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製造業部門別投入・産出物価指数(1995年基準)の概要

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2002年12月
日本銀行調査統計局

作成部署、作成周期、公表時期等

作成部署:調査統計局物価統計課

作成周期:月次

公表時期:月間指数…原則として翌々月の第8営業日目

公表方法:インターネット・ホームページ、日本銀行本店情報ルーム(8:50〜17:00)

刊行物等:「物価指数月報」(月刊)、「金融経済統計月報」(月刊)、「主要経済・金融データCD-ROM」(年刊)

データ始期:統計作成開始時期・・・1960年1月
1995年基準接続指数のデータ始期・・・1990年1月

1. 調査対象

製造業の生産活動において投入ないし産出される「財」の価格。

投入物価指数は、製造業の各部門が経常的な生産活動の過程で消費する原材料、燃料・動力(国内品および輸入品、投入屑・副産物を含む)の価格を集計したもの。産出物価指数は、製造業の各部門における産出物(国内品および輸出品、最終製品のほか中間製品や発生屑・副産物を含む)の価格を集計したもの。

2. 統計内容

(1)目的・機能

製造業部門別投入・産出物価指数は、製造業の生産活動に焦点をあて、生産のために投入される財の価格を投入物価指数、生産される財の価格を産出物価指数として別々に集約した物価指数である。主に、製造業各部門における投入コストの変動と産出製品の価格変動との比較分析や、物価変動の製造業各部門への波及過程の分析に利用されている。また、内訳小分類などの下位分類指数は、金額ベースで表示される生産額を実質化し、数量ベースにする際のデフレーターとしての機能も有している。産出物価指数を投入物価指数で除した交易条件指数も作成している。

(2)分類編成およびウエイト

投入物価指数は、製造業の各部門が経常的な生産活動の過程で消費する原材料、燃料・動力(国内品および輸入品、投入屑・副産物を含む)の価格を集計したもので、基準年(1995年)における総務省『産業連関表』の購入者価格ベースの中間投入額をウエイトとして使用。産出物価指数は、製造業の各部門における産出物(国内品および輸出品、最終製品のほか中間製品や発生屑・副産物を含む)の価格を集計したもので、同表の生産者価格ベースの国内生産額をウエイトとして使用(注)

  • (注)ただし、両指数とも、内訳小分類(後述)を構成する品目のウエイトには卸売物価指数(1995年基準)の品目ウエイトを使用。
    投入・産出とも『産業連関表』の分類に基づいて、「製造業総合部門」 1、「大部門」 14の2段階の部門分類を設定。それぞれの部門について、「内訳大分類」、「内訳中分類」、「内訳小分類」の3段階の内訳分類も設定。

(3)指数の基準時およびウエイト算定年次

指数の基準時およびウエイト算定年次は1995年。

(4)価格データ(採用品目)

1995年基準指数からは、企業物価指数の品目指数を転用して作成する「加工統計」に全面的に移行。採用品目数は、投入物価指数で1,228品目、産出物価指数で1,217品目。投入物価指数(国内品および輸入品)と、産出物価指数のうちの国内品は消費税を含むベース、産出物価指数のうちの輸出品は消費税を含まないベースで作成。また、2000年1月指数からは、卸売物価指数(1995年基準)において、外貨建調査価格を円換算する際の為替相場の反映方法を変更しているため、本指数にもそれによる影響が含まれている。

(5)指数算式

固定基準ラスパイレス指数算式を採用。詳細は「企業物価指数」の項を参照。

(6)指数の公表

2002年12月指数より、翌々月第8営業日(企業物価指数の確報公表と同日)に変更。定期的な計数の遡及訂正は年2回(4、10月:2、8月指数公表時)実施。

3. 利用上の留意事項等

  • 1995年基準指数から、卸売物価指数の品目指数を転用して作成する「加工統計」に全面的に移行。
  • 「加工統計」への移行に伴い、過去の指数との連続性が途切れるため、利用者ニーズに配慮し、見直し後と同様の方法で新1990年基準指数も作成。「大部門」以上については、これと1995年基準指数との接続指数を作成し、1990年まで遡って時系列(過去10年分)を整備している。
  • 1990年基準指数までは、自部門内取引を含む「グロス・ウエイトベース指数」と、これを控除した「ネット・ウエイトベース指数」の双方を作成・公表していたが、後者については、実務的な作成コストの割に利用ニーズが低いため、1995年基準指数からは、作成・公表を中止している。
  • 5年に1度基準改定を実施(最近の基準改定は、2000年7月<1995年基準への移行>)。
  • 本指数の詳細については製造業部門別投入・産出物価指数の解説を、また、2000年7月に実施した基準改定の内容については「製造業部門別投入・産出物価指数の基準改定(1995年基準への移行)」を参照。
  • 2002年12月指数より、卸売物価指数(1995年基準)から企業物価指数(2000年基準)への移行に伴う価格データ(採用品目)の見直しを実施。詳細は、「卸売物価指数の基準改定(2000年基準企業物価指数<CGPI>への移行)に伴う製造業部門別投入・産出物価指数の見直し」を参照。

4. 関連統計

企業物価指数
企業向けサービス価格指数