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第135回事業年度(令和元年度)決算等について

2020年5月27日
日本銀行

1.第135回事業年度(令和元年度)決算

(1)資産・負債の状況

令和元年度末における資産・負債の状況をみると、総資産残高は、外国為替や国債を中心に前年度末と比べ47兆4,602億円増加(+8.5%)し、604兆4,846億円となった。また、総負債残高は、預金や売現先勘定を中心に前年度末と比べ46兆7,226億円増加(+8.4%)し、599兆9,372億円となった。

こうした日本銀行の資産・負債の変化を詳しくみると以下のとおりである。

まず、資産の部をみると、外国為替が、米ドル資金供給オペの実施により、25兆9,662億円と前年度末を19兆2,340億円上回った。また、国債は、買入れを進めるなか、485兆9,181億円と前年度末を15兆9,642億円上回った。貸出金は、「貸出支援基金」による貸付けの増加及び新型コロナウイルス感染症にかかる企業金融支援特別オペの実施等から、54兆3,286億円と前年度末を6兆8,924億円上回った。金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)は、買入れを進めるなか、29兆7,189億円と前年度末を4兆9,340億円上回った。

次に、負債の部をみると、預金が、米ドル資金供給オペの実施等によりその他預金が増加したこと等から、447兆762億円と前年度末を25兆6,979億円上回った。また、売現先勘定は、米ドル資金供給用担保国債供給の実施等により、24兆1,163億円と前年度末を23兆9,255億円上回った。この間、日本銀行券の発行残高は、109兆6,165億円と前年度末を2兆573億円上回った。

(2)損益の状況

令和元年度の損益の状況についてみると、経常利益は、前年度比3,633億円減益の1兆6,375億円となった。これは、為替円高に伴い外国為替関係損益が損超に転化したこと等によるものである。

特別損益は、外国為替関係損益が損超となったことを受け、外国為替等取引損失引当金の取崩しを行った一方、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の実施に伴って生じ得る収益の振幅を平準化する観点から、債券取引損失引当金の積立てを行ったこと等から、マイナス2,706億円となった。

以上の結果、税引前当期剰余金は、前年度比2,921億円増加の1兆3,669億円となり、法人税、住民税及び事業税を差し引いた後の当期剰余金は、前年度比7,083億円増加の1兆2,952億円となった。

(3)剰余金処分の状況

剰余金の処分については、日本銀行法第53条第1項に基づき、法定準備金を647億円(当期剰余金の5%)積み立てたほか、同条第4項に基づき、財務大臣の認可を受け、配当金(500万円、払込出資金額の年5%の割合)を支払うこととし、この結果、残余の1兆2,305億円を国庫に納付することとした。

(4)自己資本の状況

令和元年度末の自己資本比率(剰余金処分後)は、8.79%と、前年度末(8.71%)に比べ上昇した。

2.第135回事業年度(令和元年度)経費決算

第135回事業年度(令和元年度)経費決算は、「固定資産取得費」が営業所工事関連の支出に伴い増加したこと等から、全体では前年度比3.8%増加(+74億円)し、総額1,999億円となった。

