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日本銀行作成統計の見直しに関する最終方針

2004年 2月12日
日本銀行

 日本銀行では、昨年12月に「日本銀行作成統計の見直し(案)について」を公表し、同案についてユーザーの皆様から広くご意見(パブリックコメント)を募集しました。その結果、日本銀行のホームページでは1,722回にもおよぶアクセスを頂いたほか、貴重なコメントを頂戴いたしました。

 以下では、寄せられたご意見を踏まえた、日本銀行作成統計の見直しに関する最終方針についてご説明します。また、別添において頂いたご意見の概要、およびご意見に対する日本銀行の考え方を併せてご説明します。日本銀行では、今後、以下でお示しする最終方針に沿ったかたちで、作業を進めていきたいと考えています。ご多忙中にもかかわらずご意見をお寄せ頂いた皆様には、厚くお礼申し上げます。

<見直しに関する最終方針>

日本銀行では、皆様から頂いたご意見を勘案の上、以下を最終方針とさせて頂きます。

  1. 「資金循環」の公表資料および公表タイミングの変更
    ——3月公表分(2003年7−9月期確報、同10−12月期速報)より、公表資料をより見やすいかたちで充実させるとともに、統計の正確性を一層向上させるために、速報と(その前四半期の)確報の公表を同日(第11営業日)に行うよう変更。
  2. 「マネーサプライ(M2+CD)増減と信用面の対応」の作成中止
  3. 「公社債応募者利回および発行条件(国債)」の作成中止
  4. 「国債窓口販売額・販売率」の作成中止
  5. 「米ドル、ユーロ、人民元の実効為替レート」の作成中止

以上

別添

日本銀行作成統計の見直し(案)に対するご意見と日本銀行の考え方

<頂いたご意見(5件)の概要、敬称略>

A.「資金循環」の公表資料についての要望

▽ (1)マトリックス表に、各経済主体の資産・負債の合計金額は掲載されているが、各取引項目の合計金額は掲載されていない。是非、各取引項目の合計金額を表示して欲しい。 (2)米国のFlow of Funds Accounts のように、各経済主体、各取引項目毎に、時系列の数字を一覧できる表が掲載されていると、便利であると思われる。(みずほ証券・原敏之)

B.原案の容認および統計整備要望

▽ 統計ユーザーにとっては、当然、データは多いほうが良い。もっとも、日本銀行の限られた資源をより有効に活用するためには、作成する統計についても、日本銀行でなければ作成し得ないものに力を集中すべきである。このため、今回の提案は容認できる範囲のものと考えている。むしろ、日本銀行に対しては、以下のような面での統計整備をお願いしたい。(横山明彦)

  1. (1) 吉国委統計の拡充および金融経済統計月報への収録
  2. (2) 証券関係データにおける定義の統一
  3. (3) 各種報告書式の統一・流用を通じた報告者負担の軽減
C.原案の容認

▽ 日本銀行が、資源の有効活用の観点から、代替可能性にも配意しつつ、スクラップ&ビルドの方針で統計整備に取り組むことには一定の理解を示したい。今回提案されている統計の整備・見直しの内、2.「マネーサプライ(M2+CD)増減と信用面の対応」については、ユーザーが自ら作成し得るものと考えられ、5.「米ドル、ユーロ、人民元の実効為替レート」については、各国中央銀行(FRB<米ドル>、ECB<ユーロ>)のホームページ等で入手し得るため、特段の問題はないものと考える。(みずほ総合研究所)

D.「米ドル、ユーロ、人民元の実効為替レート」に対する存続要望

▽ 従来から、当方では業務上日本円の実効為替レートを使用しているところですが、実は他の米ドル、ユーロ、人民元の実効為替レートを作成していたということを知りました。今後は、当方の業務上これら他通貨の実効為替レートを使用することができるのであれば日本円との比較も容易になり、分析業務に資すると考えられるところ、今後とも継続して作成いただければ大変有り難いと思います。(松井崇)

E.新規統計の作成要望

▽ 日銀の統計データで増やしていただきたい項目があります。それは、(1)対米ドル対ユーロに対しての日本円の売り越し又は買い越し額(週間単位)また、(2)債券市場での外国人買いの売り越しまたは買い越し額(週間単位)それと(3)株式市場での外国人による売り越しまたは買い越し額(週間単位)あと一つ(4)為替による出来高の中で企業間の支払い決済の金額(週間単位)これだけ分かれば為替による資金の流入がどのようになっているのかがおおよそ分かります。(一覧できるよう表にまとめてもらえると嬉しいのですが)私の知りうるデータでの計算ではレートが1円上がれば約1兆円以上の資金が日本に流れてきます。その1兆が仮に株式に流れたとすれば500円以上の平均株価が上がります。(棚田聖寿)

