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歳入代理店手数料(電子納付分)の引上げについて

2006年 3月31日
日本銀行業務局

 日本銀行では、国庫金電子納付に関する金融機関事務の実態を踏まえ、「事務に必要なコストを賄う」との考え方に基づき、同事務に関し金融機関に支払っている手数料(歳入代理店手数料)を従来の1.52倍に引上げます(4月実施)。
 1件当りの引上げ額は金融機関毎の事務量により異なりますが、最大で29円(55円→84円)、平均では18円(35円→53円)程度になります。
 本件が、金融機関による電子納付の取り組み姿勢前傾化、チャネル整備等につながり、政府の各種施策や金融機関の営業努力と相まって、国庫金電子納付の利用促進に寄与することを期待します。

 日本銀行は、金融機関の店舗を「歳入代理店」に指定して国庫金(国税、国民年金保険料等)の受け入れ事務を委嘱しています。また、受け入れ件数に応じた手数料(歳入代理店手数料)を支払っています。

  • 図表1 国庫金の納付と歳入代理店手数料、図表2 国庫金電子納付の仕組み

 日本銀行は国庫関係手数料の水準を、「事務に必要なコストを賄う」という基本的な考え方で事務の種類毎に設定しており、今回は、国庫金受け入れ事務のうち、「電子納付」にかかる歳入代理店手数料を、電子納付導入後の実態を踏まえ、これまでの1.52倍に引き上げることを決定しました(本年4月1日受け入れ分から実施)。

「電子納付」とは、インターネットバンキングやATMを通じて料金・税金等の納付ができる仕組みであり、民間ネットワークである「マルチペイメントネットワーク(MPN)」を活用した民間、地方公金と共通のスキームです(国庫金電子納付は平成16年1月にスタート)。電子納付が可能な納付書やATMには「ペイジーマーク」が付されています。

  • (図表3)ペイジーマーク
    ペイジーマーク

具体的な引上げ幅

 1件当りの引上げ額は金融機関の事務量により異なりますが、最大で29円(55円→84円)、平均では18円(35円→53円)程度(16年度下期~17年度上期実績をもとにした単純計算)になります。

歳入代理店手数料の具体的な算定方法、手数料率、今回引上げの考え方については、後記【参考1~3】参照。

今回措置の位置付けと今後の展望

 今回の歳入代理店手数料の引上げは、上記のとおり「事務に必要なコストを賄う」という考え方に基づくものですが、結果として、金融機関による電子納付の取り組み姿勢前傾化、チャネル整備等につながりうるものと考えられます。本件が、政府の各種施策や金融機関の営業努力と相まって国庫金電子納付の促進に寄与し、国民の利便性向上、関係機関の事務効率化に資することを期待します。

 なお、今回の措置は電子納付の発展途上期における暫定的な対応であり、先行き金融機関による電子納付のチャネル整備等が進めば、事務実態に応じて、見直しを行う予定です(定期的な見直しも検討しています)。将来的には、電子納付事務全体の経費についても再検討を行い、手数料に反映していく方針です。

【参考1】歳入代理店手数料の算定方法

 歳入代理店手数料の算定方法をやや詳しく説明すると以下のとおりです。

  1. (1)金融機関の半期毎の受け入れ件数に、日本銀行が事務の種類毎に定めている「換算率」を乗じて「算定基礎件数」を算出する
  2. (2)「算定基礎件数」に、件数逓減の考え方により設定された手数料率を乗じて手数料支払額を算出する

 このため、「1件当たりの手数料額」は、予め決まっているわけではなく、事後的に、平均値として算出されることになります。

 今回改訂は、電子収納事務の「算定基礎件数」の「換算率」をこれまでの「1件」から「1.52件」に引き上げる形で実施します。

  • 算定基礎件数
  • 手数料率

【参考2】16年度下期~17年度上期の歳入代理店手数料(1件当たり平均)

  • 16年度下期~17年度上期の歳入代理店手数料

【参考3】今回の歳入代理店手数料引上げの考え方

 日本銀行の支払う国庫関係手数料は、「事務に必要なコスト」、より具体的には、歳入代理店事務の「1件当たり事務コスト」(=総経費−資金運用益)を補填する水準に設定しています。 電子納付の「1件当たり事務コスト」は、導入当初、電子納付にかかる費用や件数等が把握できないため、「総経費も資金運用益も集計表処理(紙処理)と同一」と想定していました。このうち、資金運用益については、電子納付の殆どがインターネットバンキングやATMによる自分の口座からの引落しであり、電子化により口座引落・納付は瞬時に行われるため、1日間の資金運用が可能(集計表処理と同一)と想定していました(注)

  • 国庫金は、「3日目決済」(納付された翌々営業日に資金を日本銀行に払い込む)が原則ですが、電子納付は事務が自動化され事務処理に要する時間が短いため、「2日目決済」(納付された翌営業日に払い込む)としています。通常の国庫金は現金納付なので、運用のための資金(現金)の集約に時間がかかりますが、電子納付の場合は上記のとおり、集約に時間がかからないと想定していました。

 しかし、電子納付導入後の実態を見ると、電子納付可能なATMが少ないこともあり、口座引落しだけでなく、「納付者が自分の口座がない金融機関のATMから現金で電子納付する」ケースも多く見られています。こうしたATM現金納付は資金の集約に時間を要し、金融機関としては資金運用できないのが実情です。このため、手数料算出に当たっての「資金運用益」を実態に応じて引下げ、手数料の引上げを行うことが適当と判断したものです。

 金融機関からのヒアリング等により得られた現金納付の比率をもとに、歳入金等電子納付事務1件当り資金運用益を算出し直したところ、従来比1.52倍の引上げとなりました。 今回の措置は電子納付の発展途上期における暫定的な対応であり、先行き金融機関による電子納付のチャネル整備等が進み、現金納付比率が低下すれば、見直しを行う予定です(定期的な見直しも検討しています)。

日本銀行の国庫金事務電子化への取り組み状況については、本サイト「国庫金事務の電子化」参照。

(関連資料)

  • 国の税金、保険料等の電子納付の開始について —歳入事務電子化の実現—
    <平成16年1月16日>
  • 国庫金事務電子化の現状と課題 —インフラ整備の進展と今後の利用促進—
    <平成17年9月21日>

本件の照会先

日本銀行業務局総務課

秋山 03-3277-2250、osamu.akiyama@boj.or.jp

河合 03-3277-2275、shinji.kawai@boj.or.jp

以上