照会先

政策委員会室

森口
Tel : 03-3279-1111

1.令和元年度末の資産、負債及び純資産の状況

令和元年度末の資産、負債及び純資産の状況(単位 : 億円)
平成30年度末
(A)
令和元年度末
(B)
比較
(B) - (A)
前年度比%
(資産の部)
金地金4,4124,412――――
現金2,5002,050- 450- 18.0
国債4,699,5384,859,181+159,642+3.4
(うち長期国債)4,595,8624,735,413+139,550+3.0
コマーシャル・ペーパー等20,42025,518+5,098+25.0
社債32,06632,208+141+0.4
金銭の信託
(信託財産株式)
8,9707,277- 1,692- 18.9
金銭の信託
(信託財産指数連動型上場投資信託)
247,848297,189+49,340+19.9
金銭の信託
(信託財産不動産投資信託)
5,1785,753+574+11.1
貸出金474,361543,286+68,924+14.5
外国為替67,321259,662+192,3403.9倍
代理店勘定219239+20+9.1
その他資産5,3155,900+584+11.0
有形固定資産2,0862,164+78+3.7
無形固定資産11+0+4.5
資産の部合計5,570,2436,044,846+474,602+8.5
(負債の部)
発行銀行券1,075,5921,096,165+20,573+1.9
預金4,213,7824,470,762+256,979+6.1
(うち当座預金)3,938,8363,952,560+13,723+0.3
政府預金175,228126,338- 48,889- 27.9
売現先勘定1,908241,163+239,255126.4倍
その他負債4,312840- 3,471- 80.5
退職給付引当金2,0182,033+14+0.7
債券取引損失引当金44,15547,992+3,837+8.7
外国為替等取引損失引当金15,14714,075- 1,072- 7.1
負債の部合計5,532,1465,999,372+467,226+8.4
(純資産の部)
資本金11――――
法定準備金32,22632,520+293+0.9
特別準備金00――――
当期剰余金5,86912,952+7,0832.2倍
純資産の部合計38,09745,473+7,376+19.4
負債および純資産の部合計5,570,2436,044,846+474,602+8.5
  • (注1)計数については、円単位での計算後、億円未満を切り捨てて表示しているため、表上の合計額とは必ずしも一致しない(他の計表も同様)。
  • (注2)< ―― >の表記は、計算上ゼロあるいは該当数字なしを示し、( 0 )の表記は、単位未満を切り捨てた場合のゼロを示す(他の計表も同様)。

2.令和元年度の損益の状況

令和元年度の損益の状況(単位 : 億円)
平成30年度
(A)
令和元年度
(B)
比較
(B) - (A)
経常収益 (A)23,93322,407- 1,526
貸出金利息00+0
買現先利息0- 0- 0
国債利息12,83911,960- 879
コマーシャル・ペーパー等利息- 00+0
社債利息- 10- 7+2
外国為替収益3,7222,036- 1,686
その他7,3838,418+1,035
経常費用 (B)3,9246,031+2,106
売現先利息- 6- 6+0
外国為替費用――2,144+2,144
経費1,9801,987+6
その他1,9511,905- 45
経常利益 (C) = (A) - (B)20,00916,375- 3,633
経常収入14,09013,170- 919
長期国債関係損益――――――
外国為替関係損益2,257- 2,144- 4,401
経費- 1,980- 1,987- 6
その他5,6427,337+1,694
うち金銭の信託(信託財産株式)運用損益2,5102,050- 459
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益4,4166,047+1,630
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益21179- 132
補完当座預金制度利息- 1,865- 1,882- 16
特別利益 (D)241,132+1,107
特別損失 (E)9,2853,839- 5,446
特別損益 (F) = (D) - (E)- 9,261- 2,706+6,554
うち債券取引損失引当金- 8,154- 3,837+4,317
外国為替等取引損失引当金- 1,1281,072+2,200
税引前当期剰余金 (G) = (C) + (F)10,74813,669+2,921
法人税、住民税及び事業税 (H)4,878716- 4,162
当期剰余金 (I) = (G) - (H)5,86912,952+7,083
  • (注1)経常収入は、貸出金利息、買現先利息、国債利息、コマーシャル・ペーパー等利息、社債利息、外貨債券の利息収入、貸出料及び外貨預け金等利息の合計額。
  • (注2)長期国債関係損益は、国債(長期)売却損益の額。
  • (注3)外国為替関係損益は、為替差損益の額。
  • (注4)補完当座預金制度利息は、プラス金利に係る利息(-2,087億円)とマイナス金利に係る利息(204億円)との差額。
  • (注5)各種引当金の-符号は、積立て(減益要因)を示す。

参考計表

1.資産残高の推移

日本銀行の総資産残高とその前年比伸び率の推移のグラフ。平成29年3月以降令和2年3月まで。総資産残高はおおむね増加基調で推移している。

「貸出支援基金」による貸付金の残高(単位:億円)
平成29年度末 平成30年度末 令和元年度末 (参考)
令和元年度
上半期末
前年度末比
増減額
貸付金合計 480,183 486,452 517,414 30,961 493,017
成長基盤強化を支援するための資金供給 93,547 89,226 89,276 49 85,657
貸出増加を支援するための資金供給 386,636 397,226 428,138 30,912 407,360

