さまざまな規制対応がとられてきた。この間、金融危機時にも清算機関を経由する取引は総じて安定的に処理されたことや、2009年のG20ピッツバーグ・サミットにおいて、標準化された店頭デリバティブ取引の清算集中について合意されたことなどを受け、清算機関の規模は、金融危機後、拡大傾向を辿ってきている。

このような中、国際決済銀行(BIS)の決済・市場インフラ委員会(CPMI)や証券監督者国際機構(IOSCO)、金融安定理事会(FSB)、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)といった国際的なフォーラムで、清算機関に関する広範な検討が進められた。

すなわち、金融安定を確保し金融取引の効率性を高めていくためには、清算機関がストレス時も含めその機能を適切に発揮し続けることや、清算機関に集約されたリスクが適切に管理されること、さらには、国境を越えて活動するような大規模な清算機関の「システミックな重要性」に対処することなどが重要との認識が共有された。そのうえで、清算機関に対しても、銀行への対応と同様、その強靭性を高め、いざというときの再建や破綻処理を円滑に行えるようにするとともに、国際的な協調モニタリング体制を構築するなどの検討が進められてきた。

このような検討を経て、本年6月~8月にかけて、清算機関の強靭性および再建に関する「金融市場インフラのための原則」のガイダンスや、清算機関の破綻処理に関する「金融機関の実効的な破綻処理の枠組みの主要な特性」のガイダンス、さらには、清算集中における相互依存性の分析結果などが公表された。

日本銀行としても、清算機関のオーバーシーアーとして、清算機関がネットワークとしての安定性を確保し、その機能を十分に発揮するよう、リスク管理高度化などの取組みを支援していく。また、清算機関を巡る国際的な議論にも、積極的な貢献を続けていく考えである。

日本銀行から

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