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2019年度の金融市場調節

2020年6月24日
日本銀行金融市場局

概観

日本銀行は、2019年度中、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みのもとで、強力な金融緩和を推進した。

長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)に関しては、毎回の金融政策決定会合で決定された金融市場調節方針に沿って、短期金利について、日本銀行当座預金のうち政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用するとともに、長期金利について、10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行った。このもとで、2019年度を通じて、10年物国債金利はゼロ%程度で推移し、金融市場調節方針と整合的なイールドカーブが形成された。

また、国債以外の資産の買入れに関しては、同じく毎回の金融政策決定会合で決定された資産買入れ方針に沿って、ETF、J-REIT、CP等、社債等の幅広い資産の買入れを行った。

2020年入り後は、新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響により、世界経済の不透明感が高まり、内外金融資本市場で不安定な動きが強まった。これに対し、日本銀行は、年度末を控えた金融市場の安定確保に万全を期す観点から、臨時の国債買入れをはじめとする機動的な市場調節運営を実施した。また、3月16日に開催された金融政策決定会合では、(1)国債買入れやドルオペを含む一層潤沢な資金供給の実施、(2)新たなオペレーションの導入を含めた企業金融支援のための措置、(3)ETF・J-REITの積極的な買入れ、により金融緩和を強化することが決定され、それ以降の金融市場調節は、かかる決定に沿って運営した。

本稿では、こうした金融政策運営のもとで行われた2019年度中の金融市場調節について解説する。まず、2.で金融市場調節運営の概要を説明する。次に、3.で国内短期金融市場、債券市場等の動向を概観した後、4.で個々の金融市場調節手段の運営状況、5.で金融市場調節運営に関する制度変更について説明する。最後に、6.で市場参加者との対話に関する取り組みについて紹介する。

日本銀行から

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