2005年の国際収支(速報)動向
2006年 3月
日本銀行国際局
概要
2005年の国際収支(速報)は、経常収支が18.0兆円(前年18.6兆円)の黒字と、黒字幅が前年比若干縮小した。一方、資本収支は、△14.0兆円(同1.7兆円)の赤字(流出超)に転じた。外貨準備は△2.5兆円(同△17.3兆円、△=増加を指す)に止まった。特徴的な動きは以下の通り。── 以下、2005年、同年下期、同年第4四半期の国際収支統計は全て速報値。
── 2004年以前は、海上貨物運賃に係る計上方法を見直し後の遡及値。
(1)貿易収支は黒字幅が縮小
貿易収支は、アジア、米国向けを中心に輸出は増加したものの、鉱物性燃料(原油および粗油)の価格上昇等から輸入が大幅に増加したため、2001年以来の黒字縮小となった。(2)所得収支の黒字幅が拡大
所得収支は、中長期債の残高累増や米金利上昇を受けた証券投資収益の増加を主因に、3年連続の黒字拡大となった。この結果、遡及可能な1985年以降では初めて貿易収支の黒字を上回った。(3)資本収支が赤字(流出超)に転化
資本収支は、直接投資が流出超幅を拡大したほか、対外証券投資の増加(中長期債投資)やその他投資の流出転化(円転資金の返済)から3年振りに流出超に転じ、1998年以来の高水準の流出超となった。
