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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2013年1月)

2013年1月15日
日本銀行

(1)世界経済は、減速した状態が続いている。国際金融資本市場では、欧州債務問題を背景とする投資家のリスク回避姿勢はこのところ後退しているものの、今後の市場の展開には引き続き十分注意していく必要がある。

(2)わが国の景気をみると、輸出や鉱工業生産は、海外経済の減速した状態が続いていることなどから、減少している。このため、企業の業況感は、製造業を中心に慎重化している。設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、全体として弱めとなっている。個人消費は、底堅さを維持しているが、乗用車購入において需要刺激策の一部終了に伴う反動減の影響が残っている。この間、公共投資は増加を続けており、住宅投資も持ち直し傾向にある。

(3)先行きのわが国経済は、当面弱めに推移するとみられるが、国内需要が全体としてみれば底堅さを維持し、海外経済が減速した状態から次第に脱していくにつれて、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。

(4)物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっており、当面、ゼロ%近傍で推移するとみられる。

(5)リスク要因をみると、欧州債務問題の今後の展開や米国経済の回復力、新興国・資源国経済の持続的成長経路への円滑な移行の可能性、日中関係の影響など、日本経済を巡る不確実性は引き続き大きい。金融・為替市場動向の景気・物価への影響にも、引き続き注意が必要である。

(6)わが国の金融システムは、全体として安定性を維持している。そうしたもとで、金融環境は、緩和した状態にある。

(7)日本銀行は、日本経済がデフレから早期に脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。この課題は、幅広い経済主体による成長力強化の努力と金融面からの後押しがあいまって実現されていくものである。こうした認識のもとで、日本銀行は、金融機関による成長基盤強化の取り組みおよび貸出の増加を支援するとともに、実質的なゼロ金利政策と資産買入等の基金の着実な積み上げを通じて、強力な金融緩和を間断なく推進していく。日本銀行としては、引き続き適切な金融政策運営に努めるとともに、国際金融資本市場の状況を十分注視し、わが国の金融システムの安定確保に万全を期していく方針である。