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質問日本銀行における業務継続体制の整備に関する基本的な考え方や取り組みについて教えてください。

教えて!にちぎん

回答

日本銀行は、わが国の中央銀行として、物価の安定金融システムの安定という使命を果たすべく、日々業務に取り組んでいます。万一、災害等により、その業務が中断した場合には、わが国の金融・決済システム、ひいては国民生活に重大な影響が及ぶことになりかねません。このため、関連法令等(後述)において、災害時等にも業務を継続することなどが求められています。

日本銀行では、災害等の業務遂行上の脅威を念頭に置き、脅威が顕在化した場合でも、中央銀行としての役割を適切に果たせるよう、業務継続計画(Business Continuity Plan。略して「BCP」と言われます)の整備に努めています。

また、わが国全体として金融・決済機能を維持していくためには、日本銀行だけでなく、民間金融機関等の市場参加者においても、業務継続体制を整備しておくことが重要となります。このため、日本銀行では、民間金融機関や市場レベルでの業務継続体制の整備を側面からサポートしています。

このほか、災害時等にわが国全体の業務継続に貢献できるよう、日頃から関係する行政機関との間で、金融・決済機能の維持に向けた対応等に関する意見交換を行っています。

潜在的な脅威と被災状況に関する想定

日本銀行の業務遂行に影響を及ぼす潜在的な脅威としては、様々なものが考えられます。例えば、地震や台風などの自然災害、テロやサイバー攻撃などの人為的災害、停電やコンピュータトラブルなどの技術的災害、さらには感染症などです。

日本銀行では、重要な経営資源が損なわれる場合に備えて、想定される被災状況に応じた業務継続体制を整備しています。具体的には、本店(東京都中央区)、システムセンター(東京都府中市)、役職員といった経営資源が機能不全になったケースに応じて、場合分けしています。そのうえで、大阪に所在するシステム・バックアップセンター、本店の代替業務拠点、大阪支店、業務継続要員(継続すべき業務に従事する要員)などを活用することにより、業務継続を図る体制としています。

関連法令等により日本銀行に求められている事項

災害対策基本法、国民保護法等の関連法令において、日本銀行は、それぞれ「指定公共機関」および「首都中枢機関(経済中枢)」と位置付けられており、重要な金融・決済機能の当日中の復旧などを求められています。

また、国際的にも、日本銀行は、ジョイント・フォーラム(バーゼル銀行監督委員会、証券監督者国際機構、保険監督者国際機構の後援により設立)による「業務継続のための基本原則」およびBIS支払・決済システム委員会(現在はBIS決済・市場インフラ委員会)と証券監督者国際機構による「金融市場インフラ(注)のための原則」に基づき、それぞれ中央銀行および資金・証券決済システムの運営主体として、適切な業務継続計画の策定などを求められています。

  • 金融市場インフラとは、資金決済システム、証券決済システム、証券集中保管機関、清算機関および取引情報蓄積機関を指します。これらには、多数の参加者が関与し、数多くの金融取引の清算・決済・記録が集中的に処理されており、金融システムの安定を確保するうえで不可欠な役割を果たしています。

これら内外の関連法令等において求められている事項は多岐にわたりますが、概ね、(1)重要な業務の継続を図り一定時間内に終了させること、(2)そのために経営資源(インフラ、職員など)を確保しておくこと、(3)実効性を高めるために訓練を実施すること、といった点に集約されます。それぞれの点について、日本銀行の業務継続体制の現状をみると、まず、(1)重要な金融・決済業務を特定し、当日中に終了可能な体制としています。また、(2)システムセンターや本店の代替施設を用意しているほか、業務継続要員を指定し、近隣に居住・宿泊させる体制を敷いています。さらに、(3)定期的な訓練等によって業務継続体制を検証し、適宜更新しています。

参考