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コモディティ価格と資源国通貨

2011年12月6日
金融市場局 加藤晴子

要旨

コモディティ価格は09年以降、上昇基調を辿ってきたが、11年春頃からは欧州債務問題などを背景としたリスク回避姿勢の高まりや、グローバルな景気減速懸念の高まりから、調整局面を迎えている。こうした過程で、資源国通貨はコモディティ価格に沿った形での推移を続けており、09年以降は他の主要通貨対比でも大きめに上昇してきたが、足元ではいったん調整がみられている。資源国通貨がコモディティ価格に連動することについては、基本的にはファンダメンタルな要因を反映したものと考えられるが、最近では、コモディティ価格の全般的な変動を参照しつつ資源国通貨を取引する傾向も強まっているとの指摘が聞かれる。そこで、コモディティ価格と資源国通貨の連動性について、簡単な統計量等を用いて確認したところ、近年、ファンダメンタルズが示唆する以上に、コモディティ価格と資源国通貨の相関が高まっている可能性があること、またそうした中で、これまで資源国通貨がコモディティ価格に対して有していた先行性も失われていること(両者の同時性が強まっていること)がわかった。こうした変化が生じている中では、コモディティ価格と資源国通貨が相乗的な形で急変動する可能性がないかという点は、国際金融市場の動向をモニタリングするうえで、注意を要すると考えられる。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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