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日本銀行の当座預金取引または貸出取引の相手方に関する選定基準

公表
1998年6月26日
全面改正
  • 2019年3月31日

日本銀行

第1章 基本的事項

  1. 日本銀行の当座預金取引の相手方は、日本銀行に対して当座預金取引を開始したい旨を申出た者(以下「申出者」という。)のうち、次の条件を全て満たすものとする。
    1. (1)申出者との当座預金取引開始が日本銀行法(平成9年法律第89号。以下「法」という。)第1条に定める日本銀行の目的の達成に資すること。
    2. (2)申出者の業務および経営の内容ならびに事務処理体制に問題がないこと。
    3. (3)申出者が金融機関等(法第37条に定める金融機関等をいう。以下同じ。)である場合には、法第44条に定める考査に関する契約の締結に応じること。ただし、申出者が金融機関等でない場合であっても、日本銀行が法第44条に定める考査に関する契約に準ずる内容の調査に関する契約を締結することが適当と認めるときは、これの締結に応じること。
    4. (4)申出者が持株会社等(銀行持株会社、金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第56条の2に定める金融商品取引業者等を子会社とする持株会社および前二者と同様の経営管理機能を有するその他の親会社のうち、本邦に所在し、考査に関する契約の締結先でない者をいう。)を有する場合には、次の条件を全て満たすこと。
      1. イ.持株会社等が立入りを含む調査に関する契約を締結していないときは、これの締結に応じること。
      2. ロ.申出者が「考査に関する契約書」(平成10年2月17日決定)第12条に定める守秘義務および持株会社等が申出者に対して負いうる守秘義務の一部解除に関する契約の締結に応じること。
    5. (5)申出者が金融機関等であって、主要株主等(銀行法(昭和56年法律第59号)第2条第10項に定める銀行主要株主または金融商品取引法第29条の4第2項に定める主要株主のうち、本邦に所在し、申出者を連結子会社とするもの(考査に関する契約または調査に関する契約の締結先を除く。)またはその事業基盤の根幹部分を共有する等申出者の業務および財産に重大な影響を与える蓋然性があると認められるものをいう。以下同じ。)を有する場合には、申出者および主要株主等が、次の内容を骨子とする合意書の締結に応じること。
      1. イ.日本銀行が、申出者の業務および財産の状況の把握に必要な限りにおいて、主要株主等に対し、報告または資料の提供を求めることができること。
      2. ロ.イ.に伴い、申出者、主要株主等および日本銀行との間で、必要となる守秘義務の一部解除を行うこと。
  2. 1.(1)を踏まえ、日本銀行の当座預金取引の相手方の範囲を、次の各号に掲げるものとし、具体的には、当面、銀行、長期信用銀行、外国銀行支店、信用金庫、信用金庫連合会、信用協同組合連合会、労働金庫連合会、金融商品取引業者(金融商品取引法第28条に定める第一種金融商品取引業のうち同条に定める有価証券関連業に該当する業務を行う者に限る。以下同じ。)、証券金融会社、短資会社、資金清算機関、金融商品取引清算機関(金融商品取引法第2条に定める金融商品債務引受業を行う金融商品取引所を含む。以下同じ。)および銀行協会(集中決済制度(参加者の他の参加者に対する債権および債務を集中して決済する制度をいう。以下同じ。)の運営主体であって法人格を有するものに限る。以下同じ。)の中から、当座預金取引の相手方を選定するものとする。
    1. イ.資金決済の主要な担い手
    2. ロ.証券決済の主要な担い手
    3. ハ.短期金融市場取引の主要な仲介者
  3. 1.(1)および1.(2)のうちの「経営の内容」(以下「経営内容等」という。)については、第2章に定める基準により判断するものとする。 ただし、申出者の母国の為替管理制度その他の制約から、申出者と母国との間の支払決済に支障がある、または支障が生じるおそれがある場合その他特段の事情により申出者と当座預金取引を開始することが適当でないと日本銀行が判断する場合には当座預金取引を行わないものとする。
    なお、申出者が、第2章1.から5.までに掲げる場合の何れにも該当しないときの取扱いについては、日本銀行が別に定めるものとする。
  4. 日本銀行の当座貸越取引、手形貸付取引または手形割引取引の相手方は、日本銀行の当座預金取引の相手方である金融機関等のうち、当座貸越取引、手形貸付取引または手形割引取引を開始したい旨申出た者で、日本銀行が当該申出に応じることが適当でないと認められる特段の事情がないものとする。ただし、商業手形割引の取扱い停止に伴い、新たな手形割引取引の相手方の選定は、停止するものとする。
  5. 日本銀行の相対型電子貸付取引(電子貸付(手形または証書を用いることなく日本銀行金融ネットワークシステムにより行う当座貸越以外の資金の貸付けをいう。)のうち、貸出支援基金の運営として行う成長基盤強化を支援するための貸付けおよび貸出増加を支援するための貸付けならびに公開市場操作として行う貸付け以外の貸付けにかかる取引をいう。以下同じ。)の相手方は、日本銀行の当座貸越取引および手形貸付取引の相手方である金融機関等のうち、相対型電子貸付取引を開始したい旨申出た者で、日本銀行が当該申出に応じることが適当でないと認められる特段の事情がないものとする。

