教えて!にちぎん
考査では、具体的にはどのようなことを調査しているのですか?
考査では、オフサイト・モニタリングと同様、金融機関が貸出や有価証券投資等の業務を行うことを通じて負っている信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスクなどに着目し、その実態の把握に努めています。例えば、以下のような点を調査しています。
貸出業務
金融機関の貸出業務に伴う信用リスクの管理状況を把握することに努めています。例えば、金融機関による自己査定のチェックや、信用リスク管理に関わる関連部署の役割・機能状況等の調査などにより、リスク管理体制が有効に機能しているか検証しています。
市場関連業務
金融機関による市場リスクの把握・コントロールに関する運営方法や、保有有価証券のポートフォリオ等を調査することにより、資産・負債の期間構成の変化や市場価格の変動などが経営に及ぼし得る影響、リスク管理体制の機能度等を検証しています。
資金の運用・調達動向
金融機関が決済に必要な資金を日々安定的に調達できているか、自らの信用度に照らして過大な流動性リスクを抱えた運用・調達構造となっていないか、といった点を確認しています。また、実効性のある危機管理計画(コンティンジェンシー・プラン)を策定できているか、グローバルな流動性リスク管理体制が確立しているかなどについても、必要に応じ検証しています。
事務処理体制
事務処理体制がミスや事故を抑止する仕組みとなっているかなど、金融機関のオペレーショナル・リスクの管理体制を検証し、実際の事務の現場におけるそうした体制の機能度について調べています。また、コンピュータ・システムの運営等に関するリスク管理体制や業務継続体制の整備状況についても検証しています。
経営管理
金融機関の内部監査が適切に行われているかなどについて確認しています。また、統合リスク管理(多様なリスクを統一的な手法で計量的に把握し、自己資本の十分性や収益性の評価につなげる枠組み)体制の整備状況等について、金融機関との議論を深めています。さらに、金融機関が行うストレス・テストに関し、シナリオの妥当性やテスト結果の活用状況等について確認するとともに、同テストの定着・活用を促しています。
収益・経営体力
収益力の状況や自己資本の充実度の分析、意見交換等を通じて、金融機関の経営体力に関する認識を共有するよう努めています。特に、金融機関による資産の自己査定をチェックして償却・引当の適切性を検証するとともに、新たに多額の損失が発生する可能性や、その収益・経営体力面への影響などを調査しています。
