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国債市場特別参加者会合・総裁挨拶要旨

2004年10月 6日
日本銀行

 本日は、国債市場特別参加者会合の発足に当たりお招きを頂き、誠にありがとうございます。この機会を利用して一言ご挨拶申し上げます。

 国債市場は、政府にとって必要な財政資金を円滑に調達するための場として、非常に重要であることは言うまでもありません。それと同時に、民間の市場参加者にとっても、国債市場は資金の運用や金利リスクのヘッジの場として重要です。また、そこで形成される国債の金利は、信用リスクのない資産の金利として、幅広い金融資産の価格形成の基礎としての役割も果たしています。さらに、日本銀行にとっても、国債市場は金融調節を円滑に実行する場として、また、先行きの経済・金融情勢に関する市場参加者の判断が映し出される場として、重要な市場となっています。

 このように、国債市場は重要な機能を果たしていますが、国債市場に期待される機能が最大限発揮されるためには、関係当事者の意識的かつ継続的な努力が不可欠であるということを強く感じています。実際、近年、各国とも、国債市場をより効率的で流動性の高いものにしていくために、国債の商品性、税制、決済システムや取引慣行等、様々な面で見直しを進めています。自国の国債市場の魅力を高めるために、各国が凌ぎを削っていると言っても良いように思います。

 幸い、わが国においても、近年、国債市場の改革に向けて様々な努力が払われてきました。この結果、国債市場の流動性はかなり高まってきましたが、改善すべき課題がまだ残っていることも事実であります。そうした課題を解決していくためには、大前提として、何よりも、内外の市場関係者の声に率直に耳を傾け、実務に根差した市場の知恵を活用することが不可欠であると思います。この点、今回の国債市場特別参加者制度は円滑な入札発行を可能にする仕組みであるだけでなく、流動性の高い国債市場を作ることに強いインセンティブをもつ市場参加者の集まりでもあると思っています。本会合のようにオープンな場で、発行体・市場参加者、中央銀行が忌憚なく意見交換を行うことは、市場の知恵を集める、その中から良いものを築き上げていくという意味でも、重要な機会であると思います。

 日本銀行としては、これまでも、日銀ネットの改善を通じて国債決済というインフラの整備に多大な努力を払ってきました。また、国債市場の流動性を向上させる観点から、国債補完供給制度の導入、いわゆる「新現先方式」による国債現先オペの導入、国債流通市場の透明性向上を目的とした情報整備など、各種の取組みを行ってきたところです。日本銀行としては、今後とも、中央銀行の立場から、国債市場の機能や流動性の向上に向けて最大限の貢献をして参りたいと考えております。

以上