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企業のインフレ予想形成に関する新事実:Part II ―機械学習アプローチ―

2017年5月19日
調査統計局経済調査課
経済分析グループ

要旨

本稿は、企業のインフレ予想がどのように形成されるのかを探るため、大規模データを用いて、企業のインフレ予想形成行動を「機械」に学習させることを試みる。学習に用いるデータは、宇野・永沼・原[2017]と同じ「短観」の個票データである。「機械」による主たる学習の結果は、次の四点である。第一に、「物価全般」予想は、各企業に共通したマクロ変数と密接に関係している。第二に、「物価全般」「自社の販売価格」いずれでみても、GDPギャップに関連するような実物変数が予想形成に果たす役割の重要度は低い。第三に、「物価全般」と「自社の販売価格」とでは、予想形成メカニズムが異なっている。第四に、長期のインフレ予想は、各企業に固有のミクロ変数の影響を受けにくい。

JELコード:C55、E31、E52、E58

キーワード:インフレ予想、ランダム・フォレスト、ベイジアン・ネットワーク、金融政策

本稿の作成にあたっては、久野遼平氏(東京大学)に多大なるご助力を頂いている。久野先生には、機械学習の基本的な文献の紹介、学習手法の選択、Rのコーディングに至るまで丁寧にご指導を頂いている。また、青木浩介氏(東京大学)、桑原茂裕氏(以下、日本銀行)、関根敏隆氏、中村康治氏、一上響氏、伊藤智氏、稲村晃希氏から有益なコメントを頂いた。ここに記して感謝したい。ただし、ありうべき誤りはすべて筆者たちの責任である。また、本稿に示されている意見は、日本銀行の公式見解を示すものではない。

日本銀行から

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調査統計局経済調査課経済分析グループ

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