直接投資残高の計上方法の一部変更について
2007年5月25日
財務省
日本銀行
財務省・日本銀行は、本日公表の「平成18年末現在本邦対外資産負債残高」より、直接投資残高の計上方法を一部変更しましたので、お知らせします。
これは、企業等から報告される直接投資残高に関する基礎データを補うために加算(減算)する投資実行(回収)の範囲を拡大することにより、統計精度の向上を図るものです。
以上
(参考)具体的な変更の内容
(1)直接投資残高の主たる基礎資料は、海外への出資残高または海外からの出資受入れ企業の資本金が10億円以上である先から年1回提出される「対外直接投資に係る外国法人の内部留保等に関する報告書」及び「対内直接投資等に係る本邦の会社の内部留保等に関する報告書」(以下、「内部留保報告書」と呼称します。)です。
(2)従来、直接投資残高は、内部留保報告書により報告される直接投資残高を3月末時点(企業の決算期が集中しているため。)のものとみなし、別途「支払又は支払の受領に関する報告書」(以下、「支払等報告書」と呼称します。)で報告される、年末まで(4月〜12月)の直接投資の実行(回収)を加算(減算)して作成していました。
(3)しかし、従来の方法では上記(1)の内部留保報告書の提出要件を満たさない企業に関する直接投資については、
- a.1月から3月までの直接投資の実行(回収)は捕捉されない
- b.加算(減算)された直接投資の実行(回収)は、翌年末以降の直接投資残高には反映されない
という問題がありました。
(4)今般の変更では、支払等報告書で報告された直接投資の実行(回収)から、内部留保報告書の提出要件を満たさない企業に関するものを抽出した上で、直接投資残高に加算(減算)することとしました。
(5)この処理を行うことにより、内部留保報告書の提出要件を満たさない企業に関して、
- a.1月から3月までの直接投資の実行(回収)を直接投資残高に反映させる
- b.加算(減算)された投資の実行(回収)額について翌年以降も直接投資残高に反映させる
ことが可能となりました。
(6)この変更により2006年末直接投資残高は、内部留保報告書の提出要件を満たさない企業についても、2005年1月以降の直接投資実行(回収)額を反映しています。