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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2009年1月)

2009年1月16日
日本銀行

  1. (1)国際金融資本市場は、全体として強い緊張状態が続いている。また、比較的最近まで景気が好調であった新興国を含め、世界経済は急速に減速している。
  2. (2)わが国の経済情勢をみると、輸出は、海外経済の減速や為替円高を背景に減少している。企業部門では、企業収益が悪化する中で、設備投資が減少している。家計部門をみると、個人消費は、雇用・所得環境が厳しさを増す中で、弱まっている。また、住宅投資は横ばい圏内で推移している。以上のような内外需要を反映し、生産は大幅に減少している。このように、わが国の景気は悪化しており、当面、厳しさを増す可能性が高い。
  3. (3)物価面では、国内企業物価は、国際商品市況の下落を主因に、下落を続けるとみられる。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反映して、足もと+1%程度となっており、当面、更に低下していくと予想される。
  4. (4)この間、わが国の金融環境をみると、CP・社債市場での資金調達環境が悪化しているほか、中小・零細企業に加えて、大企業でも、資金繰りや金融機関の貸出態度が厳しいとする先が増えており、全体として、厳しい方向に急速に変化している。
  5. (5)こうした経済金融情勢を踏まえ、日本銀行では、昨年秋以降、政策金利の引き下げ、積極的な資金供給を通じた金融市場の安定や企業金融の円滑化に向けた様々な措置を決定・実施している。日本銀行としては、経済・物価の見通しとその蓋然性、リスク要因を丹念に点検しながら、わが国経済が物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰していくために、今後とも、中央銀行としてなし得る最大限の貢献を行っていく方針である。
  6. (6)わが国の金融システムの動向をみると、全体としては安定性を維持しているが、このところ、国際金融資本市場の緊張の持続が株価の下落や信用コストの高まり等を通じて、金融機関経営等に影響を及ぼしてきている状況にある。日本銀行としては、上記のような厳しい経済金融情勢を踏まえ、今後とも、金融仲介機能や金融機関経営の動向について、注意深くみていく考えである。

以上