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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2008年4月)

2008年4月18日
日本銀行

(1)わが国の景気は、エネルギー・原材料価格高の影響などから、減速している。輸出は増加している。企業収益は高水準ながら伸び悩んでおり、企業の業況感もこのところ慎重化している。そうしたもとで、設備投資は増勢が鈍化している。雇用者所得の緩やかな増加を背景に、個人消費は底堅く推移している。この間、住宅投資は、回復に向けた動きがみられるが、なお低水準となっている。生産は、やや強めに推移した昨年後半の反動もあって、このところ横ばい圏内の動きとなっている。景気の先行きについては、当面減速が続くものの、その後緩やかな成長経路をたどると予想される。

(2)国際金融資本市場においては、米国のサブプライム住宅ローン問題に端を発した不安定な状態が続いている。また、原油価格をはじめとする国際商品市況の高騰や米国経済の下振れリスクなど、世界経済についての不確実性が高まっている。したがって、国際金融資本市場や世界経済の動向、エネルギー・原材料価格高の影響については、引き続き注意する必要がある。

(3)物価面では、国内企業物価は、国際商品市況高などを背景に、3か月前比でみて、当面、上昇を続ける可能性が高い。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給が概ねバランスした状態で推移するもとで、石油製品や食料品の価格上昇などから、プラス基調を続けていくと予想される。

(4)日本銀行は、経済・物価情勢を丹念に点検しながら、見通しの蓋然性とそれに対するリスクを見極めた上で、それらに応じた適切な金融政策運営を行っていく所存である。

(5)金融システム面をみると、昨年来の国際金融資本市場の不安定な動きを受けて、わが国金融機関のクレジット投資関連損失は本年入り後も拡大している。損失額は、これまでのところ各金融機関・金融グループの期間収益や経営体力で吸収可能な範囲内にあり、現時点においてわが国金融システムの安定性に深刻な影響が及ぶとはみられない。日本銀行としては、日々の金融機関モニタリングや、それとの連携を強く意識しつつ新たに導入したリスクベース考査を通じて、金融機関のリスク管理の状況や金融システムへの影響を引き続き注意深く点検していく考えである。

以上