第2章 経営内容等にかかる判断基準

申出者(申出者が外国銀行支店である場合には申出者を有する外国銀行をいう。以下第2章において同じ。)は、別に定める場合を除き、申出者が既に初回の決算を行っている場合には、直前の決算(中間決算を含む。)期末の計数が、新たに営業を開始しようとする場合または初回の決算を行っていない場合には、開業後3年間の各決算(年度決算に限る。)期末の見込み計数が、次の1.から5.までに掲げる場合に応じ、それぞれに定める基準を満たしていることを要するものとする。このとき、外国法人である金融商品取引業者(以下「外国金融商品取引業者」という。)においては、在日拠点全体の合算の計数が、3.に定める基準を満たしていることを要するものとする。

なお、申出者が、組織再編(合併、会社分割、事業の全部譲渡またはこれらの組合せをいう。)により既存の当座預金取引の相手方の事業の全部を承継する場合(当座預金取引の相手方が外国金融商品取引業者である場合には、申出者が、当該外国金融商品取引業者の在日拠点の事業の全部を承継する場合を含む。)であって、申出者との当座預金取引の開始が、既存の当座預金取引の相手方との当座預金取引の継続と同視しうると日本銀行が認めるときは、本章に定める基準にかかわらず、要件を満たすものとして取扱うものとする。

1.申出者が銀行、長期信用銀行、信用金庫、信用金庫連合会、信用協同組合連合会および労働金庫連合会である場合

(1)自己資本の充実

  1. イ.申出者につき、法令により定められた自己資本に関する水準(連結および単体の自己資本比率、資本バッファー比率ならびにレバレッジ比率のうち、法令により適用を受ける規制にかかるものをいう。以下同じ。)を満たすこと。
  2. ロ.申出者が銀行持株会社を有する場合には、イ.に加え、当該銀行持株会社につき、法令により定められた自己資本に関する水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が外国連結親会社(申出者を連結子会社とする外国法人であって、その母国において「自己資本の測定と基準に関する国際的統一化」(1988年7月バーゼル銀行監督委員会。以下「バーゼルI」という。)、「自己資本の測定と基準に関する国際的統一化:改訂された枠組」(2004年6月バーゼル銀行監督委員会。以下「バーゼルII」という。)または「バーゼルIII:より強靭な銀行および銀行システムのための世界的な規制の枠組み」(2010年12月バーゼル銀行監督委員会。以下「バーゼルIII」という。)に基づき定められた規制の適用を受けるものをいう。以下同じ。)を有する場合には、イ.およびロ.に加え、当該外国連結親会社につき、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIに基づきその母国において定められた規制のうち、当該外国連結親会社が現に適用を受けるものにより算出された自己資本比率が、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIのうち、当該外国連結親会社が適用を受ける法令が基づくものにおいて定められた水準を満たすこと。また、当該外国連結親会社の母国の法令により資本バッファー規制またはレバレッジ比率規制が適用される場合には、適用される規制にかかる比率が、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.イ.からハ.までにおいて、資本バッファー比率が法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、イ.、ロ.またはハ.に定める資本バッファーの要件を満たすものとみなす。
  5. ホ.イ.、ロ.またはハ.の要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により信用力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他信用力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

(2)流動性に係る健全性

  1. イ.申出者につき、流動性リスク管理が適切でないと認められる特段の事情がないこと。
  2. ロ.申出者につき、法令により流動性に係る規制(流動性カバレッジ比率規制をいう。以下同じ。)の適用を受ける場合には、当該規制に関して、法令により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が銀行持株会社を有する場合において、当該銀行持株会社につき、法令により流動性に係る規制の適用を受けるときは、ロ.に加え、当該規制に関して、法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.申出者が外国連結親会社を有する場合において、当該外国連結親会社につき、その母国の法令により流動性に係る規制の適用を受けるときは、ロ.およびハ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  5. ホ.ロ.からニ.までにおいて、法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、ロ.、ハ.またはニ.に定める要件を満たすものとみなす。

