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考査に関する契約書

日本銀行政策委員会決定:1998年2月17日
改訂:2000年7月1日
2000年9月27日

日本銀行(以下「甲」という。)と________(以下「乙」という。)とは、日本銀行法(平成9年法律第89号、以下「法」という。)第44条に規定する考査(以下「考査」という。)に関し、次のとおり契約する。

第1条(考査に関する合意)

甲と乙とは、甲が乙の考査を以下の条項に従い行うことに合意する。

第2条(考査等の範囲)

甲が行う考査およびその結果に基づき行う乙に対する助言等は、法第37条から第39条までに規定する業務を適切に行い、およびこれらの業務の適切な実施に備えるため必要な限度を超えないものとする。

第3条(考査の申込み等)

  1. 甲は、乙に対し考査を行う必要があると認めた場合、考査の目的および対象ならびに考査を行う時期を示して、乙に考査を行うことについての承諾を求めるものとする。
  2. 前項の申込みは、考査を行う前に、合理的期間をおいて行うものとし、やむを得ない事情がある場合を除き、考査を行う日の一ヶ月以上前までに書面等により行うものとする。

第4条(考査の承諾等)

  1. 乙は、甲から前条に定める考査の申込みを受けた場合、甲に対しその諾否をすみやかに回答するものとする。
  2. 乙は、正当な理由がある場合、前項の回答において申込みを拒絶することができる。この場合、当該回答に理由を付すものとする。
  3. 乙は、正当な理由がある場合、第1項の諾否の回答に代えて、前条の規定による考査を行う時期または考査の対象について変更の申込みを行うことができる。この場合、乙は、理由を付してその申込みを行うものとし、甲は、当該申込みについて乙と協議するものとする。
  4. 前項の協議が整わない場合には、乙が前条に基づく甲の申込みを拒絶したものとみなす。
  5. 第1項の回答および第3項の申込みは、やむを得ない事情がある場合を除き、書面等により行うものとする。

第5条(承諾後の考査時期等の変更)

甲乙間で合意した考査を行う時期または考査の対象について、正当な理由があって変更の必要が生じたときは、双方協議する。

第6条(考査員の氏名等の通知)

  1. 甲は、考査を行う前に合理的期間をおいて、考査員の氏名および役職を乙に通知するものとする。
  2. 甲は、前項で通知した考査員を変更する場合は、その氏名および役職をすみやかに乙に通知するものとする。

第7条(身分証明書の携帯等)

考査を行う甲の職員は、甲が発行するその身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示するものとする。

第8条(考査の際の情報提供)

  1. 甲は、考査の目的を達成するため、乙に対して、考査に際して、乙の業務および財産の状況についての説明を求めることができる。
  2. 甲は、考査の目的を達成するため、乙に対して、考査に際して、乙の有する帳簿その他の物件等の提示を求めることができる。

第9条(考査期間外における情報提供)

  1. 甲は、考査による乙の業務および財産の状況の把握を遂行するため必要な範囲で、乙に対して、乙が甲の考査の申込みを承諾してから考査が開始されるまでの間、および考査終了後考査の結果の伝達までの間に、その業務および財産の状況について報告または資料の提供を求めることができる。
  2. 甲は、考査による乙の業務および財産の状況の把握を遂行するため必要な範囲で、乙に対して、前項以外の考査期間外においても、その業務および財産の状況について報告または資料の提供を求めることができる。
  3. 前項の甲の乙に対する報告または資料の請求は、合理的期間をおいて、提供すべき情報の内容、回答方法等を記載した書面等により行うものとする。但し、やむを得ない事情がある場合はこの限りでない。

第10条(正当な理由がある場合の情報提供の拒絶等)

乙は、正当な理由がある場合、第8条または第9条に定める情報提供を拒絶することができる。この場合において、甲が乙に対し当該情報提供に代えて取り得る他の方法等につき協議を申入れたときは、乙は当該申入れにつき甲と協議するものとする。

第11条(立会い)

甲が乙の有する帳簿その他物件等の調査を行う場合は、乙の役職員がこれに立会うものとする。但し、甲と乙が合意のうえ、乙の役職員の立会いを不要とした場合はこの限りでない。

第12条(守秘義務)

  1. 甲の役員および職員は、法第44条第3項の規定により考査の結果を記載した書類その他の考査に関する資料を金融庁長官に対し提出し、またはその職員に閲覧させる場合その他正当な理由がある場合を除くほか、考査により知ることのできた秘密を漏らし、または盗用してはならない。
  2. 乙の役員および職員は、法令の定める場合その他正当な理由があるとして甲が特に認めた場合を除くほか、考査の結果その他考査を通じて得た情報を漏らし、または盗用してはならない。
  3. 甲が、第9条により、考査期間外に知ることのできた秘密に関しては、本条第1項の規定を準用する。

第13条(公表等)

  1. 甲は、乙が以下の各号のいずれかに該当する場合には、その事実を公表することができる。
    1. (1)本契約に従い承諾した考査に応じない場合。
    2. (2)第4条第1項に違反した場合。
    3. (3)第4条第2項に定める理由を付さない場合または第4条第2項の拒絶に正当な理由がない場合。
    4. (4)第4条第3項、第5条または第10条に定める協議が整わないことにつき乙に正当な理由がない場合。
    5. (5)第8条または第9条に定める情報提供を正当な理由なく行わない場合。
    6. (6)第8条または第9条に定める情報提供にあたり、虚偽の情報を提供した場合。但し、故意または重過失によらない場合は除く。
    7. (7)第11条に違反した場合。
  2. 甲は、前項の公表を行おうとするときは、乙に対し、相当の期間を定めて、その理由を付し予告するものとし、乙に意見を述べる機会を与えるものとする。
  3. 前2項の規定は、甲が、乙との間の諸取引に関し、当座勘定規定その他の契約条項に基づく解約等を行うことを妨げない。

第14条(事務負担への配慮)

  1. 甲は、その行う考査がその行おうとする目的に照らして乙に対し過大な事務負担を及ぼすことのないよう、考査にあたって提出を求める資料の内容、考査を行う甲の職員の数その他の考査の実施の方法について配慮するものとする。
  2. 甲が第9条により、乙に対して、報告または資料の提供を求めるときは、その目的に照らして乙に対し過大な事務負担を及ぼすことのないよう、報告または資料の内容その他の実施の方法について配慮するものとする。

第15条(協議)

考査に関し、本契約に定めのない事項については、甲、乙協議する。

第16条(合意管轄)

この契約に関して紛議を生じた場合の争訟については、東京地方裁判所を専属管轄裁判所とする。

第17条(契約変更)

甲乙いずれか一方が、本契約の変更の必要を認め、相手方に対し協議を申入れた場合には、双方協議するものとする。

この契約を締結した証として本契約書2通を作製し、当事者双方が記名捺印のうえ、1通は甲、1通は乙がそれぞれ保有するものとする。

   年   月   日
(甲の代表者)   (乙の代表者)