2.長期国債関係損益の推移

長期国債関係損益の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
長期国債関係損益 ―― ―― ―― ―― ――
売却益 ―― ―― ―― ―― ――
売却損 ―― ―― ―― ―― ――

3.外国為替関係損益の推移

外国為替関係損益の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
外国為替関係損益
(為替差損益)
▲2,119 2,257 ▲2,144 ▲1,861 ▲283
平成30/3月末 平成30/9月末 平成31/3月末 令和元/9月末 令和2/3月末
ドル相場の推移 106.27円 113.69円 110.85円 108.08円 107.54円
ユーロ相場の推移 130.95円 131.98円 124.35円 117.80円 118.63円
ポンド相場の推移 148.97円 148.15円 144.47円 132.82円 133.56円

4.金銭の信託(信託財産株式)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産株式)運用損益の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
金銭の信託(信託財産株式)運用損益 2,512 2,510 2,050 1,057 993
配当金等 554 580 451 229 222
減損 ―― ▲42 ▲224 ▲5 ▲219
売却損益 1,958 1,972 1,823 833 990

5.金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益 2,789 4,416 6,047 5,596 450
分配金等 2,789 4,416 6,047 5,596 450
減損 ―― ―― ―― ―― ――
売却損益 ―― ―― ―― ―― ――

6.金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益 181 211 79 116 ▲36
分配金等 181 211 239 116 122
減損 ―― ―― ▲159 ―― ▲159
売却損益 ―― ―― ―― ―― ――

7.経常収入関係

(1)経常収入の推移

経常収入の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
経常収入 13,104 14,090 13,170 6,888 6,282
円貨資産 12,200 12,828 11,952 6,224 5,727
貸出金 0 0 0 0 0
買現先勘定 ―― 0 ▲0 ―― ▲0
国債 12,211 12,839 11,960 6,231 5,729
短期国債 ▲698 ▲227 ▲192 ▲86 ▲106
長期国債 12,909 13,066 12,153 6,317 5,835
コマーシャル・ペーパー等 ▲1 ▲0 0 ▲0 0
社債 ▲9 ▲10 ▲7 ▲6 ▲1
外貨資産 903 1,262 1,218 663 554

(2)運用資産平残の推移

運用資産平残の推移(単位:億円)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
運用資産合計(平残) 4,949,834 5,235,630 5,430,323 5,381,615 5,479,031
円貨資産 4,883,220 5,168,533 5,359,330 5,314,165 5,404,495
貸出金 462,049 464,806 478,771 470,975 486,566
買現先勘定 ―― 0 251 ―― 502
国債 4,366,652 4,649,075 4,826,326 4,789,190 4,863,461
短期国債 298,317 154,296 103,544 102,029 105,060
長期国債 4,068,335 4,494,778 4,722,781 4,687,161 4,758,401
コマーシャル・ペーパー等 22,528 22,648 22,020 22,139 21,901
社債 31,990 32,002 31,961 31,859 32,063
外貨資産 66,614 67,097 70,992 67,449 74,536

(3)運用資産利回りの推移

運用資産利回りの推移(単位:%)
平成29年度 平成30年度 令和元年度
上半期 下半期
運用資産合計(利回り) 0.264 0.269 0.242 0.255 0.229
円貨資産 0.249 0.248 0.223 0.234 0.211
貸出金 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000
買現先勘定 ―― 0.000 ▲0.093 ―― ▲0.093
国債 0.279 0.276 0.247 0.260 0.235
短期国債 ▲0.234 ▲0.147 ▲0.186 ▲0.169 ▲0.202
長期国債 0.317 0.290 0.257 0.269 0.245
コマーシャル・ペーパー等 ▲0.004 ▲0.002 0.001 ▲0.000 0.002
社債 ▲0.030 ▲0.033 ▲0.024 ▲0.041 ▲0.007
外貨資産 1.356 1.881 1.716 1.967 1.488

