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賃金はなぜ上がらなかったのか?

— 2002〜07年の景気拡大期における大企業人件費の抑制要因に関する一考察 —

2009年7月
川本卓司*1
篠崎公昭*2

要旨

 本稿では、前回の景気拡大期(2002〜07年)において、大企業が業績好調にも拘らず、人件費抑制姿勢を維持してきた背景について、上場企業のミクロデータを用いて実証的に考察する。具体的には、上場企業の人件費を抑制した要因として、(1)企業が直面する不確実性の増大、(2)「世間相場」の低下、(3)株主からのガバナンスの強まり、(4)海外生産・オフショアリングの拡大、という4つの仮説を検証する。実証分析の結果、いずれの要因も、定量的なインパクトに差はあるものの、大企業の人件費を押し下げる方向に働いていた可能性が高い点が確認された。

本稿の作成にあたっては、日本銀行調査統計局スタッフから有益なコメントを頂いた。ここに記して感謝したい。無論、本稿のあり得べき誤りは全て筆者らに属する。本稿の内容・意見は筆者個人に属するものであり、日本銀行の公式見解を示すものではない。

  1. *1日本銀行金融市場局<元調査統計局> E-mail: takuji.kawamoto@boj.or.jp
  2. *2日本銀行総務人事局<元調査統計局>

日本銀行から

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