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「金融広報中央委員会委員総会」総裁挨拶要旨

2004年 3月30日
日本銀行

  1. (1)金融広報中央委員会の委員総会にあたり、ひとことご挨拶申し上げます。
  2. (2)金融広報中央委員会におかれましては、平成13年に名称を変更され、爾来、都道府県金融広報委員会および本日ご列席の方々をはじめとする多くの機関、団体等の皆様と連携を深めながら、金融経済情報の提供および金融経済学習の支援に取り組んでこられました。こうした活動は、家計を取り巻く金融経済環境が急速に変化している今日、まさに時宜を得たものと考えております。
  3. (3)金融広報中央委員会および都道府県金融広報委員会が、全国のネットワークの要となって取り組んでおられるこうした活動は、多くの人々にとって、多様な金融商品・サービスを利用するメリットを享受し、金融を巡るトラブルの発生を未然に防止し、かつ、健全で合理的な家計の運営を支えることに役立っています。言い替えれば、国民一人一人が自らの意思で金融やお金の活用に関する選択を行い、それを通して自らの人生をいきいきとしたものとしていく、その基盤を提供する活動であると思います。とくに、金融取引が多様化し、ペイオフの全面解禁まで残り1年となった現在、国民の皆様には改めて自己責任ということをしっかり認識していただかなければなりません。その意味でも金融広報中央委員会の活動への期待は一層高まっていると考えます。
  4. (4)日本銀行といたしましては、今後、様々な金融、資金の供給体制がシームレスなかたちで提供されるなど、活力ある経済を支える金融資本市場の基盤整備に貢献して参りたいと思っております。ただ、こうした中長期的な課題は、金融関係者のご協力だけでなく、国民一人一人の金融リテラシーの向上、つまり、金融に対する深い知識、そしてリスクに対する認識があってこそ十全な意味をもつものと考えております。その意味で、金融広報中央委員会の活動は、日本銀行の目ざす政策の方向性をまさに基盤から支えるものであり、日本銀行としてはその活動をこれまでにも増して積極的に支援してまいりたいと存じます。
  5. (5)なお、ただいま増永会長から、金融広報中央委員会におかれては、これまで以上に幅広く国民の皆様に金融知識普及を図るべく、委員会の名称に関して、「マネー情報 知るぽると」という大変親しみ易い愛称を定めることにしたとのお話がありました。大変結構なことではないかと思います。新しい愛称の普及と相俟って、当委員会の活動が一層深く国民の間に浸透していくことを強く期待しております。
  6. (6)皆様方におかれましても、金融広報中央委員会の活動に対しまして従来にも増してご理解ならびにご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。以上をもちまして、私の挨拶とさせていただきます。

以上