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Bank of Japan Research Laboratory Series
日銀リサーチラボ・シリーズ

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日銀リサーチラボは、日本銀行職員による様々な専門分野における調査・研究活動を幅広い読者を対象に分かり易く解説することを目的としています。日銀リサーチラボの内容と意見は筆者ら個人に属するものであり、日本銀行の公式見解を示すものではありません。

わが国家計の資産選択行動の背景:日米アンケート調査を用いた考察

伊藤雄一郎、瀧塚寧孝、藤原茂章

No.17-J-1:2017年6月22日

わが国家計の主要な資産運用先は長期間にわたり現預金となっている。こうした家計の慎重な投資姿勢の背景には、何が影響しているのだろうか。家計行動のメカニズムを探ることは、金融政策の影響を検討する上でも、重要な論点である。本稿では、金融行動に関する日米のアンケート調査を用いて、家計の資産選択行動を考察した…

国債市場のネットワーク分析とシステミックリスクへの応用

崎山登志之、山田哲也

No.16-J-9:2016年12月9日

量的・質的緩和(QQE)導入以降、国債の需給がタイト化する中で、国債市場の流動性が注目されている。本稿では、「日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)」の国債取引データを活用して、QQE 導入以降の国債市場の構造変化と、金利急上昇時(2003年VaRショック時とQQE 導入直後)の特徴を...

わが国の国債先物の日中市場流動性

土田直司、吉羽要直、渡部敏明

No.16-J-8:2016年10月28日

日中取引データを用いて国債先物市場の流動性を分析したTsuchida, Watanabe, and Yoshiba (2016) を紹介する。まず、市場流動性を4つの評価軸で捉え、経済指標や金融政策の公表が市場流動性を概ね引き下げることを示す。次に、市場流動性指標のショックに対する持続性は、量的・...

保証に関する規律と多様な人的信用補完(金融取引の多様化を巡る法律問題研究会の報告書(4))

杉村和俊、板谷優、別所昌樹

No.16-J-7:2016年9月16日

金融取引において、保証と同じような機能を果たしうる取引は、様々な法律構成を用いて実現することができる。このため、保証に関する規律が、他の法律構成を採用した取引に対しても適用されるか否かということが問題となる。...

担保の再利用規制の射程(金融取引の多様化を巡る法律問題研究会の報告書(3))

杉村和俊、板谷優、別所昌樹

No.16-J-6:2016年9月14日

平成28年に導入される非清算店頭デリバティブ取引に対する証拠金規制のなかでは、顧客資産の保護等の観点から、担保の一種である当初証拠金として差し入れられた有価証券等の再利用を認めないとの規制が設けられる。...

銀行業と「為替取引」:銀行規制の適用範囲のあり方(金融取引の多様化を巡る法律問題研究会の報告書(2))

杉村和俊、板谷優、別所昌樹

No.16-J-5:2016年9月12日

わが国では、為替取引を無免許・無登録で営むと刑罰が科される。為替取引の定義については明確な解釈が確立していないため、革新的な決済サービスを開発しようとすることへの委縮効果が生じかねない。...

利息上限規制の適用範囲のあり方(金融取引の多様化を巡る法律問題研究会の報告書(1))

杉村和俊、板谷優、別所昌樹

No.16-J-4:2016年9月7日

利息の上限を規制する法令(利息上限規制)の規定をみると、「元本使用の対価」ということができる「利息」(実質的な意味での利息)以外にも、各種手数料など、多様なものが規制対象に含まれうる文言となっている。これは、規制の適用を免れるのを防止するうえでは有効なものと考えられるが...

ライフサイクル経済における最適インフレ率

小田剛正

No.16-J-3:2016年7月28日

現在、主要先進国の金融政策運営における目標インフレ率は2%程度である。これに対して、理論的な立場から、長期的に最適なインフレ率はマイナスまたは0%であるといった主張がなされてきた。例えば、貨幣を取り入れた多くの理論モデルでは、貨幣保有の限界効用(機会費用である名目金利に一致)をゼロにする金融政策...

わが国の長期失業者の現状

永沼早央梨、宇野洋輔

No.16-J-2:2016年3月1日

わが国の失業率は、歴史的にみても低い水準まで低下しているものの、長期失業者の減少テンポは緩やかである。わが国の長期失業者は、米国と違い、「若年層」(20~40歳代)の「男性」に偏っている。これは、90年代以降、...