8.自己資本残高及び自己資本比率の推移

自己資本残高及び自己資本比率の推移(単位:億円)
平成29年度末 平成30年度末 令和元年度末 (参考)
令和元年度
上半期末
前年度末比
増減
資本勘定(A) 32,227 32,521 33,168 +647 32,521
資本金 1 1 1 ―― 1
法定準備金等 32,226 32,520 33,167 +647 32,520
引当金勘定(B) 50,020 59,303 62,068 +2,764 60,397
貸倒引当金(特定を除く) ―― ―― ―― ―― ――
債券取引損失引当金 36,001 44,155 47,992 +3,837 46,180
外国為替等取引損失引当金 14,019 15,147 14,075 ▲1,072 14,217
自己資本残高(A) + (B) = (C) 82,248 91,824 95,237 +3,412 92,919
銀行券平均発行残高(D) 1,015,887 1,053,916 1,082,752 +28,836 1,077,384
自己資本比率(C) / (D)×100 8.09% 8.71% 8.79% +0.08% 8.62%
  • 法定準備金等には特別準備金(13百万円)を含む。

9.保有有価証券の時価情報

国債(単位:億円)
価額 時価 評価損益
平成31/3月末 4,699,538 4,859,898 160,359
令和2/3月末 4,859,181 4,993,620 134,439
コマーシャル・ペーパー等(単位:億円)
価額 時価 評価損益
平成31/3月末 20,420 20,420 ――
令和2/3月末 25,518 25,518 ――
社債(単位:億円)
価額 時価 評価損益
平成31/3月末 32,066 32,016 マイナス50
令和2/3月末 32,208 32,102 マイナス105
金銭の信託(信託財産株式)(単位:億円)
価額 時価 評価損益
平成31/3月末 8,735 19,895 11,159
令和2/3月末 7,082 15,311 8,228
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)(単位:億円)
価額 時価 評価損益
平成31/3月末 250,011 289,136 39,124
令和2/3月末 309,122 312,203 3,081
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)(単位:億円)
価額 時価 評価損益
平成31/3月末 5,121 6,256 1,134
令和2/3月末 5,755 6,222 467
  • (注1)金銭の信託は、信託財産(約定ベース)のみを対象としているため、上記の帳簿価額は貸借対照表価額とは必ずしも一致しない。
  • (注2)時価は、期末日における市場価格等に基づいている。

10.第135回事業年度(令和元年度)経費決算

第135回事業年度(令和元年度)経費決算(単位:億円)
予算現額
A
決算額
B
剰余額
A-B
前年度比
増減額
銀行券製造費 524 524 4 0
国庫国債事務費 174 169 マイナス1 5
給与等 531 522 6 8
交通通信費 44 40 マイナス1 4
修繕費 27 26 マイナス2 1
一般事務費 542 513 マイナス1 29
合計(固定資産取得費、予備費除く) 1,841 1,794 6 47
うちシステム化関係 305 295 マイナス10 10
固定資産取得費 213 205 67 8
うち認可対象分 50 48 6 2
予備費 10 10
総計 2,064 1,999 74 65
うち認可対象分 1,901 1,842 12 59
  • 単位未満四捨五入。

11.業務分野毎の経費(令和元年度)

業務分野毎の経費(令和元年度)(単位:百万円)
分野 経費
前年度比増減 構成比(%)
発券関係業務 84,386 +275 42.5
金融政策関係業務 22,612 マイナス1,122 11.4
金融システム関係業務 18,442 +172 9.3
決済システム関係業務 29,776 マイナス739 15.0
国庫・国債・その他政府関係業務 43,539 +2,104 21.9
合計 198,755 +691 100.0
  • (注1)損益計算書上の経費を対象に作成している。なお、計数は単位未満四捨五入としている。
  • (注2)日本銀行が行っている国際金融、調査・研究・統計などの業務や対外的な説明活動、組織運営面の取り組みに関する経費は、上記の各業務分野に幅広く共通して関係するため、各業務分野の経費に按分のうえ含めている。