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「短観(企業短期経済観測調査)」の解説

2001年4月
日本銀行調査統計局

「短観(企業短期経済観測調査)」について

作成部署
調査統計局経済統計課
作成周期
四半期
公表時期
4月初、7月初、10月初、12月央(3、6、9、12月の下旬に、先行き6か月間分の公表日を公表)
公表方法
インターネット・ホームページ、日本銀行本店情報ルーム(8:50~17:00)
刊行物等
「短観(調査全容)」(四半期)、「金融経済統計月報」(月刊)

短観関連資料のご案内

短観関連資料の本ホームページにおける構成は次のとおりです。

表 短観関連資料の本ホームページにおける構成
  資料名称 内容 掲載箇所等 公表日時
毎回の調査結果 要旨 「概要」から一部計数のみを抜粋。 統計・データ
日本語英語
公表初日
8:50
概要 主要項目の規模別、製造業・非製造業別の計数公表のための資料(図表付)。 統計・データ
(PDF、MS-Excelファイル)
日本語英語
公表初日
8:50
業種別計数 主要項目の業種別計数公表のための資料(掲載項目数は「概要」よりやや多い)。 統計・データ
(PDF、MS-Excelファイル)
日本語
公表2日目
8:50
調査全容 詳細なデータを収録(実額は本資料にのみ掲載)。 統計・データ
(MS-Excelファイル)
日英併記
公表2日目
8:50
長期時系列データ 主要計数1の長期時系列データを掲載。 時系列データの
ダウンロード
日本語英語
公表2日目
8:50
調査の枠組み 要項(含む調査表・記入要領) 調査目的、調査項目の内容、調査対象、集計方法等(調査表および記入要領も掲載)。 統計・データ ・調査表(日本語英語
・記入要領(日本語

時系列データ ・要項(日本語英語
解説 以下参照
全国短観の作成方法について 全国短観の標本設計方法等を紹介(1999年5月)。 論文・レポート(1999年分)
日本語英語
  1. 1. 判断項目、2. 年度計画(主要業種のみ)、3. 四半期項目(前年同期比増減率、先行き予測に関する判断、企業金融関連比率等<全産業、製造業、非製造業のみ>)、5. 海外事業計画(主要業種のみ)

目次

I.「全国企業短期経済観測調査」の解説

1. データ始期

1974年5月
 ――中小企業については1962年(「全国短観」の前身である「中小企業短観」ベース)。

2. 調査方法

所定の調査表による郵送調査しています。なお、短観調査は統計法(昭和22年法律第18号)に基づく届出統計調査であり、同法の規定により、調査対象企業から回答を受けた秘密事項は、厳正な管理によって保護されています。

3. 調査対象

総務庁「事業所・企業統計調査」をベースに、全国の常用雇用者数50人以上(ただし、卸売業、小売業、サービス業、リース業は20人以上)の民間企業(金融保険業を除く)を「母集団企業」とし、この中から業種別・規模別に設けた区分毎に所要の標本企業(調査対象企業)を抽出しています。
調査対象企業は上記調査の改訂に併せて見直すこととしていますが、その間は原則として固定しています(最近では1999年3月に見直しを実施)。

上記により選定した企業には、主要短観の調査対象企業を含みます。

(参考)1999年3月見直し時点の対象企業数
  母集団企業数 対象企業数(回答率)
製造業 31,404社 3,923社(95.6%)
非製造業 128,598社 5,510社(92.8%)
全産業 160,002社 9,433社(93.9%)

4. 調査対象の区分

業種区分は原則として日本標準産業分類の中分類に従い、以下のとおり製造業を17業種、非製造業を10業種に区分しています。

製造業:
繊維、木材・木製品、紙・パルプ、化学、石油・石炭製品、窯業・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、食料品、金属製品、一般機械、電気機械、造船・重機、自動車、その他輸送用機械、精密機械、その他製造業
非製造業:
建設、不動産、卸売、小売、運輸、通信、電気・ガス、サービス、リース、その他非製造業

規模区分は常用雇用者数を基準に、以下のとおり区分しています。

表 規模区分
  大企業 中堅企業 中小企業
製造業 1,000人以上 300~999人 50~299人
非製造業 1,000人以上 300~999人 50~299人
卸売 1,000人以上 100~999人 20~ 99人
小売・サービス・リース 1,000人以上 50~999人 20~ 49人

5. 調査内容

判断項目(「最近(回答時点)」および「先行き(3か月後まで)」:12項目)

