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国際収支統計1の一部改訂について

2002年 3月14日
日本銀行国際局

日本銀行から

 以下には、(はじめに)を掲載しています。全文は、こちら (ron0203a.pdf 152KB) から入手できます。

はじめに

 財務省・日本銀行2は、わが国の国際収支統計を2002年1月分(本年3月公表)から一部改訂した。今回の改訂は、国際通貨基金(以下IMF)が、国際収支統計の世界標準ルールとして作成している国際収支マニュアル(Balance of Payments Manual3第5版を2000年5月に改訂したことを受けたものである。本稿では、今回の改訂の背景、主な改訂内容、新統計の構成項目について解説し、統計利用者の利便に資することとしたい。

  1. 国際収支統計とは、(1)一定期間における、(2)居住者・非居住者間の経済取引を、(3)市場価格を基準に、(4)所有権ないし債権・債務の移転があった時点を計上時期とし、(5)同額の二つの項目に貸記・借記する「複式計上方式」により、体系的に把握・記録し、財・サービスや金融商品のクロスボーダーの流れを整理した統計表である。
  2. 外国為替及び外国貿易法(以下、外為法)により、財務大臣は対外の貸借および国際収支に関する統計を作成し、内閣に報告することが義務付けられている(外為法第55条の9第1項)。統計作成の実務および関連する報告書の受理は日本銀行に委任されている(外為法第69条第1項)。
  3. 国際収支統計の作成主体は、各国政府や中央銀行等であるが、各国比較等を行う上での利便性や、統計精度の相互検証の観点から、IMFは国際収支統計を作成するに当たっての標準ルールである国際収支マニュアルを作成し、これに従って作成した国際収支統計をIMFに報告することを求めている(IMF協定第8条)。

以上