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預金・貸出統計等の一部変更に関する最終案

2003年12月24日
日本銀行調査統計局

 日本銀行調査統計局では、本年11月に「預金・貸出統計等の一部変更(案)について」1を公表し、同案についてユーザーの皆様から広くご意見(パブリックコメント)を募集しました。その結果、日本銀行のホームページでは1,277回にもおよぶアクセスを頂いたほか、貴重なコメントを頂戴いたしました。

 以下では、寄せられたご意見を踏まえた、預金・貸出統計等の一部変更に関する最終案についてご説明します。また、別添において頂いたご意見の概要、およびご意見に対する日本銀行の考え方を併せてご説明します。日本銀行調査統計局では、今後、以下でお示しする最終案に沿ったかたちで、作業を進めていきたいと考えています。ご多忙中にもかかわらずご意見をお寄せ頂いた皆様には、厚くお礼申し上げます。

<見直しに関する最終案>

日本銀行調査統計局では、最終案を以下のように原案通りとします。

  1. 「貸出先別貸出金<四半期調査>」、「預金者別預金<半期調査>」の公表早期化と公表資料の一部変更
    1. (a)上記統計の公表日を1営業日早期化。
    2. (b)上記統計の公表資料を一部簡素化。
    3. (c)上記統計の国内銀行の内訳3業態(都市銀行、地方銀行、地方銀行II)計数の作成中止。
  2. 「預金・現金・貸出金」の時系列データの提供と「貸出先別貸出金<月次>」、「預金者別預金<月次>」の公表資料の一部変更等
    1. (a)上記統計の公表形式の改善。
    2. (b)上記統計の国内銀行の内訳3業態(都市銀行、地方銀行、地方銀行II)計数の作成中止。
    3. (c)「地域別業態別預金/貸出金」の作成中止。
  3. 「都道府県別貸出先別貸出金」の作成中止
  4. 「民間金融機関海外店における本邦居住者預金」の作成中止
  5. 「証券金融会社の主要資産・負債等」の作成中止
  1. 「預金・貸出統計等の一部変更(案)について」(日本銀行調査統計局、2003年11月18日)をご参照ください。

以上


別添

預金・貸出統計等の一部変更(案)に対するご意見と日本銀行調査統計局の考え方

<頂いたご意見(2件)の概要、敬称略>

  1. 「貸出先別貸出金<四半期調査>」、「預金者別預金<半期調査>」の公表早期化と公表資料の一部変更
    ▽ 中小企業向け貸出については、大手銀行(都市銀行、長期信用銀行、信託銀行)と地域金融機関(地方銀行、地方銀行II)ではデータの内容に明確な差異がみられる。また、相次ぐ経営破たんなどの影響で時系列データが不連続となり統計としての有用性が失われたことは確かだが、大手銀行と地域金融機関といったくくりでみれば、その影響はさほどではないことから、国内銀行の内訳3業態(都市銀行、地方銀行、地方銀行II)の計数作成の継続を要望。(中小企業金融公庫 調査部経済調査課)
  2. 「預金・現金・貸出金」の時系列データの提供と「貸出先別貸出金<月次>」、「預金者別預金<月次>」の公表資料の一部変更等
    ▽ 上記1.と同様な理由から、国内銀行の内訳3業態(都市銀行、地方銀行、地方銀行II)の計数作成の継続を要望。(中小企業金融公庫 調査部経済調査課)
  3. 「都道府県別貸出先別貸出金」の作成中止
    ▽ 本報告書は、国内支店から徴求した報告あるいは自行システムから抽出したデータを日計表と各科目毎に突合しつつ完成させたものを、さらにほぼ同内容の報告である「業種別貸出金調査表」や「都道府県別預金・現金、貸出金調査表」との整合性をチェックのうえ、提出を行う等相当の事務負担となっている。また、報告提出期限が期初であり、決算関連の諸計数を作成、処理する繁忙期とも重なるため、事務負担感が極めて強い。こうしたことから、本変更案どおり作成の中止をお願いしたい。(全国銀行協会<経理検討部会担当銀行11行からの意見取り纏め>)
    ▽ 上記統計中の都道府県別中小企業向け貸出残高データは、同様のデータを入手する手段がほかにないことから、上記統計の計数作成の継続を要望。(中小企業金融公庫 調査部経済調査課)
  4. 「民間金融機関海外店における本邦居住者預金」の作成中止
    ▽ 本報告書は、海外店舗から報告を徴求し、日計表との整合性チェックを行う等相当の実務負担となっているのが実情である。このため、本報告書についても本変更案どおり作成の中止をお願いしたい。(全国銀行協会<経理検討部会担当銀行11行から意見取り纏め>)

<日本銀行の考え方>

 日本銀行調査統計局では、以下の考え方から、原案通りといたします。

 1.2.3.については、作成継続のご要望を頂きました。一方で、3.4.については、複数のデータ提供者からの総意という形で、報告者負担の軽減のため作成中止に賛同のご意見を頂きました。日本銀行調査統計局では、これらのご意見を踏まえて改めて検討を行った結果、データ提供者のご負担が非常に重いことを勘案すると引き続きデータ提供にご協力頂くためには報告者負担の軽減が不可欠であることや、統計の公表早期化やデータの提供方法改善のためには一部資料の簡素化等は避けられないことなどから、原案通り変更することが適当との判断に至りました。なお、作成中止となる統計に関する既往の公表資料や解説等は、原則として引続き日本銀行のホームページ上に掲載致します。

 日本銀行調査統計局では、今後も、金融経済構造の変化やユーザーニーズなどを踏まえて、金融経済統計の整備・拡充を進めていく方針です。このため、今回の一部変更に関するものに限らず、広く皆様の声をお聞かせ頂きたいと考えております。ご意見・ご要望・ご質問などございましたら、調査統計局経済統計課統計企画グループ(FAX 03-5203-7436 e-mail post.rsd5@boj.or.jp)までお寄せ下さい。

以上