調査・研究

ホーム > 調査・研究 > 日本銀行レポート・調査論文 > 調査論文 2010年 > 2009年度銀行決算の概要

2009年度銀行決算の概要

2010年8月6日
日本銀行金融機構局

要旨

わが国銀行の2009年度決算は、当期純利益でみて、大手行、地域銀行ともに4年振りに改善し、2008年度の赤字から黒字に転化した。
これは、(1)保有株式の償却損や売却損の減少等に伴う有価証券関係損益の大幅な改善や、(2)信用コストの減少などによるものである。
もっとも、今般の決算からは、以下の点も明らかになった。
第1に、基礎的な収益力が、引き続き低下している。
第2に、信用コストが業態を問わず低下する一方で、不良債権比率は、大手行では小幅の上昇、地域銀行では小幅の下落となった。もっとも、これには、貸出条件緩和債権に関する要件見直しも影響している。また、基礎的な収益力の低下が続くなか、信用コストが増加すると決算が赤字化するリスクは、徐々に拡大している。
第3に、貸出の伸び悩みを反映して、国債・地方債の保有残高が急増している。
このように、基礎的な収益力が低下しているだけに、適切なリスク管理を通じて、信用リスクや市場リスク等から生じる損失を抑制し、収益性の改善を図ることが、極めて重要である。

日本銀行から

本稿の内容について、商用目的で転載・複製を行う場合は、予め日本銀行金融機構局までご相談ください。
転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。

照会先

金融機構局経営分析グループ

E-mail : post.bsd1@boj.or.jp