<日本銀行の考え方>

 日本銀行の考え方は以下の通りです。

 1.「『資金循環』の公表資料および公表タイミングの変更」に関しては、公表資料に関する具体的なご要望が1件、寄せられました。

 日本銀行といたしましては、今回の公表資料の見直しでは、これまでに統計利用者の方々から寄せられた様々なご意見を踏まえ、特に関心の高い事項について新しい資料を追加することを検討しています。具体的には、詳細かつ多岐にわたるデータが掲載されている本統計について、全体像をよりわかりやすく把握できるようにするために、主要な部門・取引項目をまとめた金融資産・負債残高表や、各部門相互の金融資産・負債残高の関係を図表化した資料の公表を開始する予定です。前者では、今回ご要望A.(1)にあった各取引項目の合計金額を表示する形式を採用する予定です。また、日本銀行では、統計利用者の多様なニーズにお応えできるように、資金循環統計の全てのデータを、統計利用者が自らデータの加工・分析を行いやすいExcelファイル形式やテキストファイル形式で提供しております。これらのファイルでは、ご要望A.(2)のように時系列の数字を一覧することができますので、是非ご活用ください。なお、経営資源面での制約もあり今回頂いたご要望の全てにはお応えできておりませんが、ご理解頂きたく存じます。

 公表タイミングの変更については、特にご意見を頂戴しておりませんので、原案通りとします。

 2.3.4.につきましては、作成継続のご要望がよせられなかったことから、原案通りとします。

 5.については、作成継続のご要望を1件頂きました。一方で、日本銀行の基本的な考え方をご理解頂き、今回の提案が容認できるものというご意見を2件頂きました。

 日本銀行といたしましては、統計の公表早期化や時代の流れに応じたデータ提供のために経営資源を優先的に配分することが適当であり、そのためには他の統計・資料である程度代替できるものや相対的にニーズが乏しいものについて廃止することは止むを得ないという本行方針に対し、ある程度皆様方のご理解が得られていることから、原案通り変更することが適当との判断に至りました。

 5.「米ドル、ユーロ、人民元の実効為替レート」につきましては、これまで日本銀行が算出していた方法については、別紙(ntsj16.pdf 24KB)をご覧ください。また、各国の実効為替レートについては、IMF(国際通貨基金)が発行している"International Financial Statistics"という統計書に掲載されているほか、米ドルについてはFRB(米国連邦準備制度理事会)が、ユーロについてはECB(欧州中央銀行)が、それぞれ作成しホームページで公表していますので、以下のサイトからデータを入手することが可能です。
米ドル:FRB(http://www.federalreserve.gov/releases/G5/current/
ユーロ:ECB(http://www.ecb.int/stats/exchange/effective/html/index.en.html) なお、その他の統計も含め作成中止となる統計に関する既往の公表資料や解説等は、原則として引続き日本銀行のホームページ上に掲載いたします。

 また、今回寄せられたその他のご要望についての日本銀行の考え方は以下の通りです。

 B.のご意見で頂いたご要望に関し、(1)吉国委統計の拡充および金融経済統計月報への収録につきましては、今後検討します。(2)証券関係データにおける定義の統一に関し、現状「金融経済統計月報」に掲載している証券関係データにつきましては、日本銀行以外の他機関が作成している統計を転載しているものが多く、これらの転載統計については各統計作成機関が独自に定義を決定しており、日本銀行の方で定義を統一できるものではない点、ご理解願います。一方で、日本銀行作成統計につきましては、制度面や原報告書式等による制約がないものについては、なるべく定義を統一する方向で検討いたします。(3)各種報告書式の統一・流用を通じた報告者負担の軽減につきましては、従来から日本銀行といたしましては積極的に取り組んでいるところではありますが、今後とも引き続き前向きに検討したいと考えています。

 E.のご意見でご要望いただいた統計データのうち、まず、(2)「債券市場での外国人買いの売り越しまたは買い越し額」および(3)「株式市場での外国人による売り越しまたは買い越し額」については、現在、日本銀行ではこれらの統計データを公表していませんが、財務省がホームページで公表している「対内および対外証券投資の状況」(http://www.mof.go.jp/1c009.htm)に週間・約定ベースのデータが掲載されています。また、(2)につきましては、月次ベースになりますが、日本証券業協会がホームページで公表している「公社債投資家別売買高」(http://www.jsda.or.jp/html/toukei/saiken/tkb/index.html)という統計も参考になると思われます。(3)につきましては、東京証券取引所がホームページで公表している「投資部門別売買状況」(http://www.tse.or.jp/data/exotic/sector/index.html)にも「株券」の週間データが掲載されています。

 次に、(1)「対米ドル対ユーロに対しての日本円の売り越し又は買い越し額」、(4)「為替による出来高の中で企業間の支払い決済の金額」については、現在日本銀行ではデータを収集しておらず、また日本銀行が新たにデータ収集を開始しご要望いただいたデータを作成することは、報告者負担の観点から適当ではないと考えております。なお、(1)および(4)に関しては、残念ながら一般的に入手可能な類似データも見当たりませんでした。

 日本銀行では、今後も、金融経済構造の変化やユーザーニーズなどを踏まえて、金融経済統計の整備・拡充を進めていく方針です。このため、今回の変更に関するものに限らず、広く皆様の声をお聞かせ頂きたいと考えております。ご意見・ご要望・ご質問などございましたら、調査統計局経済統計課統計企画グループ(FAX 03-5203-7436 e-mail post.rsd5@boj.or.jp TEL 03-3277-1574)までお寄せ下さい。

以上