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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2007年4月)

2007年4月19日
日本銀行

  1. (1)わが国の景気は、緩やかに拡大している。世界経済が拡大する中で、輸出は増加を続けている。また、高水準の企業収益を背景に、設備投資も引き続き増加している。雇用者所得も緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は底堅く推移している。内外需要の増加が続く中で、生産も増加基調にある。先行きについても、生産・所得・支出の好循環のメカニズムが維持されるもとで、息の長い成長が続く可能性が高い。
  2. (2)物価面では、国内企業物価は、国際商品市況の下げ止まりに伴い、3か月前対比でみて、目先、横ばい圏内の動きになるとみられる。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、目先、原油価格反落の影響が残ることなどからゼロ%近傍で推移するとみられるが、より長い目でみると、マクロ的な需給ギャップが需要超過方向で推移していく中、プラス基調を続けていくと予想される。
  3. (3)日本銀行は、経済・物価情勢を丹念に点検しながら、金融政策を適切に運営することを通じて、物価安定のもとでの持続的成長の実現に引き続き貢献していく所存である。
  4. (4)わが国の金融システムは、全体として安定性を増しており、金融機関も多様な金融商品・サービスの開発、提供に積極的に取り組んでいる。金融機関においては、経済・金融環境の変化を踏まえつつ、新たな金融サービスに付随するリスクの把握・管理を含め、リスク管理・経営管理の一段の高度化を図り、金融機能を一層適切に発揮していくことが期待される。

以上