(3)総損失吸収力および資本再構築力に係る健全性

  1. イ.申出者につき、法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受ける場合には、当該規制に関して、法令により定められた水準を満たすこと。
  2. ロ.申出者が銀行持株会社を有する場合において、当該銀行持株会社につき、法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受けるときは、イ.に加え、当該規制に関して、法令により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が外国連結親会社を有する場合において、当該外国連結親会社につき、その母国の法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受けるときは、イ.およびロ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.イ.からハ.までにおいて、法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、イ.、ロ.またはハ.に定める要件を満たすものとみなす。
  5. ホ.イ.、ロ.またはハ.の要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により総損失吸収力および資本再構築力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他総損失吸収力および資本再構築力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

2.申出者が外国銀行支店である場合

(1)自己資本の充実

  1. イ.申出者につき、その母国においてバーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIに基づき定められた規制の適用を受ける場合には、当該申出者が現に適用を受けるものにより算出された自己資本比率が、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIのうち、当該申出者が適用を受ける法令が基づくものにおいて定められた水準を満たすこと。また、当該申出者の母国の法令により資本バッファー規制またはレバレッジ比率規制が適用される場合には、適用される規制にかかる比率が、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  2. ロ.申出者につき、その母国においてイ.に定める規制が存在しない場合には、銀行法に準じて算出された当該申出者にかかる自己資本に関する水準が、銀行法により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が外国連結親会社を有する場合には、イ.またはロ.に加え、当該外国連結親会社につき、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIに基づきその母国において定められた規制のうち、当該外国連結親会社が現に適用を受けるものにより算出された自己資本比率が、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIのうち、当該外国連結親会社が適用を受ける法令が基づくものにおいて定められた水準を満たすこと。また、当該外国連結親会社の母国の法令により資本バッファー規制またはレバレッジ比率規制が適用される場合には、適用される規制にかかる比率が、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.イ.からハ.までにおいて、資本バッファー比率が法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、イ.、ロ.またはハ.に定める資本バッファーの要件を満たすものとみなす。
  5. ホ.イ.、ロ.またはハ.の要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により信用力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他信用力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

(2)流動性に係る健全性

  1. イ.申出者につき、流動性リスク管理が適切でないと認められる特段の事情がないこと。
  2. ロ.申出者につき、その母国の法令により流動性に係る規制の適用を受ける場合には、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が外国連結親会社を有する場合において、当該外国連結親会社につき、その母国の法令により流動性に係る規制の適用を受けるときは、ロ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.ロ.およびハ.において、法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、ロ.またはハ.に定める要件を満たすものとみなす。

(3)総損失吸収力および資本再構築力に係る健全性

  1. イ.申出者につき、その母国の法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受ける場合には、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  2. ロ.申出者が外国連結親会社を有する場合において、当該外国連結親会社につき、その母国の法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受けるときは、イ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.イ.およびロ.において、法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、イ.またはロ.に定める要件を満たすものとみなす。
  4. ニ.イ.またはロ.の要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により総損失吸収力および資本再構築力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他総損失吸収力および資本再構築力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

