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日本経済モデル (JEM) (要旨) *1

2004年 3月
寺西勇生 *2
原尚子 *3
廣瀬康生 *4
藤原一平 *5

日本銀行から

日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
なお、ワーキングペーパーシリーズに対するご意見・ご質問や、掲載ファイルに関するお問い合わせは、執筆者までお寄せ下さい。

商用目的で転載・複製を行う場合は、予め日本銀行情報サービス局広報課までご相談ください。転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。

以下には日本語の(要旨)を掲載しています。

なお、全文は英語のみの公表です。

  1. *1本稿を作成するにあたっては、前田栄治、関根敏隆の両氏からは、学術的なコメント、モラル・サポートのみならず、長期プロジェクトを進めるにあたっての研究環境を整備していただいた。この場を借りて深く感謝の意を表したい。
    ただし、本稿で述べられた内容や見解は、全て筆者個人に属し、日本銀行あるいは同調査統計局の公式見解を示すものではない。
  2. *2調査統計局、e-mail: yuuki.teranishi@boj.or.jp
  3. *3調査統計局、e-mail: naoko.hara@boj.or.jp
  4. *4現ジョンズ・ホプキンス大学、e-mail: yasuo.hirose@jhu.edu
  5. *5調査統計局、e-mail: ippei.fujiwara@boj.or.jp

(要旨)

本稿では、最近の大型マクロモデルにおける理論的・技術的発展をとり入れて開発した日本経済モデル(JEM: Japanese Economic Model)について紹介する。JEMは、従来型大型モデルに対するルーカス批判(Lucas, 1976)を考慮に入れた理論的モデルであるが、見通し作成や様々な現実的シミュレーションといったニーズにも十分に応えることができるモデルとなっている。

VAR(Vector Autoregression)モデルのような特徴をもつ「短期動学」が、動学一般均衡モデルのようなメカニズムに規定される「短期均衡」に収斂するというダイナミクスを仮定することにより、このようなJEMのモデル特性を造り出すことが可能となった。