平成22年度業務概況書
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで
2011年5月27日
日本銀行
目次
- 序文
- I 日本銀行の概要
- II 日本銀行の行う業務
- III 平成22年度における業務の概況
- IV 組織運営面の概況
- V 決算の状況
- (付1)監事監査の概況
- (付2)政策委員会主要議事事項一覧
- (付3)役職員の給与・退職手当等
- (付4)中期経営計画(平成23〜25年度)
- (付5)国庫金事務電子化の取り組みと評価
序文
平成22年度のわが国経済を振り返ると、年度前半は、海外経済の改善や各種政策の効果などを背景に緩やかな回復が続きました。秋口以降、耐久消費財に関する駆け込み需要の反動の影響などから、景気改善の動きが一時的に弱まりましたが、23年入り後は、そうした状態から徐々に脱する動きがみられていました。しかし、そうした状況は3月11日に発生した東日本大震災により大きく変化し、現在、わが国経済は、生産面を中心に下押し圧力の強い状態となっています。
この間、日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援という3つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けました。
震災発生後は、金融・決済機能を維持するため、被災地への現金の供給や決済システムの安定稼働確保に万全を期しました。また、金融市場の安定確保のため、市場における需要を十分満たす潤沢な資金供給を行いました。さらに、リスク性資産を中心に資産買入等の基金を5兆円程度増額し、金融緩和を一段と強化しました。23年度入り後も、被災地金融機関を支援するための資金供給オペレーションを導入するなどの措置を講じました。
このほか、22年度を通じて、日本銀行は、金融システムの安定を図るための施策を実施するとともに、新日銀ネットの構築などわが国決済システムの安定性・効率性の向上に着実に取り組みました。金融市場の基盤整備、国際金融の安定化等への取り組みにも積極的に参画しました。さらに、銀行券の発行・流通・管理、国庫金・国債に関する事務等を通じて、わが国の金融経済活動を支えました。同時に、このように多岐にわたる日本銀行の活動について、丁寧な説明に努めてきました。
本業務概況書は、日本銀行法第55条の規定に基づき、こうした平成22年度の日本銀行の業務の実施状況を取り纏め、国民の皆様にご説明するために作成、公表したものです。本書を通じて、日本銀行の取り組みについてご理解いただければ幸いです。
日本銀行は、以上の業務遂行に当って、「中期経営計画」を作成の上、これを実施しています。本計画は中期的な展望を持ちつつ、わが国の金融経済を巡る環境の変化に柔軟に対応するために、その内容を毎年度見直していくものです。22年度も、この計画のもと、数多くの施策を実施し、概ね所期の成果をあげて参りました。今後も、震災の影響について不確実性が大きいとみられるなかで、引き続き、本計画を踏まえつつ、わが国の中央銀行として、わが国経済の持続的な成長・発展に向けて努力して参ります。
平成23年5月
日本銀行総裁
白川 方明
日本銀行から
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