伝統的・非伝統的金融政策ショックの識別—潜在閾値モデルを用いた実証分析のアップデート—

木村武、中島上智

No.16-J-1:2016年2月23日

主要先進国が導入した非伝統的金融政策の効果を巡って、様々な研究が報告されているが、経済を動かす多くの要因の中から金融政策ショックを正しく識別することは簡単ではない。特に、過去数四半期間、エネルギー価格の大幅な下落や海外経済成長率の下振れなどから...

量的・質的金融緩和と長期金利:国債の「純供給」残高と満期構成を通じた効果

福永一郎、加藤直也

No.15-J-7:2015年12月11日

各国で中央銀行による大規模な国債買入れが行われている中、国債市場の需給構造と長期金利の関係について、理論・実証の両面で研究が進められている。本稿では、日本国債の保有者や満期構成の変化が金利の期間構造やリスク・プレミアムに与える影響について...

「証券なき証券」を巡る法制度のあり方について

鈴木淳人

No.15-J-6:2015年11月10日

近年、わが国では電子的記録に基づく権利に関する法制度の整備が進んでおり、紙の証券を前提としてきた法律論は見直しや修正を迫られている。また、国際的にも、先般の金融危機を機に顧客資産保護に対する関心が高まっている。例えば、証券会社の倒産時に、振替証券の売買を委託した顧客は保護される必要があるが...

家計のインフレ予想:期間構造と金融政策のアンカー効果

鎌田康一郎、中島上智

No.15-J-5:2015年9月30日

家計のインフレ予想の安定化は、中央銀行が物価の安定を達成するための政策の一つであり、それ故に、中央銀行には、インフレ予想の動態に関する深い理解が必要とされる。鎌田他(2015)は、家計を対象としたアンケート調査を分析し、...

マイナスのインフレ・リスク・プレミアム

今久保圭、中島上智

No.15-J-4:2015年7月9日

インフレ・リスク・プレミアムは、将来の物価変動にかかる不確実性を表す指標である。インフレ・リスク・プレミアムがプラスであれば物価の上振れ懸念が強く、マイナスであれば下振れ懸念が強いことを意味する。わが国のインフレ・リスク・プレミアムは...

均衡イールドカーブの概念と推移

今久保圭、小島治樹、中島上智

No.15-J-3:2015年5月1日

近年、先進国では短期金利の低下余地がなくなり、イールドカーブ全体に働きかける政策が主流となってきている。こうしたなか、短期の均衡実質金利と実際の実質金利とのギャップだけでは、金融環境の緩和度合いを評価することが...

金融危機後の景気回復はなぜ緩慢なのか:金融政策運営への含意に関する一考察

池田大輔、黒住卓司

No.15-J-2:2015年3月24日

先般の世界的金融危機に限らず、これまでの金融危機の歴史を振り返ると、危機後の景気回復は、通常の回復局面に比べて緩慢となっている。その背景には様々な要因が考えられるが、金融危機による企業の資金調達環境の悪化を通じた生産性の低迷等が指摘されている。そうしたもとで、危機後、緩慢な景気回復に陥らないように...

金融不均衡を察知せよ!:金融活動指標による金融不均衡の把握

中村康治、伊藤雄一郎

No.15-J-1:2015年3月19日

金融不均衡を放置しておくと、金融危機やそれに伴う急激な信用収縮といった問題に繋がりうる。こうした事態を引き起こさないためにも、いち早く金融不均衡を察知することが求められる。本稿では、金融不均衡を把握するために開発された『金融活動指標』について解説を行う。『金融活動指標』は...

わが国のマクロ的な賃金決定の特徴は何か?:賃金版ニューケインジアン・フィリップス曲線の日米比較

新谷 幸平、武藤 一郎

No.14-J-2:2014年12月1日

当論文では、わが国におけるマクロ的な賃金決定の特徴を把握するため、Gali(2011)が導出した「賃金版ニューケインジアン・フィリップス曲線(NKWPC)」を日米のデータを用いて推計した。NKWPCの枠組みでは、観察された賃金上昇率と失業率の関係を経済学的な概念に関連付けて解釈できる。分析を通じて...

中央銀行の情報発信と市場心理:2013年中の日米における2つのエピソードを巡って

鎌田 康一郎

No.14-J-1:2014年12月1日

証券の価格や変動は、市場参加者の確信(confidence)の程度に左右される。しかし、主流派マクロ経済学では、そうした考え方にあまり関心が払われてこなかった。鎌田・三浦(2014)は、この確信という概念に再び着目し、公的情報と私的情報からなる2重構造モデルを用いて、国債市場において群集行動が発生するメカニズムを...