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バーゼルII提案に関する意見の一致

2004年 5月11日
バーゼル銀行監督委員会

日本銀行から

  • 以下には、本文の仮訳を掲載しています。全文(原文英語)は、BISのホームページ(http://www.bis.org/(外部サイトへのリンク))で入手できます。
  • 「付1~付3」を含めた全文の仮訳(PDFファイル、49KB)を5月31日に掲載しました。

 バーゼル銀行監督委員会は、自己資本に関する新しい国際基準案に関する残された論点について意見の一致をみた。当委員会を構成する中央銀行および銀行監督当局の代表者は、本日、スイスにある国際決済銀行において会合を開き、「バーゼルII」として広く知られる新しい枠組に関する文書を2004年6月末に公表することを決定した。本文書は、各国におけるルール設定及び承認作業を継続するため、また、銀行がバーゼルIIの実施に向けた準備を完了するためのベースとなるであろう。

 当委員会は、標準的手法と基礎的内部格付手法は2006年末から実施に移されることを確認した。当委員会は、最も先進的な手法については更に1年間の影響度分析/予備計算期間が必要であると考えており、従って、これらの手法は2007年末に実施に移される。これにより、監督当局および業界が、実施に向けた取組みを整合的に行うための時間的余裕が与えられることになる。

 バーゼル委員会の議長であり、スペイン中央銀行の総裁であるハイメ・カルアナは、「バーゼルIIは、規制自己資本およびリスク管理に関し、現状よりも遥かに包括的な枠組みを提供するものである。この成果は、世界各国の銀行、中央銀行、監督当局および学界から寄せられた多大な貢献と技術的支援の賜物である。今後は、新しい枠組の健全な実施に向けて、同様の協力が非常に貴重である」と述べた。

 バーゼルIIは、1988年に導入された銀行の自己資本充実に関する国際的基準を大幅に見直すものである。バーゼルIIは、自己資本測定の枠組を今日の健全な銀行実務と整合的なものとし、リスク管理の向上を促進し、金融の安定を強化することを意図したものである。

 当委員会の副議長であり、カナダ金融監督庁の長官であるニック・ルパンは、「新しい枠組に関する文書の公表により、バーゼルIIは新たな段階に入ることになる。監督当局と銀行は、これを機に銀行監督とリスク管理を向上させることが可能となる。但し、当委員会メンバー以外の国々については、課題の優先順位に従って自らのペースで進むべきである」と述べた。

技術的論点の合意

 当委員会は、今回の会合において残された論点につき合意した。これらの事項には、リボルビング型リテール向け・エクスポージャーの取扱いの明確化、および、信用リスクについて内部格付手法(IRB)の一つを用いる銀行に求められる「デフォルト時損失率」(LGD)パラメータの測定方法、が含まれる。当委員会メンバーは、本枠組の水準調整について、新しい枠組の中のより先進的でリスク感応度の高い手法を採用するインセンティブを与えつつ、如何に銀行システム全体の最低所要自己資本水準をほぼ現状どおりとするという当委員会の目標を維持するかについて話し合った。当委員会が合意した取扱いの仕組みについては、付1に概説する。

クロスボーダー実施に係る基本原則の明確化

 当委員会は、バ−ゼルIIのクロスボーダー実施に関して2004年1月の公表文書に従って、一部の原則および論点を更に明確化した。これは、業界の負担を軽減し、監督当局の資源を効率的かつ効果的に用いるために、母国と現地国の当局が調整と協力を行う必要性に関する原則である。これらの原則の実務的な意味合いについては、付2および3に詳述する。

新しい枠組の公表

 当委員会の決定事項は、新しい自己資本充実の枠組を詳述した文書に反映される。本文書は6月末に、国際決済銀行のウェブサイト上の当委員会のホームページに掲載する予定である。