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平成23年度業務概況書

平成23年4月1日から平成24年3月31日まで

2012年5月29日
日本銀行

目次

  • 序文
  • I   日本銀行の概要
  • II  日本銀行の行う業務
  • III 平成23年度における業務の概況
  • IV  組織運営面の概況
  • V   決算の状況
  • (付1)監事監査の概況
  • (付2)政策委員会主要議事事項一覧
  • (付3)役職員の給与・退職手当等
  • (付4)中期経営計画(平成24〜26年度)
  • (付5)日本銀行の業務継続体制の整備状況とその評価

序文

本業務概況書は、日本銀行法第55条の規定に基づき、平成23年度中の日本銀行の業務の実施状況を取り纏め、国民の皆様にご説明するために作成、公表するものです。

平成23年度は、同年3月11日に発生した東日本大震災からの復旧・復興という大きな試練の中からスタートしました。日本銀行は、震災後に生じた様々な課題に対し、中央銀行として有する機能を最大限発揮することにより、必要な対応に努めました。

震災発生後の対応として、被災地への現金供給や決済システムの安定稼働確保に万全を期すとともに、連日、金融市場に対して潤沢な資金供給を行いました。また、リスク性資産を中心に資産買入等の基金を増額し、金融緩和を一段と強化したほか、被災地の金融機関を対象に、復旧・復興に向けた資金需要への対応を支援するための資金供給オペレーションを導入しました。さらに、被災地における損傷現金引換え依頼への対応や被災した金融機関の国庫・国債事務の支援等に、全力を挙げて取り組みました。

この間、わが国経済を振り返ると、年度前半は、震災に伴う生産設備の毀損やサプライチェーンにおける障害などから、しばらくの間、生産面を中心に下押し圧力の強い状態が続きました。その後、こうした供給面の制約が和らぐにつれて、わが国経済は持ち直しに向かいましたが、年度後半は、欧州債務問題等を背景とする海外経済の減速や円高の影響などから、持ち直しの動きが一服し、横ばい圏内で推移しました。

こうした状況を踏まえ、日本銀行は、わが国経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援という3つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けてきました。平成24年2月には、「中長期的な物価安定の目途」を新たに導入し、金融政策運営において目指す物価上昇率を明確にしました。当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入等の措置により、強力に金融緩和を推進していくこととしています。このような強力な金融緩和の推進に当たり、日本銀行は、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から問題が生じていないかどうかを確認していきます。

金融システム関連では、考査とモニタリングの連携を強化しつつ、取引先金融機関の経営状況を的確に把握するよう努めました。また、実体経済と金融資本市場、金融機関行動などの相互連関に留意しながら、金融システムを全体としてみた場合のリスク評価を行う「マクロプルーデンス」の視点に立って、金融システムに関する分析の強化や安定性評価の内容充実を図りました。さらに、世界的な金融危機を受けた金融システムの安定性を確保するための国際的な議論にも積極的に貢献しました。

このほか、新日銀ネットの構築など、わが国決済システムの安定性・効率性の向上に取り組むとともに、金融市場の機能強化に向けた基盤整備にも努めました。また、上記の震災対応も含めて、銀行券の発行・流通・管理、国庫金・国債に関する事務等を安定的に遂行することを通じ、わが国の金融経済活動を支えました。同時に、こうした多岐にわたる日本銀行の活動について、様々な機会を捉え、丁寧な説明に努めてきました。

日本銀行は、以上の業務遂行に当たって、「中期経営計画」を作成の上、これを実施しています。本計画は、中期的な展望を持ちつつ、外部環境の変化に柔軟かつ機動的に対応するため、その内容を毎年度見直していくこととしています。平成23年度も、この計画のもとで、東日本大震災への対応も含め、数多くの施策を実施してきました。今後も、こうした枠組みのもと、今回の震災対応の経験から得られた教訓なども活かしながら、わが国の中央銀行として、わが国経済の持続的な成長・発展に向けて、引き続き努力して参ります。

平成24年5月
日本銀行総裁
白川 方明

日本銀行から

日本銀行の活動状況の詳細については、本概況書を含め、本ホームページに掲載していますので、ご参照ください。 本概況書の内容について、商用目的で転載・複製(引用は含まれません)を行う場合は、予め日本銀行政策委員会室までご相談ください。引用・転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。

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