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IT革新とファイナンス

金融システムへのインプリケーション

2002年 2月13日
国際決済銀行・グローバル金融システム委員会

日本銀行から

全文は、こちら (bis0202a.pdf 202KB) から入手できます。

(日本銀行仮訳)

プレス・ステートメント

グローバル金融システム委員会によるIT革新とファイナンスについての報告書公表について
(BISグローバル金融システム委員会ワーキング・グループ報告書)

本日、BIS(国際決済銀行)は、グローバル金融システム委員会(CGFS)(注)による「IT革新とファイナンス─金融システムへのインプリケーション」と題する報告書を公表した。この報告書は、新たなテクノロジーの利用と企業のファイナンス・ニーズとの関係、革新的な企業活動を資金面で支えるうえでの金融市場や金融機関の役割などの論点に関する整理を試みた、中央銀行の共同作業の成果である。

報告書は、IT革新が、ITセクターのみならず経済活動全般をより柔軟で知識集約的なものへの変革を促す「触媒」として作用する力を持っていることを強調している。さらに、ITがもたらす競争環境の変化は、幅広い範囲の企業のリスクとリターンの関係に影響を与える点についても言及している。本報告書では、こうした変化が金融取引の形態、企業の価値評価、金融機関によるリスク管理やリスク分配といった点についてどのような意味合いを持っているのかも分析している。

報告書は、個々の企業に特有のビジネス・リスクを担いうる資本に対するニーズが高まると、株式や株式に類似した金融商品を通じた資金調達の役割が高まる傾向があると結論づけている。この結果、企業の価値評価において株式市場がより中心的な役割を果たすことになり、株式市場が適切に機能することが一段と重要となっている。資金の出し手は、与信環境の急激な変化に直面しうることから、企業審査手法や信用リスク管理面での対応が必要となろう。こうした対応には、例えば、ポートフォリオの分散化や信用リスク移転取引の活用などが含まれる。こうした動きは、金融システムの内部でリスクを再配分したり、異なる金融市場・金融機関の間のつながりに変化をもたらしたりしている。その意味で、個々の中央銀行ないし各国中央銀行が共同して体系的なモニタリングを行うことが重要な意味を持つと考えられる。

報告書の本文、および当ワーキング・グループが検討した30を超える各国中央銀行のリサーチ・ペーパーは、BISのウェブサイト(http://www.bis.org)(外部サイトへのリンク)にて入手できる。

  • グローバル金融システム委員会(Committee on the Global Financial System)は、G10諸国の中央銀行総裁により設置された中央銀行のフォーラムである。金融政策や金融市場の安定に対する中央銀行の責務を果たす上で有益な政策提言を行うため、金融市場や金融システムに関する広範な課題についてモニターおよび検討を行っている。こうした使命を実現するため、委員会では、G10諸国の中央銀行総裁が、金融市場やグローバル金融システムの安定に対する脅威を把握・分析・対応していく作業を補完することに重点を置いている。

報告書を作成したワーキング・グループの議長は、ユルゲン・シュタルク(独連銀副総裁)であり、グループのメンバーは報告書中に掲載されている。