大蔵大臣に対し、阪神労働信用組合、北九州信用組合、神奈川県信用組合の処理に関し意見を申述する件
1997年10月14日
日本銀行政策委員会
本年3〜4月に経営破綻が表面化した標記3信用組合が下記の事業譲渡を行うに当たり、いずれも預金保険機構(以下「機構」という。)の資金援助に要すると見込まれる費用が、保険金の支払に要すると見込まれる費用を上回ると認められた。このため、各々の事業譲渡の必要性について、預金保険法附則第16条第4項の規定に基づき、大蔵大臣から日本銀行への意見徴求が行われた(本件にかかる預金保険法の定め等については、日本銀行政策委員会月報平成8年10月号参照。なお、本ホームページにも掲載)。
3信用組合の事業譲渡の概要
|
破綻金融機関 (所在地) |
譲受金融機関 事業譲渡日 |
|
|
阪神労働信用組合(兵庫県) |
兵庫県信用組合 11月 4日 |
|
|
北九州信用組合 (福岡県) |
福 岡 銀 行 11月17日 |
|
|
神奈川県信用組合(神奈川県) |
横 浜 銀 行 11月25日 |
|
これに対し、本委員会では、10月14日、当該3信用組合について事業譲渡を行わず、法的処理を実施し預金その他の債権が切り捨てられた場合、わが国金融機関が抱える不良債権問題の現状などを踏まえると、他の金融機関の預金者・債権者に心理的動揺を与える可能性が依然大きいと考えられることから、いずれの意見徴求に対しても次のように回答することを決定した。
|
「日本銀行としては、現下の金融情勢の下では、預金保険機構の資金援助により、現在予定されている阪神労働信用組合の兵庫県信用組合への事業譲渡が実施されることが、信用秩序維持のうえで必要なものと思料する。」(他の2信用組合についても同旨。)
|
日本銀行は、10月14日に本決定に従い大蔵大臣に回答を行った。また、本件に関し、10月22日の機構運営委員会において当該資金援助が決定され、11月中に3信用組合の事業譲渡が実施される運びとなった。