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「全国短観」における定例の標本企業の追加について

2006年2月23日
日本銀行調査統計局

 2006年3月短観調査より、「全国短観(全国企業短期経済観測調査)」の標本企業(調査対象企業)を66社追加することとしましたので、お知らせします。

短観では、倒産や合併等による標本企業の減少に伴う統計精度の低下を防ぐため、定期的(年1回)に統計精度のチェックを行い、統計精度が低下している場合には、新たな標本企業を追加することにしています。詳しくは「『短観』の標本設計および標本の維持管理等について」(2004年6月3日、日本銀行調査統計局)をご参照下さい。

 今回は、前回2005年12月調査の標本について統計精度をチェックし、上記のとおり、標本企業を66社追加(別紙参照)することとしました1。この結果、2006年3月短観の標本企業は、10,292社(金融機関205社を含むベース)となります。詳細は以下のとおりです。

  1. なお、今回の追加企業には、「分社企業の事後的な取り込み」のルールに則り追加した標本企業も含まれています。詳しくは「『短観』の標本設計および標本の維持管理等について」(2004年6月3日、日本銀行調査統計局)をご参照下さい。
  1. (1)標本の分布
     全国短観では、母集団推計を行うために、業種別、資本金および常用雇用者数で区分した規模別に377の層を設けています。このうち、標本設計の対象となる337の層2について、標本企業の分布状況(資本金および常用雇用者数でみた分布状況)が母集団企業の分布状況を適切に反映しているか否かについてチェックしました。
     今回のチェックの結果、標本企業の分布と母集団企業の分布が乖離している層3が1層みられたほか、標本企業の減少に伴い両者に乖離が発生する可能性の高い層があることが判明しましたので、これらの層については、標本企業を追加することにより、補正しました。
  1. 2層内に存在する母集団企業が5社未満の層(40層)については、調査対象企業を抽出しない扱いとしています。
  2. 3「標本企業の分布と母集団企業の分布は同一の形状である」という帰無仮説について、適合度に関するχ2検定を行い、棄却された場合は、標本企業の分布と母集団企業の分布に乖離があるとみなしています。
  1. (2)母集団推計値の誤差率
     標本分布の補正を行った後の売上高に関する母集団推計値の誤差率4は、下表のように、業種別・規模別6区分について、目標の範囲(製造業3%、非製造業5%)内に収まっていました。
  • 表
  1. 4母集団推計値には、推計誤差が存在するため、幅を持ってみる必要があります。

本件に関するお問い合わせ先

日本銀行 調査統計局 企業統計担当

TEL:03−3279−1111  内線 3822、4010
電子メール:post.rsd5@boj.or.jp

以上


(別紙)

追加標本企業数の業種別・規模別内訳

  • 表