3.申出者が金融商品取引業者である場合

(1)自己資本の充実

  1. イ.申出者につき、金融商品取引法に基づき算出された自己資本規制比率が200%以上であって、かつ営業損益(申出者が既に初回の決算を行っている場合には、下半期の値とする。以下(1)において同じ。)の値が正であること。
  2. ロ.申出者が特別金融商品取引業者である場合には、イ.に加え、「特別金融商品取引業者及びその子法人等の保有する資産等に照らし当該特別金融商品取引業者及びその子法人等の自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準を定める件」(平成22年金融庁告示第128号)に基づき算出された連結自己資本規制比率が200%以上であって、かつ当該申出者およびその子会社等にかかる連結営業損益の値が正であること。
  3. ハ.申出者が川上連結先(特別金融商品取引業者であって、その親会社が最終指定親会社であるものをいう。以下同じ。)である場合には、イ.およびロ.に加え、当該申出者の親会社につき、「最終指定親会社及びその子法人等の保有する資産等に照らし当該最終指定親会社及びその子法人等の自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準を定める件」(平成22年金融庁告示第130号。以下「川上連結告示」という。)第2条および第3条に基づき算出された連結自己資本規制比率、資本バッファー比率ならびにレバレッジ比率が法令により定められた水準を満たし、かつ当該申出者の親会社およびその子会社等にかかる連結営業損益(以下「川上連結営業損益」という。)の値が正であること。
  4. ニ.川上連結告示第4条に基づき算出された連結自己資本規制比率が200%以上である場合には、ハ.の要件のうち、川上連結告示第2条および第3条に基づき算出された連結自己資本規制比率が法令により定められた自己資本に関する水準を満たすものとみなす。
  5. ホ.申出者が外国金融商品取引業者である場合において、当該申出者につき、その母国においてバーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIに基づき定められた規制の適用を受けるときは、イ.、ロ.およびハ.に加え、当該申出者が現に適用を受けるものにより算出された自己資本比率が、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIのうち、当該申出者が適用を受ける法令が基づくものにおいて定められた水準を満たすこと。また、当該申出者の母国の法令により資本バッファー規制またはレバレッジ比率規制が適用される場合には、適用される規制にかかる比率が、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  6. ヘ.申出者が外国連結親会社を有する場合には、イ.、ロ.、ハ.およびホ.に加え、当該外国連結親会社につき、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIに基づきその母国において定められた規制のうち、当該外国連結親会社が現に適用を受けるものにより算出された自己資本比率が、バーゼルI、バーゼルIIまたはバーゼルIIIのうち、当該外国連結親会社が適用を受ける法令が基づくものにおいて定められた水準を満たすこと。また、当該外国連結親会社の母国の法令により資本バッファー規制またはレバレッジ比率規制が適用される場合には、適用される規制にかかる比率が、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  7. ト.ハ.、ホ.およびへ.において、資本バッファー比率が法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、ハ.、ホ.またはヘ.に定める資本バッファーの要件を満たすものとみなす。
  8. チ.イ.またはロ.に関し、申出者が既に初回の決算を行っている場合において、直前の決算期末における自己資本規制比率が140%以上200%未満の場合であっても、申出者が川上連結先またはグローバルなシステム上重要な銀行(法令(外国連結親会社にあっては、その母国の法令)により資本バッファー規制の適用を受ける先に限る。)の連結子会社であって、自己資本規制比率が200%以上に着実に改善すると認められるときは、当該直前の決算期末における自己資本規制比率が200%以上であるとみなす。ただし、申出者が外国連結親会社を有する場合には、当該外国連結親会社が日本銀行に対し、自己資本規制比率を200%以上に着実に改善させる旨を約したときにのみ、この取扱いを行う(当該外国連結親会社の信用力に問題がある場合には要件を満たすものとして取扱わない。)。
  9. リ.イ.またはロ.に関し、申出者が既に初回の決算を行っている場合において、直前の決算における営業損益の値が正でない場合であっても、申出者を支配している会社(申出者の議決権の過半数を実質的に所有している会社または議決権の所有割合が50%以下であっても、高い比率の議決権を有しており、かつ、申出者の意思決定機関を支配している会社をいう。以下「支配会社」という。)が日本銀行に対し、取引開始後営業損益の値が安定的に正となるまでの間、イ.またはロ.に定める自己資本規制比率を常に200%以上に維持する旨(以下「自己資本規制比率維持」という。)を約したときは、当該営業損益の値が正であるとみなす。ただし、当該支配会社の信用力に問題がある場合にはこの取扱いを行わない。
  10. ヌ.イ.またはロ.に関し、申出者が既に初回の決算を行っている場合において、直前の決算期末における自己資本規制比率が150%以上200%未満の場合であっても、直前の月末における自己資本規制比率が200%以上であって、その支配会社が自己資本規制比率維持を約したときは、当該直前の決算期末における自己資本規制比率が200%以上であるとみなす。ただし、申出者がこの要件を充足している場合であっても、当該支配会社の信用力に問題があるときはこの取扱いを行わない。
  11. ル.イ.からハ.までにおいて、申出者が新たに営業を開始しようとする場合または初回の決算を行っていない場合には、その支配会社が自己資本規制比率維持を約すること(当該支配会社の信用力に問題がある場合には要件を満たすものとして取扱わない。)。
  12. ヲ.イ.からヘ.まで(ニ.を除く。)の要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により信用力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他信用力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

(2)流動性に係る健全性

  1. イ.申出者につき、流動性リスク管理が適切でないと認められる特段の事情がないこと。
  2. ロ.申出者が川上連結先である場合には、その最終指定親会社につき、流動性に係る規制に関し、法令により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が外国金融商品取引業者である場合において、当該申出者につき、その母国の法令により流動性に係る規制の適用を受けるときは、ロ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.申出者が外国連結親会社を有する場合において、当該外国連結親会社につき、その母国の法令により流動性に係る規制の適用を受けるときは、ロ.およびハ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  5. ホ.ロ.からニ.までにおいて、法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、ロ.、ハ.またはニ.に定める要件を満たすものとみなす。

