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質問日本銀行は、景気をみるときに、何を判断材料にしていますか? 「生産」および「雇用・所得」の見方を教えてください。

教えて!にちぎん

回答

日本銀行の景気判断と見通しについて詳細に説明している「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」の「背景説明」を例にして、景気の具体的な判断材料について見てみます。

「背景説明」の「1.経済活動の現状と見通し」のパートでは、最終需要(各経済主体の支出)に加えて、生産や雇用・所得の最近の動きおよび先行き見通しについて、各種統計や企業に対する聴き取り調査等を通じて分析しています。

生産、在庫

最終需要の動向を受けて決まるのが「生産」と「在庫」です。企業は、自社の製品に対する需要を予測しながら生産活動を行います。企業が生産した製品は、需要に応じて出荷され、残りの部分は、企業の在庫となります。企業は急に顧客からの注文(需要)が増えても対応できるように、ある程度計画的に在庫を持ちますが、計画以上に製品の売れ行きが良い(悪い)場合は、在庫が減少(増加)します。仮に、製品が計画対比売れずに、企業が保有したいと考えている以上に在庫が増加してしまった場合、生産量を抑え、在庫を減らすように調整します。この結果、在庫の水準は、「景気の回復→後退→回復」という変化に伴って「在庫の減少→増加→減少」と、循環的な動き(在庫循環)をすることになります。このような在庫の動きは景気判断をする上での材料となります。

最近の財の生産、出荷、在庫等の動きは、鉱工業生産統計により確認することができます。先行きについては、先行きの最終需要動向に加え、企業に対する聴き取り調査に基づく情報などを用いて判断します。

また、非製造業(サービス業)の動向も重要であり、第3次産業活動指数等の動きを総合的に見ています。

雇用、所得

「雇用」や「所得」は、企業の生産活動の動きから大きな影響を受けますが、一方で、「雇用」や「所得」に影響を受ける家計の支出行動は、最終需要に大きな影響を与えます。例えば、生産が減少したことを受けて、失業者の増加や、賃金の減少がみられれば、結果的に、家計が消費を手控えることを通じて、景気にはマイナスに作用します。

「雇用」や「所得」に関しては、失業率や有効求人倍率などで雇用環境を、毎月勤労統計などで賃金について確認すると同時に、生産面の動き等から、先行きの動きを判断します。また、一年に一度行われるベースアップが賃金動向に大きく影響を与えることを考えると、ベースアップに関する労使交渉の集計結果や、企業に対する聴き取り調査等を通じて、企業の賃金設定行動を分析することも重要となります。

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