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わが国における事業再生ファンドの最近の動向

2005年 4月
日本銀行信用機構局

日本銀行から

 以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら(ron0504c.pdf 201KB)から入手できます。

 近年、わが国において、金融機関の不良債権の処理が進展する中で、事業再生に専門性を有する投資基金、いわゆる「事業再生ファンド」の果たす役割が注目されるようになってきている。

 事業再生ファンドは、事業再生のノウハウの提供とリスクマネーの供給という重要な機能を果たしてきている。また、他の投資ファンドとともに、多様化する資金運用ニーズに対して、新たな投資手段を提供している側面もある。

 事業再生ファンドには、様々な形態があるが、投資対象によってデット型とエクイティ型に大きく分かれる。最近においては、地方の金融機関と連携した形での、デット型の設立が増えている。

 事業再生ファンドの活動を含め、事業再生が成功するための重要なポイントはいくつかあるが、困難さという面では、既存債権者間で誰がどのように損失を負担するかという債権者間の調整の問題が特に重要である。その解決の方向としては、債権流通市場の一層の活性化とともに、法的整理の有効性を高めることが考えられる。