調査・研究

ホーム > 調査・研究 > ワーキングペーパー・日銀レビュー・日銀リサーチラボ > マーケット・レビュー > 米国におけるローン債権市場の発展とわが国へのインプリケーション

米国におけるローン債権市場の発展とわが国へのインプリケーション

2001年 3月29日
藤田研二
菱川功

日本銀行から

マーケット・レビューは、金融市場に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行金融市場局が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問は、日本銀行金融市場局 清水までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (kmr01j03.pdf 47KB) から入手できます。

要旨

 米国の貸出市場では、伝統的な「個別相対型の貸出」にない特長を持つ、シンジケート・ローンやローン債権の売買といった、新しい形態のローン取引が90年代に大きく拡大した。その背景としては、市場参加者である企業、金融機関および投資家が、金融再編の進展、資産効率重視の経営姿勢の浸透などの環境変化の中で、収益性、柔軟性、透明性などのメリットがあるこれらの取引に積極的に取り組んだこと、同時に市場参加者による協会(LSTA)などを通じた市場インフラの整備も進んだことが挙げられる。わが国においては、米国でみられるような貸出市場の構造変化は端緒についたばかりといえる。市場参加者の幅の拡大、取引条件に関する透明性の向上、取引の標準化、その他の市場インフラの整備など、今後に向けての課題も多い。ローン債権市場の発展は、米国の例をみても、貸出市場全体の活性化、間接金融機能の高度化を促す「触媒」の役割を果たしうると考えられるため、わが国においても、企業や金融機関を始めとする市場参加者による積極的な取り組みを期待したい。