次の各項目について、3つの選択肢の中から1つを選ぶ方式。

業況、製商品・サービス需給、海外での製商品需給、製商品在庫水準、製商品の流通在庫水準、生産・営業用設備、雇用人員、資金繰り、金融機関の貸出態度、借入金利水準、販売価格、仕入価格

四半期項目

(前四半期末実績:9項目)

金融機関借入金、CP、社債、資本金および資本準備金、現金・預金、短期所有有価証券、投資有価証券、雇用者数、パート数

(先行き予測<判断形式>:3項目)

有利子負債残高、手元流動性水準、雇用者数

年度計画(半期毎の実績・計画または予測:13項目)

総売上高、国内売上高(卸売のみ)、輸出額、輸出に際しての為替レート、設備投資額、ソフトウェア投資額、経常損益、材料費、人件費、減価償却費、営業損益、金融収益、金融費用
……ただし、3月調査では上記13項目のうち、材料費~金融費用までの6項目について、翌年度予測計数に限り調査を割愛。

その他項目(いずれも年度計数のみ:3項目)

海外生産高、海外設備投資額(6、12月調査のみ)
新卒者採用状況(12月調査のみ)

6. 集計方法

判断項目(四半期項目の「先行き予測に関する判断」を含む)

各項目別に3選択肢毎の回答社数を単純集計し、全回答社数に対する「回答社数構成百分比」を算出した後、次式によりディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)を算出しています。

D.I.=(第1選択肢の回答社数構成百分比)-(第3選択肢の回答社数構成百分比)

計数項目(四半期項目、年度計画、その他項目)

業種区分・規模区分毎に、次式により母集団推計値を算出しています。

区分毎の母集団推計値=単純集計値÷回答社数×母集団企業数

業種合計ないし規模合計の母集団推計値=区分毎の母集団推計値の合計

7. その他

(参考)最近の主な見直し事項

1997年3月調査時

  • 調査項目の見直し(主要短観の調査項目を簡素化する一方、全国短観の調査項目を主要短観と共通化)
  • 調査時期の変更(2、5、8、11月→ 3、6、9、12月)

1999年3月調査時

II.「主要企業短期経済観測調査」の解説(注)

  • (注)主要短観は全国短観とほぼ同様の調査であることから、以下では全国短観と異なる点についてのみ記述します。

1. データ始期

1957年8月

2. 調査対象

資本金10億円以上の上場企業(金融保険業を除く)のうち各業種の動向をおおむね反映する主要企業を選定しています(ただし、10億円未満または非上場企業であっても有力な企業が含まれる)。基本的に調査対象企業の入れ替えは行なっていません。

3. 調査対象の区分

業種区分については、全国短観と同様に原則として日本標準産業分類の中分類に従っていますが、製造業は16業種(全国短観17業種のうち木材・木製品を除く)に、非製造業は11業種(全国短観10業種のうち電力とガスを分離)に区分しています。

(参考)1999年3月見直し時点の対象企業数
  対象企業数(回答率)
製造業 383社(100.0%)
非製造業 311社(100.0%)
全産業 694社(100.0%)

4. 集計方法

判断項目(四半期項目の「先行き予測に関する判断」を含む)

全国短観と同様。

計数項目(四半期項目、年度計画、その他項目)

業種毎に単純集計値を算出しています。ただし、四半期計数については業種毎にセンサス局法II-X-11を用いた季節調整値も算出しています(毎年6月調査後に遡及改訂を実施)。

(付)金融機関の設備投資調査(注)

  • (注)主要短観の内容を補完・充実するために、主な金融機関の設備投資計画を調査しています。

1. データ始期

1989年11月

2. 調査対象

銀行(都市銀行、長期信用銀行、信託銀行、地方銀行、第二地方銀行協会加盟銀行)、および、主要な証券会社と保険会社。1989年の調査開始以降、調査対象金融機関は入れ替えていません。

3. 調査内容

半期・年度の実績計数(単位、億円<ただし、1億円未満の計数については千万円>)、および計画計数。

  • 設備投資額(子会社・関連会社に資産計上され、調査対象金融機関が賃借して使用する案件を含む)
  • ソフトウェア投資額(子会社・関連会社に資産計上され、調査対象金融機関が賃借して使用する案件を含む)
  • 機械化投資額(6、12月調査のみ)
    電算センター新増設費用、そのうちの土地購入費、ハード関連費用(購入費、貸借費)、および、以上の合計額。

4. 集計方法

業態別に単純集計。