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潜在GDPとフィリップス曲線を同時推計する新手法

2001年 6月
廣瀬康生
鎌田康一郎

日本銀行から

日本銀行調査統計局ワーキングペーパーシリーズは、調査統計局スタッフおよび外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行あるいは調査統計局の公式見解を示すものではありません。
なお、ワーキングペーパーシリーズに対するご意見・ご質問や、掲載ファイルに関するお問い合わせは、論文の執筆者までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (cwp01j07.pdf 313KB) から入手できます。

(要旨)

 本稿の目的は、潜在GDPとフィリップス曲線を同時に推計する新たな手法を提示することである。ここでいう潜在GDPとは、インフレ率を加速も減速もさせない「インフレ中立的」なGDP水準のことであり、単なるGDPのトレンドとは異なる。さらに、本稿では、この手法をわが国に加え、全てのG7諸国に適用し、計測したインフレ中立的なGDPの性質をさまざまな側面から分析する。主な分析結果を挙げると、インフレ中立的なGDPからみたGDPギャップは、1980年代と1990年代を均してみるとマイナスで推移しており、当時の世界的ディスインフレ傾向を上手く反映している。また、このGDPギャップは、企業の景況感と整合的に推移しており、景気指標としても有用である。1990年代後半のわが国経済に注目すると、潜在成長率が1%台で低迷する中、GDPギャップは激しく変動し、趨勢を捉えづらくなっている。さらに、わが国におけるインフレ率のGDPギャップに対する感応度は、国際的にみても低いことがわかった。

JEL:
C63, E30, O40;

キーワード:
潜在GDP、フィリップス曲線、Hodrick-Prescottフィルター