(3)総損失吸収力および資本再構築力に係る健全性

  1. イ.申出者につき、法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受ける場合には、当該規制に関して、法令により定められた水準を満たすこと。
  2. ロ.申出者が最終指定親会社を有する場合において、当該最終指定親会社につき、法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受けるときは、イ.に加え、当該規制に関して、法令により定められた水準を満たすこと。
  3. ハ.申出者が外国金融商品取引業者である場合において、当該申出者につき、その母国の法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受けるときは、イ.およびロ.に加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  4. ニ.申出者が外国連結親会社を有する場合において、当該外国連結親会社につき、その母国の法令により総損失吸収力および資本再構築力に関する規制の適用を受けるときは、イ.からハ.までに加え、当該規制に関して、母国の法令により定められた水準を満たすこと。
  5. ホ.イ.からニ.までにおいて、法令により定められた水準を満たさない場合であっても、その水準を満たすよう着実に改善すると認められるときは、イ.、ロ.、ハ.またはニ.に定める要件を満たすものとみなす。
  6. ヘ.イ.、ロ.、ハ.またはニ.の要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により総損失吸収力および資本再構築力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他総損失吸収力および資本再構築力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

(4)市場における取引規模

  1. イ.申出が営業開始日の1年3ヶ月後の日の属する月以降(当該月を含む。)に行われた場合
    申出者が当座預金取引開始を日本銀行に対し申請した日の属する月(以下「申請月」という。)の前々月から起算した過去1年間の月平均公社債売買額(先物、オプション、現先取引および金銭を担保とする債券貸借取引によるものを含む。以下同じ。)が、既存の当座預金取引先である金融商品取引業者につき同じ方法により算出した公社債売買額の下位20社の平均値(億円未満四捨五入。以下「平均値」という。)を上回ること。ただし、申出者がこの要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるときは、要件を満たすものとして取扱わない。
  2. ロ.申出が営業開始日の3ヶ月後の日の属する月以降(当該月を含む。)1年2ヶ月後の日の属する月以前に行われた場合
    営業開始日の属する月の翌月から、申請月の前々月までの間の月平均公社債売買額、および申請月の前月から営業開始月の1年後に相当する月までの間の月平均公社債売買額の見込み計数の加重平均が、平均値を上回ること。ただし、申出者がこの要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるときまたは当該見込み計数が確実でないと認められるときは、要件を満たすものとして取扱わない。
  3. ハ.申出者が新たに営業を開始しようとする場合または申出が営業開始日の2ヶ月後の日の属する月以前に行われた場合
    営業開始日の属する月の翌月から1年間の月平均公社債売買額の見込み計数が、平均値を上回ること。ただし、申出者がこの要件を充足している場合であっても、当該見込み計数が確実でないと認められるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

4.申出者が資金清算機関および金融商品取引清算機関である場合

(1)自己資本の充実

申出者がその業務を健全に遂行するに十分な水準の自己資本を有していると認められること。ただし、申出者がこの要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により信用力に問題が生じているとき、見込み計数が確実でないと認められるときその他信用力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

(2)流動性に係る健全性

申出者につき、流動性リスク管理が適切でないと認められる特段の事情がないこと。

(3)集中決済制度の安定性および効率性

次の条件が全て満たされること。

  1. イ.申出者の運営する集中決済制度の決済の全部または一部が日本銀行に開設する当座預金口座を介して行われること。
  2. ロ.申出者の運営する集中決済制度の決済の全部または一部を、申出者が日本銀行に開設する当座預金口座を介して行うことが、金融機関の間で行われる資金決済の安定化および効率化に資すると日本銀行が認めること。

5.申出者が銀行協会である場合

(1)自己資本の充実

申出者につき、資産の総額から負債の総額を控除した金額が正であること。ただし、申出者がこの要件を充足している場合であっても、その水準が一時的なものであると認められるとき、直前の決算期末以降の状況変化により信用力に問題が生じているときその他信用力に問題があると認められる特段の事情があるときは、要件を満たすものとして取扱わない。

(2)流動性に係る健全性

申出者につき、流動性リスク管理が適切でないと認められる特段の事情がないこと。

(3)集中決済制度の安定性および効率性

次の条件が全て満たされること。

  1. イ.申出者の運営する集中決済制度の参加者であって他の参加者に自己の債権および債務の決済を委託していないものの全てが、日本銀行と当座預金取引を行っていること。
  2. ロ.申出者の運営する集中決済制度の決済を、申出者が日本銀行に開設する当座預金口座を介して行うことが、金融機関の間で行われる資金決済の安定化および効率化に資すると日本銀行が認めること。